ITエンジニアに必要な知識とは?エンジニアの種類や勉強方法も紹介

ITエンジニアに必要な知識とは?
ITエンジニアに必要な知識は、未経験者か経験者かで変わってきます。
ITの知識は、業界、PCの構成要素、最新のIT用語、エンジニアの種類など、多岐に渡り、また、知識を高める方法もいくつかあります。
また、「どれくらいのITの知識があるかを試す資格」は基本的なものから特定のエンジニアに対するものまで様々です。
IT基礎知識における業界の分類5つ
IT業界は新しい技術の開発や世間への浸透などで時代とともに大きく変わってきました。「IT関連業界にはどのようなものがあるのか」や「どのような業務なのか」を理解している人はあまり多くないかもしれません。
ここでは、情報通信サービス、情報処理サービス、ハードウェア、ソフトウェア、Web関連についてみていきましょう。
1:情報通信サービス業界について
情報通信サービス業界は、「通信業界」と「インターネット業界」の総称として言われています。
「通信業界」は固定電話や移動電話(携帯電話)会社、ケーブルテレビを運営する企業の業界、そして「インターネット業界」は、インターネットサービスプロバイダやネットサービスの企業が属する業界と言ってよいでしょう。
2:情報処理サービス業界について
情報処理サービス業界は、様々な業界の業務システムを企画設計から開発、運用までを一貫して請け負う業界です。
情報処理サービスは企画設計から運用までを一社のみで行っているわけではありません。顧客から依頼を受けた「一次請け」、「一次請け」から仕事を受注して開発や運用をする「二次請け」、「二次請け」から受注する「三次請け」と、階層構造になっています。
「一次請け」は「ベンダー」、「SIer(システムインテグレーター)」と呼ばれる大企業です。「二次請け」、「三次請け」は中小企業ですが、それぞれが得意分野や専門分野の知識を生かした仕事をしています。
3:ハードウェア業界について
ハードウェア業界は、以前はPCや周辺機器、ストレージなどを生産する業界でしたが、最近ではサーバー専用機やVR機器、ドローン、3Dプリンタなども生産、またIoTを使った計測機器や通信機器を生産している企業もあります。
ハードウェア業界で働くには、IT全般に加えて計測機器で使うセンサーや、「使い方を想定して、どのような大きさや形状にすればよいか」を考えるユーザーインターフェースなどの知識も必要になるでしょう。
4:ソフトウェア業界について
ソフトウェア業界ではアプリケーションの開発をします。
アプリケーションは大きく「受託ソフトウェア」と「パッケージソフトウェア」に分けられます。受託ソフトウェアは顧客の要望や課題を解決するシステムを開発します。パッケージソフトウェアは汎用的な機能を持つソフトウェアです。
受託ソフトウェアは「特定の企業などに対する特定の機能を持つシステム」を作りますが、パッケージソフトウェアは「不特定多数のユーザーが使うシステム」になるため、それぞれの作り方(設計思想やユーザーサポート)は全く異なります。
5:Web関連業界について
Web関連業界では、Webサイトの制作やWebサービスの開発をします。ソフトウェア業界と似ていますが、「Webに特化したソフトウェア業」と考えて良いでしょう。
Webサービスは分野が広く、以前からあるものはポータルサイト、Web広告、キュレーションサイト、eラーニングなどですが、近年ではSNSやソーシャルゲームも出てきました。
Web関連業界で働くにはITの知識以外に「Webでどのようなことができるか」、「ITで人々の生活がより良くするにはどうすればよいか」の発想力や創造力が必要になるでしょう。
IT基礎知識におけるPCを構成する要素10個
ITエンジニアにとってPCは欠かせないものです。
PCはハードウェアとして記憶装置、入力装置、演算装置、制御装置、出力装置があり、ソフトウェアとしてOSとアプリケーションがあります。
ITエンジニアは基礎知識として「PCがどのようなもので構成されているか、動かすには何が必要か」を知っておくとよいでしょう。
1:ハードウェアについて
ハードウェア(hardware)の元々の意味は「金物、金属製品」です。
(PCに限らず)コンピュータの世界では、ハードウェアという言葉は「物理的な装置やパーツの総称」になります。「目に見える、形のあるもの」、「物理的な構成要素」と言ってもよいでしょう。
ハードウェアの例としては、本体、キーボード、マウス、ハードディスクなどがあります。
2:ソフトウェアについて
ソフトウェア(software)とは、コンピュータを動かすプログラムのことで、「ソフト」と略されることが多いです。
ソフトウェアは、コンピュータを制御するOSと目的に応じて動作するアプリケーションに分けられます。広い意味ではプログラムを動かすのに必要なデータもソフトウェアに含まれるようです。
