SREエンジニアの求人を出すべき仕事内容7つ|採用のポイントも解説
SREエンジニアはインフラエンジニアとどう違うのか
SREエンジニアはIT運用に特化しソフトウェアを使用してシステムの設計・運用・改善をします。インフラエンジニアが行う運用・管理のみならず、運用タスクを軽減するために自動化をすすめ新たな開発することを目標としています。
様々なソフトウェアが開発されクラウド型サービスが台頭したことに伴い、ユーザーからの機能改善の要望や、新機能をリリースをする必要性とスピードが増しています。SREエンジニアのように運用と開発を一気通貫で行うエンジニアの役割は重要です。
SREエンジニアにできること8つ
SREエンジニアはシステムの運用から改善まで出来るのが強みです。SREエンジニアが実行できることとして、今回は下記の8つの観点からお伝えします。
1:ITシステムの自動化や効率化
2:ECサイトなどの開発や運用
3:AWSなどのクラウドサーバーの構築や運用
4:サービスの継続的な稼働
5:ヒューマンエラーの軽減
6:パフォーマンスの改善
7:各種サービスの入念なリリースチェック
8:開発担当と運用担当の要望をすり合わせる
1:ITシステムの自動化や効率化
クラウドの登場により、エンジニアが手動で行っていたインフラ設計の設定・管理は、APIやクラウド上でコードを記述することで行えるようになりました。
また、インフラをクラウド展開することで、管理作業の多くを自動化できる可能性が増えました。管理作業が自動化することで、捻出できた時間を使い、新たな開発や次の自動化作業に取り組むことが可能です。
2:ECサイトなどの開発や運用
SREエンジニアは、Webサービスの開発・運用、クラウドサーバーの構築・運用、ネットワーク・IP・データベースと幅広い知識があります。
ECサイトはクラウドサーバーを利用し、サービス運用や安定したサービスの提供と随時、新機能の追加などをリリースする必要があります。そういった場面でSREエンジニアの存在は必要です。
3:AWSなどのクラウドサーバーの構築や運用
SREエンジニアに課せられる重要な役割として、クラウドサーバーの構築のみならず、運用も適切に行うことが挙げられます。Webサイトやアプリケーションにおけるサービスの安心や信頼を高める上でも不可欠です。
クラウドサーバーの構築や運用を通じて、様々なソフトウェアの運用・開発に携わります。
4:サービスの継続的な稼働
従来はインフラ設計および管理は、インフラエンジニアがすべて手作業で行っていましたが、SREではシステム運用に関係する作業は、効率化をはかり自動化します。
そうすると、作業を削減できるため、ユーザー数の増加やシステムの追加など様々な状況に対応することが可能です。
5:ヒューマンエラーの軽減
SREエンジニアリングは、インフラをコードで記述したり、設計・管理自体を自動化したりする事を目標としています。
インフラ設計・管理について人の判断を減らす、もしくは無くすことでヒューマンエラーの軽減に繋がります。
自動化するために変更内容を正確に把握し管理します。SREエンジニアは、インフラの構成を作成したり、運用したりするときに使用する内容を「IaC」(Infrastructure as Code)と呼ばれるコードで書き残しています。
同じような機器やサービスを運用する際は、IaCを使用することで簡単に適用できます。
6:パフォーマンスの改善
SREはインフラ担当者のコードの記述を把握・管理し自動化することで運用コストを削減できます。また運用・改善のスピードが上がることで、アプリケーションの開発担当者との連携をとれる時間が増えます。
それによって、アプリケーションの開発担当は本来の仕事として行うべき、アプリケーションの開発に関する仕事に集中できるようになり、システムも品質が向上するでしょう。
すなわち、ボトルネックをすばやく判断でき、障害が発生した際にサービス単位でのチェックをしやすいため、全体的なシステムのパフォーマンスの改善につながります。
7:各種サービスの入念なリリース前チェック
どのようなシステムも「安定して動作する」こと、「プロダクトを迅速に提供する」ことは両立する必要があります。
SREエンジニアは、システムがリリースされる際に想定されるリスクを事前に洗い出し対策します。
SREエンジニアは、入念にリリース前に内容をチェックするため、トラブルが発生したとしても速やかに対応できるでしょう。
8:開発担当と運用担当の要望をすり合わせる
SREエンジニアは、インフラ設計をソフトウェアの開発の観点からクラウドにコードを記述することでインフラ設計の自動化をおこないます。
自動化しつつ、システム運用の効率化をはかることがSREの役割です。
SREエンジニアはシステム担当チームやWebアプリケーションの開発担当チームが運用しやすいようにお互いの要望をすり合わせます。
SREエンジニアの求人を出すべき仕事内容7つ
SREはインフラ設計のコーディングやソフトウェアのエンジニアリングによって、システム全体の性能や可用性、セキュリティを高めるよう活動します。
大規模なITインフラを使うような企業や、絶えず改善を繰り返すITビジネスを運営する企業にとって、SREエンジニアの存在は重要性を増しています。
1:バグの少ないサービスを提供したい
