AWSのMacインスタンスとは?特徴や料金などを詳しくご紹介します


AWS Macインスタンスについて
MacインスタンスはmacOS、iPadOS、watchOSなどのアプリケーションを開発するために作られたインスタンスです。これにより、Appleの柔軟性や拡張性、高いパフォーマンスを可能にしました。
MacインスタンスはインテルCore i7プロセッサを搭載したMac miniとAWS独自の「AWS Nitro System」を組み合わせることによって使用することができます。メモリ容量は32GB、ストレージにはAWSのEBSというブロックストレージを必要とします。
さらに、10GbpsのVPCや8GbpsのEBSを同時に使用することで、よりMacインスタンスのパフォーマンスやセキュリティを充実させます。
AWSのMacインスタンスの特徴
Macインスタンスの使用が可能になったことで、今までのmacOSの開発の作業効率が格段に高まり、多くのAppleデベロッパーから期待されています。ここでは、そのMacインスタンスの特徴について説明していきます。
macOSへのスムーズなプロビジョング
今までのオンプレミスの環境からAWSのクラウド環境へ移行したことにより、Appleデベロッパーは環境の管理に時間を費やすことなく、簡単にmacOSへプロビジョニングし、効率的にテストの実行やアプリの開発を行うことができるようになりました。
これによって、Appleデベロッパーはよりアプリの開発に集中することができるようになりました。
コストの削減
アプリ開発にはいくつかの工程に分けられ、要するキャパシティーがそれぞれ異なります。容量を多く使う上流工程の作業もあれば、テストのような少ないキャパシティーで十分なものもあります。
macOSでは必要に応じてキャパシティーを調整し、従量課金制に基づいた支払いをすることで、無駄なコストを抑えることができます。
他サービスとの併用
Macインスタンスは、他のAWSサービスへのアクセスを可能としているため、より機能的に開発を進めることができます。
例えば、拡張可能なAWSストレージ「EBS(Amazon Elastic Block Storage)」やAWSインスタンス、オンプレミスサーバーの設定や管理をするシステム「SSM(AWS Systems Manager)」ビルドキューの分散に必要なロードランサー「ELB(Amazon Elastic Load Balancer)」などがあります。
AWSのMacインスタンスの料金
Macインスタンスの従量課金制にともなって、1秒ごとに請求される方式になっています。稼働には数秒ほどの時間しかかからず、やめる時も特にすべき作業はなく、簡単に終了することができます。
3年間のInstance Savings Planの全額前払いで契約すれば、44%も節減することができます。以下はアジアパシフィックのリージョンで契約した場合のプラン内容になります。
出典:Amazon EC2 Mac インスタンス│AWS
参照:https://aws.amazon.com/jp/ec2/instance-types/mac/
Instance Savings Plan(3年間契約)
こちらは、Instance Savings Planで3年間の契約をした場合のプラン表です。プランを選ぶ際は、払い方によって時間当たりの料金が変わるのでよく確認しましょう。
規約 | 従量制料金 | 全額前払い | 一部前払い | 前払いなし |
---|---|---|---|---|
時間当たりの料金 | 1.083 USD | 0.611 USD | 0.650 USD | 0.702 USD |
オンデマンドと比較した費用節減 | 該当なし | 44% | 40% | 35% |
Compute Savings Plan(3年間契約)
こちらは、Compute Savings Planで3年間の契約をした場合のプラン表です。プランを選ぶ際は、払い方によって時間当たりの料金が変わりますのでよく確認しましょう。
規約 | 従量制料金 | 全額前払い | 一部前払い | 前払いなし |
---|---|---|---|---|
時間当たりの料金 | 1.083 USD | 0.764 USD | 0.780 USD | 0.842 USD |
オンデマンドと比較した費用節減 | 該当なし | 29% | 28% | 22% |
Instance Savings Plan(1年間契約)
こちらは、Instance Savings Planで1年間の契約をした場合のプラン表です。プランを選ぶ際は、払い方によって時間当たりの料金が変わりますのでよく確認しましょう。
規約 | 従量制料金 | 全額前払い | 一部前払い | 前払いなし |
---|---|---|---|---|
時間当たりの料金 | 1.083 USD | 0.849 USD | 0.867 USD | 0.910 USD |
オンデマンドと比較した費用節減 | 該当なし | 22% | 20% | 16% |
Compute Savings Plan(1年間契約)
こちらは、Compute Savings Planで1年間の契約をした場合のプラン表です。プランを選ぶ際は、払い方によって時間当たりの料金が変わりますのでよく確認しましょう。
規約 | 従量制料金 | 全額前払い | 一部前払い | 前払いなし |
---|---|---|---|---|
時間当たりの料金 | 1.083 USD | 1.019 USD | 1.040 USD | 1.083 USD |
オンデマンドと比較した費用節減 | 該当なし | 6% | 4% | 0% |
AWSのMacインスタンスの使用例
ここでは、MacインスタンスのWindouws10環境での使用例をいくつか紹介します。ログイン直後の状態やいくつかのコマンドを使用したときに出る表示をここで確認しましょう。
ログイン直後
ログイン直後の状態を見ていきましょう。
.:'
__ :'__ __| __|_ )
.'` `-' ``. _| ( /
: .-' ___|\___|___|
: :
: `-; Amazon EC2
`.__.-.__.' macOS Catalina 10.15.7
ec2-user@ip-172-31-25-*** ~ %
ログイン後にはアップルマークが表示されます。
unameを使用
uname -a のコマンドを使用した結果を見ていきましょう。
ec2-user@ip-172-31-25-*** ~ % uname -a
Darwin ip-172-31-25-***.ap-southeast-1.compute.internal 19.6.0 Darwin Kernel Version 19.6.0: Thu Oct 29 22:56:45 PDT 2020; root:xnu-6153.141.2.2~1/RELEASE_X86_64 x86_64
sw_versを使用
sw_versのコマンドを使用した結果を見ていきましょう。
ec2-user@ip-172-31-25-*** ~ % sw_vers
ProductName: Mac OS X
ProductVersion: 10.15.7
BuildVersion: 19H15
brewを使用
brew listのコマンドを使用した結果を見ていきましょう。
ec2-user@ip-172-31-25-*** ~ % brew list
awscli python@3.9
ec2-macos-init readline
ec2-macos-system-monitor sqlite
gdbm xz
openssl@1.1
amazon-ena-ethernet amazon-ssm-agent
ストレージの見え方
dfコマンドを使用した時のストレージの見え方を確認しましょう。
ec2-user@ip-172-31-25-*** ~ % df -h
Filesystem Size Used Avail Capacity iused ifree %iused Mounted on
/dev/disk2s5 30Gi 10Gi 11Gi 48% 488252 312036148 0% /
devfs 186Ki 186Ki 0Bi 100% 642 0 100% /dev
/dev/disk2s1 30Gi 5.7Gi 11Gi 34% 151351 312373049 0% /System/Volumes/Data
/dev/disk2s4 30Gi 2.0Gi 11Gi 16% 1 312524399 0% /private/var/vm
map auto_home 0Bi 0Bi 0Bi 100% 0 0 100% /System/Volumes/Data/home
VNCを有効にする
VNCを有効にした時の結果を見ていきましょう。
sudo /System/Library/CoreServices/RemoteManagement/ARDAgent.app/Contents/Resources/kickstart -activate -configure -access -on -clientopts -setvnclegacy -vnclegacy yes -clientopts -setvncpw -vncpw 設定したパスワード -restart -agent -privs -all
AWSのMacインスタンスを使って、作業効率をあげよう!
この記事では、AWSのMacインスタンスの特徴や料金、使用例などを紹介しました。
AppleデベロッパーにとってはとてもありがたいMacインスタンスですが、利用料金は支払い方法や契約年数などによって大きく変わりますので、利用前にはよく確認するようにしてください。
この記事の監修者・著者