ソフトウェアはハードウェア(hardware)と対になる言葉です。ソフトウェアがなければハードウェアは動きません。
3:記憶装置について
記憶装置とは、ハードウェアに分類できるもので、プログラムやデータの保存や記憶しておくための装置です。
PCの記憶装置は大きく2つに分類されます。
1つは「主記憶装置」で、CPUが直接データアクセスのできる「メモリ」です。メモリはデータを保持するための電力が必要で、電源を切るとデータは消えてしまいます。
もう1つは「補助記憶装置」で、CPUとは間接的なデータのアクセスになります。補助記憶装置には「ハードディスク」、「SSD」、「USBメモリ」などがあります。補助記憶装置にはデータを保持するための電力などは不要です。
4:入力装置について
PCでの入力装置とは、コンピュータの本体に指示やデータを送る装置で、一般的にはヒトが操作するものです。
一般的に使われている入力装置で旧来からあるものはキーボードです。その後、WindowsやmacOSなどでマウスと呼ばれるポインティングデバイスが使われるようになり、現在ではトラックパッド、トラックボールと呼ばれるものも使われています。
入力装置のなかでも画像を取り込む装置としては、スキャナやバーコードリーダー、OCR(Optical Character Recognition/Reader)などがあります。
その他にも、音声認識装置、タッチパネル、デジタイザ(タブレット)、各種センサーなどがあります。
5:演算装置について
演算装置(ALU:Arithmetic and Logic Unit)はマイクロプロセッサ(CPUやMPU)に組み込まれている回路で、文字通り様々な計算をする装置です。演算装置は算術論理演算装置と呼ばれることもあります。
PCの演算装置の基本となる仕組みは「加算器」と呼ばれる、足し算をする回路です。演算装置は加算器での足し算しか行えませんが、足し算を制御することで実数を含む四則計算や剰余、論理計算などができます。
6:制御装置について
コンピュータは制御装置、演算装置、記憶装置、入力装置、出力装置で構成されていて、これらは「五大装置」と呼ばれています。
制御装置は五大装置のなかの、記憶装置、入力装置、出力装置、演算装置を制御するもので、CPUに組み込まれています。
初期のコンピュータでは制御装置と演算装置はそれぞれ独立した装置でしたが、現在では制御装置と演算装置が一体で設計されているため、「プロセッサコア」といった言葉で呼ばれることもあります。
7:出力装置について
PCでの出力装置は、コンピュータからデータを受け取ってヒトが認識できるように変換する装置です。
表示する装置としてはディスプレイやプロジェクター、印刷する装置としてプリンタがあります。スピーカーやイヤフォンは「音声を出力する装置」と言えるでしょう。
また、ゲームコントローラーを振動させる「フォースフィードバック」は新しい形の出力装置と言えるでしょう。
8:アプリケーションについて
アプリケーション(application)は「適用、応用、妥当性、申し込み、申請」という意味です。PCでのアプリケーションという言葉は「アプリケーションソフトウェア」、「アプリケーションプログラム」の略語です。
アプリケーションは、文書ファイルを作る、表計算をする、画像や音声データを加工する、ゲームをする、などOS上で動作する特定の目的のために作られたソフトウェアです。
9:OSについて
OS(Operating System)を直訳すると「操作するためのシステム」です。OSはPCのほかにスマートフォンにも搭載されています。
PCでのOSは「基本ソフト」とも呼ばれ、コンピュータの五大装置やアプリケーションの管理や制御をします。
OSとして知られているものにWindows、iOS、Android、Unix、LinuxなどのUnix互換のものなどがあります。それぞれのOSは独自の設計思想があり、PCやスマートフォンの操作方法はOSによって異なります。
10:BIOSについて
BIOS(Basic Input Output System)とは、PCの電源が入ったときに起動するプログラムで、コンピュータの内部を初期化し、接続されている入力装置や出力装置を認識して使える状態にする役割があります。
PCは、BIOSが初期化をした後にOSを起動して使えるようになります。
通常、PCを使っているときはBIOSを意識したり触れたりすることはありませんが、PCに異常があったときに原因を探す、PCの起動順序を変える、などのときに使います。
転職に向け押さえておくべき6つのIT用語の知識
ITにまつわる用語は多くありますが、「旬」な用語は時代と共に変化していきます。
現在ではAIとそれに伴う機械学習やディープラーニング、DXと呼ばれる「デジタルトランスフォーメーション」、「モノのインターネット」と呼ばれるIoT(Internet of Things)、ビッグデータがあります。