インフラ構築や運用に必要なコストがシステムエンジニア等の人にかかるコストから、クラウドの使用料に変わりつつあります。
インフラ構築および設計するための業務は、クラウド事業者が行うようになりました。インフラを構築したり使用したりするための設定は、クラウド上では様々なツールやAPIが使えます。
クラウド上で動作するソフトウェアの増加に伴い、クラウド事業者は少しでもバグの少ないサービスを提供したいと考えています。
2:サービスを高速リリースしたい
DX対応を求められる現代のデジタル時代において、様々なユーザーのニーズに直結したサービスを迅速に展開するために、業務部門と情報システム部門がより一体となって取り組む必要があります。
今までのようにソフトウェアの開発チームと、インフラ管理・運営のインフラエンジニアの役割が分担されている状態は、安定性ばかりが優先されてしまい、アプリケーションを迅速に展開できず競争に勝てない可能性があります。
サービスを高速リリースするためには、ユーザーの満足度を上げて、サービスの信頼性を優先して考えるSREの考え方がますます重要となります。
3:安定したサービス運用をしたい
SREの目的は「突発的に発生する障害に備える」こと、「システムの信頼性を上げる」ことです。
万が一システムダウンしたとしても、SREエンジニアはインフラ設計内容は事前にコードで記述し、記録・管理しているため、速やかに元の状態に戻すことが可能です。
ユーザーには安定したサービスを提供していく中で、障害の原因をじっくりと調査できます。
4:セキュリティに配慮した大規模サービスを運用したい
SREエンジニアは、システム管理、ソフトウェア開発スキルも持つ IT 運用での経験を必要とする独特の役割をもっています。開発と運用の両方のスキルセットを組み合わせて両方の担当業務の重複部分を担い、両方のチームとのコミュニケーションを円滑に進めます。
インフラ設計は自動化し、開発や新機能の搭載する時間を捻出することがSREエンジニアの役割なため、大規模サービスの運用にも適しております。
5:業務系クラウドサービスを立ち上げたい
従来のオンプレミス型の社内システムの運用は、自社内に必要な環境を備えてシステム構築・運用しており、初期費用が高額で運用開始まで数カ月を要していました。
2000年頃より、クラウドコンピューティングの浸透に伴い、業務用システムもクラウド型で運用・管理するケースが増えてきました。
様々な業務系クラウドサービスの立ち上げがされる中で、いかにユーザーの希望に応えてスピィーディーに新機能をリリースするかは、SREエンジニアの腕の見せ所です。
出典:平成23年情報処理実態調査報告書の概要|経済産業省
参照:https://www.meti.go.jp/statistics/zyo/zyouhou/result-2/pdf/2_H23jojitsuchohokokusho_betten1.pdf
6:ECサイトのパフォーマンスを改善したい
ECサイトでは会員数の、商品数の増加や決済システムの多様化に伴い対応が必要です。常にシステムの安定稼働と会員数や売上増加に伴うシステムの負荷を念頭においてシステムの運用・管理が必要となります。
ECサイトの中では物流も含めて対応する場合もあり、大規模なインフラ設計からアプリケーションの開発まで両方の側面からアプローチできるSREエンジニアが必要になるでしょう。
7:SNSの分析を自動化したい
Twitter、Facebook、Instagram、LINEなど様々なSNSや、グルメサイトやメディアサイトなどユーザーから集まる情報の多いサービスでテキストマイニングしてSREエンジニアが設定するコードと組み合わせることで、ユーザーの求める有益な情報があつまります。
そうすることで、SNSの信頼性が上がります。
SREエンジニアの求人を出す際の注意点2つ
SREエンジニアは求められるスキルは幅広く多岐に渡ります。自分の専門分野はもちろん、周辺領域の知識を貪欲に習得していく気持ちが大切です。
SREエンジニアが持っているスキルは、クラウドサービスからWebサービス、プログラミングなど多岐に渡るため年収は他のエンジニアと比べると高めに設定する必要があります。
エンジニア一人では運用と開発の両立は難しいことから、開発部門やインフラ設計部との協力体制を整えられるかが重要です。もしくは社内にSRE部が設立されていることが望まれます。
1:年収の設定
SREエンジニアは、業務内容が多岐にわたりインフラ設計とアプリケーションの開発の両方から運用・改善にアプローチするため、幅広い知識を習得しています。そのため下限年収も500万円以上と一般的なエンジニアよりも年収は高めの設定となります。
また、大手企業で700万以上の設定で求人を出しているところが増えています。
出典:第1回 デジタル時代の人材政策に関する検討会|経済産業省
参照:https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_jinzai/pdf/001_s01_00.pdf
2:自社にSRE部署やチームが発足しているか
SREエンジニアは幅広い技術や資格を取得しておりますが、一人ですべてを運用し改善できるわけではありません。インフラ設計・運用に関わるシステム部と、アプリケーションの開発部の間を取り持ちつつボトルネックを解消していく役割を担います。
