厚労省の資料から読み解く派遣先のコンプライアンス:派遣スタッフの個人情報取り扱いの注意点
派遣先で働く期間は、派遣社員の個人情報が派遣先に存在します。
しかし派遣先は派遣社員の直接の雇用主ではないため断片的に管理することになります。その際にどんなことに気を付ければ良いのでしょうか。
ここでは派遣先のコンプライアンスのひとつである個人情報の取り扱いについてご紹介します。
個人情報の取り扱いの注意点
派遣会社は派遣前に氏名や性別などを派遣先に連絡します。
しかし派遣先はそれ以外の個人情報を派遣スタッフから聞くことがあります。
たとえば、入室セキュリティに登録するために住所や生年月日を通知したり、緊急連絡網にのせるために電話番号を聞いたりなどです。
このように断片的に個人情報を取得すると、聞いた人と必要な人が違うため、個人情報の管理が断片的になってしまいます。
そうすると個人情報の取り扱い方がずさんになる可能性が高くなります。
派遣元が派遣先に「通知しなくてはいけない個人情報」は以下になります。
・氏名
・性別
・社会保険及び雇用保険の被保険者資格取得届の提出の有無
これ以外の個人情報を取得するには、派遣スタッフ本人の同意が必須です。
履歴書提出を求める行為は禁止
派遣先が派遣スタッフの個人情報を知りたいために、履歴書の提出を求めることがあります。
厚生労働省の「労働力需給制度についてのアンケート調査集計結果(2005)」によると、3社に1社が履歴書を取り寄せています。
しかし派遣先が派遣スタッフに履歴書の提出を要求するのは、「労働者派遣法」によって禁止されているのです。
もちろん派遣スタッフではなく、派遣元に要求した場合も同様です。
ただし「略歴書」「スキルシート」「プロフィール」などと呼ばれる、派遣会社が派遣先に派遣スタッフを紹介する際に使う簡易な経歴書(個人が特定されない程度の情報)を取得することは違法ではありません。
その場合、略歴書などは使用の目的を果たしたのち、シュレッダーなどで処分することが一般的です。
また派遣スタッフが派遣先に自主的に履歴書を提出し、就職活動を行うのは自由とされています。
派遣先が注意すべきこと
派遣先にとって、どんなエンジニアがやってくるのかは気になることでしょう。
スキルや経歴はもちろん、派遣スタッフ自身への興味が湧くこともあります。しかし個人情報を本人の同意なしに収集するのは禁止されています。
やむをえず取得する必要があったとしても、部外秘として扱う必要があるでしょう。また、本人の同意なく会社内で回覧したり、誠実に就労することを目的とした誓約書提出を強制したりすることはコンプライアンス違反です。
派遣先は必要な情報のみを収集し、不要になった情報はすみやかに処分しましょう。
※出典元:厚生労働省「ここだけは押さえたい派遣先のコンプライアンス」
この記事の監修者・著者
-
ITエンジニア派遣サービス事業を行っています。AWSやSalesforceなど専門領域に特化したITエンジニアが3,000名以上在籍し、常時100名以上のITエンジニアの即日派遣が可能です。
・2021年:AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞
・2022年3月:人材サービス型 AWSパートナー認定
・AWS認定資格保有者数1257名(2023年7月3日現在)
・Salesforce認定コンサルティングパートナー
・Salesforce認定資格者295名在籍(2023年7月3日現在)
・LPIC+CCNA 認定資格者:472 名(2022年4月1日時点)
最新の投稿
- 求人・転職サイトや自社採用サイトを使っているが、自社に合ったITエンジニアが応募してこない…
- すぐに採用したいが、応募がぜんぜん集まらない
オープンアップITエンジニアをご検討ください!
当社のITエンジニア派遣サービスは
- 派遣スピードが速い!(最短即日)
- 低コスト
- 4,500名のエンジニアから貴社にマッチした人材を派遣
- 正社員雇用も可能
こんな特長があり、貴社の事業やプロジェクトに合った最適なITエンジニアを派遣可能です。
まずは下記ボタンから無料でご相談ください。