これらはITエンジニアの基礎知識として覚えておくとよいでしょう。
1:AI(人工知能)
AI(Artificial Intelligence)はコンピュータサイエンスのひとつで「人工知能」と訳される技術ですが、AIと呼ばれるものには統一された定義はありません。
AIの分かりやすい定義としては、知的な振る舞いをするシステム、ヒトのような知能やそれを作る技術、ヒトにしかできなかった作業や判断をコンピュータが行えるようにしたもの、などがあります。
AIは過去に何度かブームが起きた歴史があります。現在のブームの要因は、情報処理能力の向上によって大量のデータを処理できるようになった、AIの学習に必要なデータを集めやすくなった、機械学習や深層学習などが大きく進歩した、などがあります。
2:機械学習
機械学習はAIを構成する技術のひとつで、「プログラム自身が与えられたデータで学習する仕組み」です。
機械学習で使うデータは「教師あり学習」、「教師なし学習」、「強化学習」の3つがあります。
「教師あり学習」は「データ」と「問題の正解」がセットになっているもので、未来を予測する、「画像に何が写っているか」を判断する、などで使います。
「教師なし学習」は「教師あり学習」のような正解データがない学習方法で、データの傾向の分析などで使います。
「強化学習」はAIの精度を高めるためのもので、与えられた問題に対して試行錯誤をします。
3:ディープラーニング(深層学習)
ディープラーニング(Deep Learning)は機械学習の方法のひとつで、ヒトの脳の神経回路をモデルにして作られたニューラルネットワークを発展させた技術です。
ニューラルネットワークの特徴は、「隠れ層」と呼ばれるデータを計算した結果を一時的に蓄積する場所があることです。ディープラーニングでは、隠れ層をいくつも重ねることで複雑なデータの学習ができるようになります。
また、ディープラーニングが機械学習と異なるのは、「ディープラーニングはデータの特徴を自動で学習できること」です。
4:DX(デジタルトランスフォーメーション)
DX(デジタルトランスフォーメーション:Digital Transformation)とは、「デジタル技術を社会に浸透させることで、人々の生活をより良いものに変革すること」と言えます。
「トランスフォーメーション」は「変換」という意味ですが、DXでは「それまでの価値観、方法、枠組みなどをまったく違うものにする」、つまり「イノベーション」という意味合いが強いため、「変革」という言葉が使われます。
「DXは単なるデジタル化ではない」ということがポイントです。
5:IoT(物のインターネット)
IoT(物のインターネット:Internet of Things)とは、「様々なモノがインターネットを介して通信をすること」です。
以前はインターネットはコンピュータ同士の通信を指していましたが、現在ではモノに通信装置を搭載することでインターネットに繋げられるようになりました。
IoTは手段であり、色々な使い方が考えられています。IoTでは「モノを操作したり状態を知る」の他に「モノ同士が通信することでモノを自律的に動かす」こともできるようになります。
6:ビッグデータ
ビッグデータ(big data)とは、文字通り「巨大なデータ群」で、一般的なデータベースシステムでは蓄積や解析が困難なものを示します。ビッグデータはマーケティング用語として使われることが多いようです。
ビッグデータは「量が多い」という意味だけでなく、データの形式や構造がバラバラでリアルタイムに蓄積する、という特徴があるようです。
ビッグデータはAIで運用されることが多く、データ群から規則性、ルール、傾向を算出して将来の予測やヒトの作業の簡素化や自動化に役立てます。
IT基礎知識におけるエンジニアの種類総合8選
ITエンジニアの職種は細分化されています。
プログラミングを主に行う「開発エンジニア」、開発の責任者や顧客との窓口などになる「プロジェクトリーダーやマネージャー」、サーバーやネットワーク、データベースを担当する「インフラエンジニア」に分けられます。
1:開発エンジニア3種類
ITの開発エンジニアにはWeb、アプリ、業務系の3種類が挙げられます。アプリや業務系は昔からありましたが、Webエンジニアは比較的新しい職種です。
これらのエンジニアは明確に分かれているのではなく、「Webを使った業務アプリを開発する」といったようなときはWeb、アプリ、業務系それぞれのエンジニアが必要になるでしょう。
1:Webエンジニアについて
Webエンジニアは、Webサイトのシステム設計、開発や制作、そして運用や保守をします。
Webサイトを構築するには、ディレクター、プログラマー、デザイナーなどいくつもの職種が関わり、また、これらの連携が必要になります。
Webエンジニアとして働くのであれば、「ディレクター、プログラマー、デザイナーなど、それぞれの職種がどのような仕事をするのか」を知ることが大事です。
