AWS SMSとは?AWS SMSを使うメリット4つと注意点を紹介


AWSとは
AWSとは、Amazonから提供されている、100種類以上のクラウドコンピューティングサービスの総称になります。正式名称は「Amazon Web Services」です。
クラウドコンピューティングというのは、インターネットを通じて、サーバー・データベース・ストレージ・ソフトウェアなどのコンピューターサービスを使うことです。
インターネット環境さえあれば、サーバーやデータベース・ストレージなどを、必要なだけ使えるということがメリットです。
AWS Server Migration Service(SMS)とは
AWS SMSは、AWSの提供するサービスの名称で、仮想マシンを移行させる場合に使用されます。正式名称は「AWS Server Migration Service」です。
移行する元の対象となるのは、VMware、Azure、Hyper-V上の仮想マシンで、それらの仮想マシンを、AMIとしてAWSへと移行させることが可能です。移行する時のダウンタイムを最小限にしたいWebサイトや、大量のシステムを移行させたいときに重宝します。
AWS SMSで移行できるサーバーの種類
ここでは、AWS Server Migration Service を使用することで、どういった種類のサーバーを移行できるのかをご紹介します。
AWS SMSを使用することによって、仮想マシンをWindows Hyper-VかVMware vSphere、もしくは Microsoft Azure から AWS へ移行することが可能です。
AWS SMSを使うメリット4つ
ここからは、AWS Server Migration Serviceを使用する上で知っておきたいメリットを4つご紹介します。
その内訳は、「無料でサービスを利用できること」「手間がほとんどかからないこと」「ダウンタイムが短くなること」「環境の影響がほとんどないこと」です。
以下でそれぞれについて解説して行きますので、正しい知識を身につけて、AWS SMSを使いこなしましょう。
AWS SMSを使うメリット1:無料でサービスを利用できる
1つ目のAWS SMSを使うメリットは、無料でサービスを利用できることです。AWS SMSは非常に汎用性の高い優良なサービスですが、利用するための料金は一切かからず、完全無料で使うことが出来ます。
AWSに仮想マシンを移行したい際には、ぜひとも活用したいサービスと言えます。
AWS SMSを使うメリット2:手間がほとんどかからない
2つ目のAWS SMSを使うメリットは、手間がほとんどかからないことです。
AWSのコンソール画面から、移行する作業の操作が出来ますので難しくありません。また、同時に50台以上を移行させることも可能で、移行させる手間はほとんどかからなことは大きなメリットと言えるでしょう。
AWS SMSを使うメリット3:ダウンタイムが短くなる
3つ目のAWS SMSを使用するメリットは、ダウンタイムが短くなることです。
AWS SMSは増分レプリケーションが可能なので、切り替えをする際のダウンタイムを最小限に抑えられます。増分レプリケーションは、24時間に2回まで可能です。必要以上のダウンタイムが無いので、ストレスも緩和されます。
AWS SMSを使うメリット4:環境の影響がほとんどない
4つ目のAWS SMSを使うメリットは、環境の影響がほとんどないことです。
AWS SMSは、エージェントレス型なので、元々の環境に組み込んだり再起動したりする必要がありません。そのため、既存の環境への影響を心配することなく利用できます。
AWS SMSで移行するときのやり方
ここからは、データセンターで運用されているシステムをAWSに移行する手順を例に取り、AWS SMSを使った移行手順について説明していきます。
作業の手順は大きく分けると以下の2つになります。移行元と移行先のAWSをつなげること、そして移行先のマシンを選んで移行することです。
正しい知識を元に、確実な手順で作業をすることが重要です。それではここから具体的に説明します。
移行元と移行先のAWSをつなげる
AWS SMSを使い、移行先と移行元のAWSを接続する手順を説明します。
まず、移行する先にAWS SMSを立ち上げて下さい。次に移行元と繋ぐための仮想マシンを用意する必要がありますので、AWS SMS からSMS ConnectorのOVAファイルをダウンロードしましょう。
vCenter ServerからOVAファイルをデプロイし、SMS Connectorを立ち上げたら、設定をしていきます。
移行先のマシンを選んで移行する
移行する先のAWS環境と移行する元のオンプレミス環境を繋げると、移行が可能である仮想マシンの情報をSMS Connectorが移行する元から取得できます。
取得した情報には仮想マシンの名前やIDなどが含まれるので、AWS SMSのコンソール画面からそれらを確認し、移行の対象となる仮想マシンを選びます。