SREの専属部署が設立されているか、システムと開発のメンバーが集まりチームが発足していることが求められます。
SREエンジニア採用時のチェックポイント8つ
SREエンジニアは即戦力として課題を解決する必要があります。そのため採用する際は、未経験での転職は難しいと考えられます。
SREエンジニアとして、クラウドサービスを含むインフラ設計、コード記述の技術、アプリケーションの開発経験、セキュリティに関する知識は必要になるため、最低限どれか1つは経験していることが必要です。
1:コミュニケーションスキルがあるか
SREエンジニアはチーム単位で仕事する場合が多く、さまざまな立場の方と関わります。自分のコミュニケーションの取り方、根回し、動き方によって、プロジェクトが成功するかどうかを左右することもあります。
SREエンジニアにはコミュニケーションスキルも求められるため、相手に明確に説明し伝え、相手が話した内容を正確に把握することが必要です。
2:長期的なWebサービスの運用や開発の経験があるか
SREではサービスの信頼性に重点が置かれており、これまでのように開発と運用を切り分けるのではなく、システムを運用していくときに発生している、手動の作業を自動化することをSREエンジニアは一連の流れとして行います。
すなわちWebサービスにおいて、ソフトエンジニアとしての開発とシステムエンジニアとしての運用の経験が必要であることを意味します。
3:アプリケーション用のプログラミング言語を扱えるか
SREエンジニアは、インフラ設計は自動化や効率化をはかることが目標であり、そのためにはコードで記述し記録を残す必要があります。代表的なプログラム言語(HTML、RubyやPHP、Java、Pythonなど)を用いてWebサービスを開発できるスキルが必要です。
4:ネットワークプロトコルの知識を有しているか
SREはWebサービスやアプリケーションを構築したり、改善するため、ネットワークプロトコルの知識が必要です。
Webサービスを運用していくなかで、トラブルが発生したとき、トラブルの要因はネットワークの問題なのか、アプリケーションの問題なのか、というように問題を切り分けて考える必要があるためです。
5:ミドルウェアの機能を理解しているか
ミドルウェアにはアプリケーションとOSの中間に存在するソフトウェアとしての「ミドルウェア」と、システム運用の際に使われる「運用ミドルウェア」があります。
SREエンジニアは、ソフトウェアとしての「ミドルウェア」と、システムのバックアップや監視に使われる「運用ミドルウェア」も幅広く使用するため、機能を十分に理解していることが重要です。
6:クラウド運用の経験や構築に携わったことがあるか
最近は、AWS(Amazon Web Services)やGCP(Google Cloud Platform)Microsoft Azureなどのクラウドサーバーを積極的に活用する企業が増えてきました。
クラウドサーバーの構築や運用することは、Webサイトやシステムにおける、サービスの信頼度を高くするために必要です。SREエンジニアの募集時には、クラウドサービスの運用経験を必須とする企業もあります。
7:セキュリティ関連の知識があるか
SREはシステムの運用の体制を整えて、開発と運用の両方をつなぐ役割を担います。システムを安定させるため、あらかじめボトルネックを抽出し対策を講じます。
障害が起きないように監視体制やセキュリティを強化する必要があるため、セキュリティに関連する知識は習得していることが望まれます。
8:SREエンジニア関連資格の有無
SREエンジニアの関連資格として募集内容に挙げられる資格は次の4つです。
・DevOpsプロフェッショナル
・Cisco Certified DevNet Associate認定
・クラウドサービスの認定資格(AWS・Azure・GCP)
・LinuC
上質なサービスを提供できるSREエンジニアを採用しよう
SREのエンジニアは、インフラやシステムの部分ではなく全体を俯瞰して見る目が求められます。
お客様により良いサービスを迅速に提供するという情報システムの最終的なゴールを目指すことのできるエンジニアを積極的に採用しましょう。
この記事の監修者・著者
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ITエンジニア派遣サービス事業を行っています。AWSやSalesforceなど専門領域に特化したITエンジニアが3,000名以上在籍し、常時100名以上のITエンジニアの即日派遣が可能です。
・2021年:AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞
・2022年3月:人材サービス型 AWSパートナー認定
・AWS認定資格保有者数1257名(2023年7月3日現在)
・Salesforce認定コンサルティングパートナー
・Salesforce認定資格者295名在籍(2023年7月3日現在)
・LPIC+CCNA 認定資格者:472 名(2022年4月1日時点)
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