2:アプリエンジニアについて
アプリエンジニア(アプリケーションエンジニア)は、アプリケーションの設計、開発、保守をします。自前で設計や開発をするだけでなく、パッケージソフトの導入などを検討することもあります。
ITでのアプリケーションは、クライアントの課題解決などのための「業務アプリ」、Webブラウザで動かす「Webアプリ」、スマートフォンで動かす「スマートフォンアプリ」などがあります。
これらのアプリケーションは明確な区分けがあるわけではなく、「スマートフォンで使う業務アプリ」といったものもあります。
3:業務系エンジニアについて
業務系エンジニアは「企業の業務の課題解決や業務改善に特化したアプリケーション」の開発や管理などに従事するエンジニアです。
企業の業務に直接関わるため、設計手法やプログラミングの知識だけでなく、その業界や業務の専門知識も必要になることがあります。
業務のIT化が進むにつれて、業界や業務の専門知識があるエンジニアの需要が高まっているようです。
2:システムエンジニアについて
システムエンジニアは主にプロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーを務めます。
プロジェクトリーダーは開発の責任者や取りまとめ役となり、プロジェクトマネージャーは顧客との窓口として顧客との折衝等にあたります。
小規模なシステムのときは「プロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーを配置しない」、または「プロジェクトリーダーとプロジェクトマネージャーを兼任する」といったこともあります。
プロジェクトリーダーについて
プロジェクトリーダーは「プロジェクトの現場の責任者」で、要件定義や設計などや品質管理などが主な業務になります。
規模が大きなプロジェクトのときは、「開発のリーダー」、「インフラのリーダー」のようにチームごとにプロジェクトリーダーが置かれることもあります。
プロジェクトリーダーには、そのチームの領域の深い知識が必要になります。
プロジェクトマネージャーについて
プロジェクトマネージャーは「プロジェクトの総責任者」で、プロジェクトを滞りなく進めるために各部署との調整をしたり、顧客との打ち合わせなどをします。
プロジェクトを滞りなく進めるには、プロジェクトの完成に必要な工数や工程の調整が必要になり、そのための人員を確保することもあります。
また、顧客との窓口になり、プロジェクトの仕様変更があったときは現実的かどうかを見極め、実現が難しいときは顧客を納得させなければならないことも起こります。
プロジェクトマネージャーにはIT全般の知識に加えて業務の知識や顧客との交渉力が必要になります。
3:インフラエンジニア3種類
インフラエンジニアはサーバー、データベース、ネットワークの3種類があります。インフラは開発に直接関わる仕事ではありませんが、システムの屋台骨となる、今日のITシステムに欠かせないものです。
サーバー、データベース、ネットワークはそれぞれ個別の知識が必要になります。
1:サーバーエンジニアについて
サーバーエンジニアには、サーバー機の設計、構築、運用や保守の知識が必要になります。
サーバー機の設計では、サーバー機にどのくらいの性能が必要かを見積もり、必要なサーバー機やOSを選定します。サーバー機の構築ではOSやミドルウェアのインストールや各種設定をします。運用や保守では、障害が発生した時の復旧などをします。
サーバーエンジニアには、サーバー機やOSの知識以外に障害の原因を突き止められる経験なども必要になるでしょう。
2:データベースエンジニアについて
データベースエンジニアにはデータベースエンジンやSQL言語の知識以外に、セキュリティ、システム設計の知識も必要になります。
データベースは業務で使うデータが多数蓄積されています。外部からの侵入を防ぐために、データベースエンジニアにはセキュリティの知識も不可欠になります。
データベースエンジニアはシステム開発の設計段階から参加することもあります。これは、要件定義などでデータベースの開発工数やセキュリティを考えて置く必要があるからです。
3:ネットワークエンジニアについて
ネットワークエンジニアに求められる知識はOSI参照モデル、TCP/IP、ネットワークの仮想化です。
OSI参照モデルとは、通信機能を7つの階層に分けたもので、それぞれの層で必要な知識が異なります。TCP/IPはITで使われる通信プロトコルですが、OSI参照モデルと一体にして覚えておくと良いでしょう。
また、ネットワーク仮想化である「SDN(Software Defined Network)」や、通信規格である「Open Flow」の知識も要るようになるでしょう。
ITエンジニアの知識としてプログラミングは必要?
