外国人を人材派遣で雇うメリット3選|注意点5つもわかりやすく解説
人材派遣と人材紹介の違い
「人材派遣」とは、厚生労働大臣から許可を受けて労働者を派遣する事業のことです。委託された企業に労働者を派遣し、派遣先企業の指揮下で業務を遂行するためのサポートをします。
「人材紹介」とは、同じく厚生労働大臣から許可を得て有料で労働者に職業を紹介することです。企業と労働者の雇用契約の成立をサポートします。
人材派遣は人材派遣会社と労働者が雇用契約を結び、人材紹介は派遣先企業と労働者の間で雇用契約が結ばれる点が大きな違いです。
外国人のエンジニアは近年多い?
厚生労働省の発表資料「『外国人雇用状況』の届出状況」によると、情報通信業に携わる外国人労働者は、平成27年36,522人、平成29年52,038人、令和元年67,540人と、近年着実に増加していることが分かります。
IT人材の深刻な人材不足に加え、人口自体の減少期に突入したわが国では、ITエンジニアの人材不足を解決するために、外国人労働者の採用に頼らざるを得ません。そして、今後はこの動きが加速していくと考えられます。
出典:外国人雇用状況の届出状況について(報道発表)|厚生労働省
参照:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/gaikokujin/gaikokujin-koyou/06.html
外国人のエンジニアを人材派遣で雇うメリット3選
現在、日本人のITエンジニアが不足しており、多くの企業が人材不足の状況です。その結果、企業はITリソースを海外に求めざるを得ません。
外国人を人材派遣で雇う大きなメリットは、エンジニアの人手確保でしょう。グローバルな視点で採用枠を広げれば、人手不足の解消だけでなく、優秀な人材の確保にもつながります。
ここでは、外国人エンジニアを人材派遣で雇うメリットを見ていきましょう。
外国人を人材派遣で雇うメリット1:新しいアイディアが生まれる
優秀で労働意欲が高い外国人労働者を採用すると、日本人のエンジニアも刺激を受け、仕事のモチベーションが上がったり、これまでになかったような斬新なアイディアが生まれたりします。
また、ワークライフバランスを重視する外国人を雇うことで、労働環境が整うというメリットもあります。そして、それは日本人の求職者にも訴求でき、ひいては採用力の強化が期待できます。
さらに、派遣された外国人労働者は海外進出の中枢に位置する人物となり、その国のトレンドや新鮮な情報などを入手しやすくなります。
外国人を人材派遣で雇うメリット2:向上心のある人材が多い
特に新興国の若い世代は、家族への仕送りなどを担っているケースが多く、強い責任感から懸命に仕事に励む傾向にあります。また、日本人の若者に比べて強いハングリー精神を持ち、貪欲に新しい技術を学んで働きます。
一方、先進国出身の外国人も、はるか遠い日本で働くことを選び、明確な意思を持って勤めようとしています。そのため、バイタリティーと向上心のある人材が多いでしょう。
外国人を人材派遣で雇うメリット3:リスク回避ができる
外国人労働者と直接雇用契約を結ばず、人材派遣を利用すると、外国人労働者ならではのリスクを回避しやすいというメリットがあります。外国人労働者を雇う際に懸念されるのが、語学力と早期退職に関するリスクです。
少ないやり取りでは判断しづらい日本語力のチェックも、人材派遣会社がしっかりと行うため、企業が求めるレベルとのギャップが小さくなります。
また、外国人はより良い待遇やポジションが見つかれば、容易に転職します。人材派遣であれば、短期契約で人材を募ることで想定外の早期退職のリスクを回避できます。
外国人のエンジニアを人材派遣で雇う注意点5つ
紹介したとおり、外国人エンジニアを人材派遣で雇うことには、多くのメリットがあります。ただし、デメリットや注意すべき点もあります。
特に、外国人労働者を雇うには、「出入国管理及び難民認定法」(いわゆる「入管法」)などさまざまな法律によって規制されている点が、日本人を雇う場合と異なる点です。
人材派遣を利用する場合、それらは当然派遣会社がチェックすべき問題ですが、派遣会社によっては確認が甘い場合もあります。
ここでは、外国人エンジニアを人材派遣で雇う際に注意すべき事項をまとめました。
出典:出入国管理及び難民認定法|e-GOV法令検索
参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=326CO0000000319
外国人を人材派遣で雇う注意点1:派遣での雇用が禁止の職種を確認する
人材派遣が禁止されている業務は「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(いわゆる「労働者派遣法」)とその施行令等によって決められています。
それは、港湾運送業務、建設業務、警備業務、病院・診療所等における医療関連業務、弁護士などの「士」業務、などです。
人材派遣を利用する際は、まずこの点について確認すべきでしょう。
出典:労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律|e-GOV法令検索
参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?law_unique_id=360AC0000000088_20200601_501AC0000000024
外国人を人材派遣で雇う注意点2:契約内容の確認をする
冒頭に紹介したとおり、人材派遣の場合は、人材派遣会社と労働者の間で雇用契約を結び、人材派遣会社が派遣先企業に労働者を派遣して、労働者は派遣先の指揮命令下で働きます。