仮想マシンを選択したら、Amazon EC2を起動し、移行は完了となります。
AWS SMSを使うときの注意点4つ
続いて、AWS Server Migration Serviceを使用する上での注意点を4つご紹介します。
その内訳は「移行元がサポート対象か確認する必要があること」「AWS SMS以外の費用がかかること」「複数のアカウントに移行させる場合に手間がかかること」、「帯域制限の機能がないこと」です。
AWS SMSを使いこなすためには、正しい知識を身につけることが重要です。 それでは1つ1つ説明していきましょう。
AWS SMSを使うときの注意点1:サポート対象なのかを確認する
1つ目のAWS SMSを使用する上での注意点は、移行元がサポート対象か確認する必要があることです。
バージョンやOSの種類によっては、AWS SMSのサポート対象外となる場合があります。例えばWindowsは32bit、64bitOS共にサポートの対象になりますが、Linuxは32bitOSがサポートの対象外となります。
移行元がAWS SMSのサポート対象となるか、事前に調べておきましょう。
AWS SMSを使うときの注意点2:費用を確認する
2つ目目のAWS SMSを使用する上での注意点は、費用を確認する必要があることです。基本的に、AWS SMSの利用料金は無料です。
しかし、AMIへと仮想マシンをコンバートする際は、内部を処理するため一時的にAmazon EBSスナップショットやAmazonS3を使う必要があります。そのため、Amazon EBS スナップショットやAmazonS3を利用するための料金が必要になります。
AWS SMSを使うときの注意点3:移行に手間がかかることもある
3つ目のAWS SMSを使用する上での注意点は、移行に手間がかかるケースがあることです。
AWSを複数のアカウントへ移行させたい場合、1つのSMS Connectorでは不可能なため、移行したいアカウントごとにSMS Connectorを用意する必要があります。そのため、場合によっては移行に手間がかかるケースが出てきます。
AWS SMSを使うときの注意点4:帯域制限の機能はない
4つ目のAWS SMSを使用する上での注意点は、インターネットのみで通信が提供されていることです。
移行先と移行元の通信がインターネットのみとなっているので、転送に時間がかかることがあります。また、AWS SMSには帯域制限の機能が無いため、既存のシステムへの影響が考えられる際には、移行元のネットワークなどで帯域制限する必要が出てきます。
AWS SMSと似ているサービス
AWSには、サーバーを移行させるためのサービスが2種類あります。1つはこの記事で紹介してきた「AWS Server Migration Service」です。そしてもう1つは、「CloudEndure Migration」というサービスです。
ここからは、2つのサービスの特徴を比較し、どのようにして使い分ければ良いのかを説明していきます。
CloudEndure Migration
「CloudEndure Migration」とは、AWSで利用できるサービスの名称です。
データをそのまま移行先のサーバーに移行できるだけでなく、切り替えをするだけで移行が終了するため、非常に短いダウンタイムで移行できるという特徴があります。
主に、業務の遂行に必要不可欠なシステム移行であればCloudEndure Migration、小規模なシステム移行であればAWS SMSといったように使い分けられています。
AWS SMSを知って利用しよう!
本記事では、AWS Server Migration Service(SMS)とはどのようなサービスか、どのような特徴やメリットがあるのかをご紹介しました。
AWSのSMSを活用すれば、仮想マシンの移行を手軽に行うことが出来ます。
ぜひともおすすめしたいサービスとなっていますので、繰り返し学習をして理解を深め、実際に利用してみましょう。
この記事の監修者・著者

- AWSパートナー/Salesforce認定コンサルティングパートナー 認定企業
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ITエンジニア派遣サービス事業を行っています。AWSやSalesforceなど専門領域に特化したITエンジニアが4,715名在籍し、常時100名以上のITエンジニアの即日派遣が可能です。
・2021年:AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞
・2022年3月:人材サービス型 AWSパートナー認定
・AWS認定資格保有者数1,154名(2024年6月現在)
・Salesforce認定コンサルティングパートナー
・Salesforce認定資格者276名在籍(2024年5月現在)
・LPIC+CCNA 認定資格者:472 名(2024年6月時点)
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