ITエンジニアは「職種としてプログラミングをすることがなくても、知識として知っておいたほうが良い」と言ってよいでしょう。
ディレクターやプロジェクトマネージャーなどのプログラミングをしない職種でも「プログラミング言語ごとの特徴」や「プログラミングにどれくらいの時間がかかるか」といったことが分かっていれば、スケジュールを立てやすく、また顧客との折衝でも説得力が出ます。
ITエンジニアとしての知識を高める3つの勉強方法
ITエンジニアの経験者は、「今ある知識を高めたい」、「別の分野のITエンジニアになりたい」、「より広いITの知識を得たい」と考えているかもしれません。
また、ITエンジニアの未経験者なら「ITのどの分野のエンジニアになりたいか」を考えているでしょう。
ITエンジニアの知識を高める勉強方法として、「専門書を読む」、「オンラインサイトで学習する」、「無料セミナーや勉強会に参加する」を見てみましょう。
1:レベルにあった本を利用して知識を得る
初心者、経験者を問わず、本を読むことでITエンジニアの知識を高められます。
ITシステムの設計方法、プログラミング技法、プログラミング言語、ネットワークなどの「入門書」から「専門書」まで様々なレベルのエンジニアを対象にした本が出版されています。
また、経験者であっても「ITの用語集」などを用意しておけば、顧客や初心者に専門用語を説明するときに重宝するでしょう。
2:初心者を対象としたオンラインサイトで学習する
プログラミングやウェブサイトの構築などの初心者は、初心者向けのオンラインサイトで基礎的な知識を得られます。
初心者向けのオンラインサイトは、受けられるレッスンに制限がある無料のもの、すべてのレッスンを受けられる有料のもの、また、どのプログラミング言語のレッスンを受けられるか、が異なるため自分に合ったオンラインサイトを探すことになります。
オンラインサイトはそれぞれ特徴があり、受講者との「相性」もあるため、いくつかのサイトを試してみるのも良いかもしれません。
3:無料セミナーや勉強会を活用する
無料のセミナーや勉強会はオンラインサイトと異なり、講師の話を聞く講義形式になります。内容はプログラミングの勉強方法やITの基礎の解説、AIやDX、IoT等の用語の解説などがあります。
無料セミナーや勉強会は一種のオフラインでの学習の場ですが「エンジニア同士の交流や情報交換ができる」という特徴があります。
IT基礎知識が広がるおすすめの資格6選
ITに関係する資格は、基礎的な知識を問われるものから高度な専門知識が必要になるものまで様々です。
ITの初心者はIT全般の知識があるかどうかをみる資格を取るとよいでしょう。
ITの経験者は専門知識が問われる資格を取ることで、「その分野の専門知識がある」という客観的な証明になるでしょう。
1:基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、ITや開発現場で必要なマネジメントの基本知識や開発時に必要な論理的な思考力が問われます。
基本情報技術者試験の受験対象者は「高度IT人材となるために必要な基本的知識・技能をもち、実践的な活用能力を身に付けた者」で、開発現場で働いている初心者プログラマーやシステムエンジニアの他に、IT業界に転職したい人も対象になります。
2:応用情報技術者試験
基本情報技術者試験の受験対象者は「高度IT人材となるために必要な応用的知識・技能をもち、高度IT人材としての方向性を確立した者」です。
応用情報技術者試験は基本情報技術者試験の上位に位置する試験で、「ある程度経験を積んだ、上のレベルを目指したいITエンジニア」の試験と言ってよいでしょう。
応用情報技術者は官公庁や一般企業を問わず、高い評価を受けているため、様々なところで知識を生かせるでしょう。
3:データベーススペシャリスト試験
データベーススペシャリスト試験はデータベース全般の高度な専門知識があり、データベースの設計、開発、運用、保守の専門家としての能力を認定する試験です。
業務のIT化や高度化などでデータベースの利用が重要になってきたため、データベースに特化した知識や経験を問う試験として作られたようです。
同じデータベースに関係する試験として「オラクルマスター」がありますが、オラクルマスターはオラクル社の製品に関する知識が問われます。
4:ネットワークスペシャリスト試験
ネットワークスペシャリスト試験はネットワーク全般の高度な専門知識があり、ネットワークの専門家としての能力を認定する試験です。
現在のITシステムはネットワーク必須の技術と言ってよいでしょう。ネットワークの設計、運用、保守はますます重要になっていきます。ネットワークスペシャリスト試験に合格することでITシステムの現場での評価が上がるでしょう。
5:エンベデッドシステムスペシャリスト試験