- AWSパートナー/Salesforce認定コンサルティングパートナー 認定企業
-
ITエンジニア派遣サービス事業を行っています。AWSやSalesforceなど専門領域に特化したITエンジニアが4,715名在籍し、常時100名以上のITエンジニアの即日派遣が可能です。
・2021年:AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞
・2022年3月:人材サービス型 AWSパートナー認定
・AWS認定資格保有者数1,154名(2024年6月現在)
・Salesforce認定コンサルティングパートナー
・Salesforce認定資格者276名在籍(2024年5月現在)
・LPIC+CCNA 認定資格者:472 名(2024年6月時点)
最新の投稿
- 2024-12-27営業インタビュー情報共有の活性化の中心に。SP企画部の新たな取り組み
- 2024-07-01営業インタビュー最短で当日にご提案可能。 OPE営業の対応が早い3つの理由
- 2024-07-01営業インタビュー研修見学ツアーが高評価!「お客様のOPEに対する期待を高め、継続に貢献できればと思います。」
- 2024-07-01営業インタビュー信頼関係を構築し、エンジニアの長期就業へ

- 求人・転職サイトや自社採用サイトを使っているが、自社に合ったITエンジニアが応募してこない…
- すぐに採用したいが、応募がぜんぜん集まらない
オープンアップITエンジニアをご検討ください!
当社のITエンジニア派遣サービスは
- 派遣スピードが速い!(最短即日)
- 4,500名のエンジニアから貴社にマッチした人材を派遣
- 正社員雇用も可能
こんな特長があり、貴社の事業やプロジェクトに合った最適なITエンジニアを派遣可能です。
まずは下記ボタンから無料でご相談ください。