派遣先企業は、人材派遣会社との間で取り交わした「労働者派遣契約」で定められた就業日や就業時間、時間外労働などの内容に注意しましょう。そして、指揮命令系統や監督責任の所在を明確にしましょう。
外国人を人材派遣で雇う注意点3:ビザ・外国人登録などの本人確認をする
外国人が日本の企業で働くには、認可を受ける必要があります。その確認には、パスポートやビザ、在留カード、就労資格証明書などをチェックするのが良いでしょう。
本来、これは派遣会社が行うことですが、派遣先企業側も確認したほうが良いでしょう。併せて、本人確認もできます。また、在留カードに記載されている在留資格の種類、資格外活動許可の有無などもチェックするとより良いでしょう。
なお、就労が認められる在留資格の種類については厚生労働省が示しています。
出典:「外国人の方を雇い入れる際には、就労が認められるかどうかを確認してください。」|厚生労働省
参照:https://www.mhlw.go.jp/www2/topics/seido/anteikyoku/gairou/980908gai01.htm
外国人を人材派遣で雇う注意点4:派遣元事業者が適法なのか確認する
前述のとおり、外国人労働者の就労ビザや就労資格証明書をチェックするのは派遣会社ですが、それが不十分、または違法であることが発覚した場合には派遣先企業も大きな影響を受けます。
一方で、派遣先が違法な形と知りながら派遣労働者を受けて入れていることが発覚した場合、派遣先企業と派遣労働者との間には直接雇用関係が成立し、派遣元との労働条件がそのまま適用されます。
そのため、まずは利用する派遣会社が法令を遵守して人材を派遣しているかを確認すべきでしょう。
外国人を人材派遣で雇う注意点5:派遣期間の確認をする
人材派遣を行う期間は派遣先企業と労働者のそれぞれで定められており、派遣先企業は派遣会社と外国人労働者との間で交わされた雇用契約書を確認しておく必要があります。
なお、万が一オーバーステイの外国人を受け入れている場合、派遣先企業も大きな影響を受けます。パスポートやビザの確認は派遣会社が行いますが、ビザには有効期間があるため、念のために確認しておくと良いでしょう。
人材派遣会社を選ぶポイント3選
外国人労働者を扱う人材派遣会社は数多くあるため、その選択は慎重に行う必要があります。人材派遣会社が労働者の在留資格の確認や語学力などのスキルチェックを怠ると、派遣先の企業は大きな損失を被るからです。
外国人労働者を雇うために人材派遣会社を選ぶ際のポイントを見ていきましょう。
派遣会社を選ぶポイント1:外国人の登録者数
外国人労働者の登録者数が多いほど、希望に合致する人材をみつけやすくなります。そのため、外国人労働者の登録者数が多く、できるだけ多くの国や地域から人材を派遣できる会社を選びましょう。
また、ITエンジニアを雇う場合、IT・情報通信業に強い派遣会社を選択すると良いでしょう。IT業界・職種に特化した会社であれば、エンジニアへの情報や知識も多く、派遣先企業や派遣労働者への細やかなサポートが期待できるでしょう。
派遣会社を選ぶポイント2:外国人の日本語レベル
外国人を採用する際、気になるのが日本語の語学力でしょう。特に、日本人の上司や同僚の英語力が未熟な場合には、外国人労働者の日本語習熟度が高いほど、円滑なコミュニケーションによってトラブルの軽減が期待できます。
派遣先企業が派遣労働者の日本語能力を測る目安は、日本語能力試験(JLPT)です。日本語能力試験では、通訳レベルがN1、ディスカッションできるレベルがN2、日常会話程度がN3、漢字の読み書きが多少できるレベルがN4、あいさつ程度がN5に分けられます。
高い日本語能力を持っている労働者を派遣したり、事前にJLPTによってしっかりとレベル分けをして高いサポートをしている派遣会社を選びましょう。
派遣会社を選ぶポイント3:内定実績
外国人エンジニアの人材派遣会社を選ぶにあたって、内定実績を検証するのも重要です。登録者数だけでなく内定数が多く、実績のある会社を選びましょう。
数多くの優秀な人材が登録されていても、内定につながらなければ良い人材派遣会社とは言えません。派遣先企業と登録者のミスマッチを防ぐために、企業と労働者間の連絡を密にとったり、サポート体制が充実している会社は、内定実績も多いでしょう。
外国人の派遣は注意点を確認してから行おう
日本では、製造業や建設業、運送業など、少子高齢化に伴って人手不足が深刻化し、すでに多くの産業で海外の労働力に頼っています。そして、今後はIT業界でもこの動きが加速していき、人材派遣の利用も増えていくでしょう。
外国人労働者を人材派遣で雇う場合は、外国人を雇う際の注意点と派遣社員を雇う注意点、双方を頭に入れておく必要があります。
それぞれのメリットを享受し、なるべくデメリットを解消できるように、事前に注意すべき事項を確認しておきましょう。
この記事の監修者・著者
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ITエンジニア派遣サービス事業を行っています。AWSやSalesforceなど専門領域に特化したITエンジニアが3,000名以上在籍し、常時100名以上のITエンジニアの即日派遣が可能です。
・2021年:AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞
・2022年3月:人材サービス型 AWSパートナー認定
・AWS認定資格保有者数1257名(2023年7月3日現在)
・Salesforce認定コンサルティングパートナー
・Salesforce認定資格者295名在籍(2023年7月3日現在)
・LPIC+CCNA 認定資格者:472 名(2022年4月1日時点)
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