「エンベデッドシステム」とは、自動車や家電などに組み込まれているコンピュータシステムで、それぞれの機器に特化したコンピュータシステムです。
エンベデッドシステムスペシャリスト試験は、ITのなかでもIoT(Internet of Things)や組み込みシステムの設計、構築、評価力を問う試験で、ソフトウェアとハードウェア両方の知識が問われます。
「エンベデッドシステム」という言葉の認知度はまだ高くありませんが、今後IoTの普及が進むにつれてエンベデッドシステムスペシャリストの需要も高まるでしょう。
6:情報セキュリティスペシャリスト試験
情報セキュリティスペシャリスト試験は、文字通り情報セキュリティの知識や方法の専門家としての能力を問う試験です。
セキュリティに関する試験のため、セキュリティの高い専門知識が必要になることから、「一般的な知識や経験は活かされない」と考えてよいでしょう。
情報セキュリティスペシャリスト試験は「情報処理安全確保支援士試験」と名称が変わりました。情報処理安全確保支援士試験に合格して登録することで「情報処理安全確保支援士」の国家資格を得られます。
出典:国家資格「情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)」とは|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
参照:https://www.ipa.go.jp/siensi/index.html
IT業界未経験者に向いているWebエンジニアの特徴
「IT業界以外からIT業界へ転職したい」と考えている方も多いでしょう。
Webエンジニアは「テレワークが可能である」、「開発言語を理解しやすい」という特徴があります。
Webエンジニアであれば、ITの初心者でも環境が整っていて基礎的な知識があれば転職は可能でしょう。
テレワークが可能である
「テレワーク」とは、「オフィスから離れたところで働く」という意味です。
ITエンジニアの仕事は「成果物」で評価します。そのため、会社は「成果物」ができればどこで働くか、いつ(昼間、夜間)働くかを管理しなくても「成果物」で管理すればよくなります。
Webプログラミングは、ブラウザがあれば「開発環境をダウンロードして準備できる」、「成果物を指定された場所にアップロードする」ため、テレワークが実現できます。
「ITの初心者でもWebプログラミングの知識があればテレワークは実現しやすい」と言えるでしょう。
開発言語を理解しやすい
ITエンジニアの中でもWebエンジニアの未経験者や初心者にも向いているのは、「Webエンジニアが使う開発言語は初心者でも理解しやすい」という理由からです。
Web開発で使う開発言語はPython、Java、PHP、JavaScriptなどがあり、これらは入門書が多数出版されていたり学習サイトが多数公開されているため、初心者でも習得しやすい言語と言えるでしょう。
IT業界未経験者がエンジニアを目指す際の注意点
「IT業界の未経験者がITエンジニアになりたい」と思ったとき、ITの基礎的な知識は必須ですが、これ以外に何が必要になるでしょうか。
IT業界の未経験者にとっては、「ITの知識以外に必要なもの」と、「将来どのようなエンジニアになりたいか」を考えておきましょう。
知識やスキルのほかに必要なものがある
ITエンジニアは仕事に関わる様々な知識が必要ですが、知識以外に体力や精神力、根気が必要になります。
体力は「徹夜続きの激務になることがある」からです。ITエンジニアはデスクワークですが、徹夜になるとかなりの体力を消耗します。
ITの仕事場では「不測の事態」が起きることもあるでしょう。これが「原因不明」だったときは、原因を特定するためには根気や精神力が必要になります。
将来的なビジョンを描いておく
IT業界の未経験者であれば、「ITエンジニアとして将来どのように働いていくか(働きたいか)」のビジョンを考えておくとよいでしょう。
将来のビジョンを明確にしておくと、短期的、中長期的な目標を立てられる、「何を学ぶか、なぜ学ぶか」が明確になる、どのような知識が必要になるか、などのメリットがあります。
基礎知識を身につけてITエンジニアとして転職への一歩を踏み出そう
ITエンジニアの未経験者がIT業界に転職するには基礎知識が不可欠です。また、現役のITエンジニアが別の職種に転職するときでも、今ある知識だけでは新しい職種に対応しきれないこともあるかもしれません。
現在は様々な方法でITの知識を取得できます。また、様々な資格試験でどれくらいの知識があるかを知ることもできます。
「IT業界でどのようなエンジニアになりたいか」を考え、必要な知識を常にアップデートしていきましょう。
この記事の監修者・著者

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