AWSが扱う10種類のデータベースについて解説!


AWSが提供するデータベースサービスの種類は?
Amazon Web Services(AWS)では、リレーショナルデータベース、NoSQLデータベース、時系列データベース、台帳データベースと4種類のカテゴリのデータベースを、10種類のデータベースサービスで提供しています。 次にAWSで提供するデータベースサービスをまとめましたので、ご参考にしてください。
- Amazon RDS
- Amazon Aurora
- Amazon Redshift
- Amazon DynamoDB
- Amazon ElastiCache
- Amazon DocumentDB(MongoDB 互換)
- Amazon Keyspaces(Apache Cassandra 向け)
- Amazon Neptune
- Amazon Timestream
- Amazon QLDB
AWSが提供するデータベースサービスの特徴
AWSはこのように様々なカテゴリのデータベースを、多様なデータベースサービスで提供することで、ユーザーの多種多様なニーズに応えています。以下よりデータベースのタイプ毎に、AWSが提供するデータベースサービスの特徴を簡単に紹介します。
リレーショナルデータベースとは?
リレーショナルデータベース(RDBMS)とは、事前に定義された、データ項目の集合体で関連があるデータを表形式で扱うデータベースです。RDBMSの特徴としては、処理速度が遅くなる一方、データの一貫性に優れ、関連性の複雑なデータを扱える点が挙げられます。
Amazon RDS
Amazon Relational Database Service(Amazon RDS)は、6つのデータベースエンジンから選べる管理が簡単なリレーショナルデータベースサービスです。オンラインストアやネットバンクなどのデータの一貫性が重要視されるシステムで幅広く利用されています。
- Amazon Aurora
- PostgreSQL
- MySQL
- MariaDB
- Oracle Database
- Microsoft SQL Server
Amazon Aurora
Amazon AuroraはAmazon RDSで選択できるデータベースエンジンの1つで、AWSがクラウド向けに開発したRDBMSのサービスです。Amazon Auroraでは商用データベースと同等のパフォーマンスやセキュリティ、可用性を実現しています。
Amazon Redshift
Amazon Redshiftは高速なクラウド向けデータウェアハウスサービスです。Amazon Redshiftではペタバイト規模の蓄積されたデータの中から、各項目にある関連性を高速で分析できます。そのため、製薬会社や飲食サービスなど幅広い業界でデータ分析に利用されています。
NoSQLデータベースとは?
NoSQLデータベースは、RDBMSが解決できない問題を解決するために開発されたデータベースの総称です。NoSQLデータベースの特徴としてデータの一貫性と引き換えに、パフォーマンスが高速で拡張性の高いことが挙げられます。 NoSQLデータベースのタイプは4種類あり、それぞれ別のデータの構造を持ち、利用用途も異なります。
タイプ | 概要 |
---|---|
キーバリューストア | キーとバリュー(値)のデータを管理するデータストア。処理速度が高速。 |
ドキュメント型データベース | 不定形なデータを管理するデータベース。複雑なデータモデリングが可能。 |
グラフ指向データベース | データ同士の関連性をグラフ化するデータベース。ナレッジグラフや不正検知が得意。 |
カラム型データベース | カラム単位でデータを効率的に扱えるデータベース。ログなどの大量データの分析が得意。 |
Amazon ElastiCache
Amazon ElastiCacheは、キーバリューストアと互換性があるインメモリデータストアサービスです。キーバリューストアの互換性はRedis、またはMemcachedから選択できます。また、データベースの管理タスクはAWSが行うため、ユーザーは行う必要がありません。 Amazon ElastiCacheの主な利用用途はRDBMSなどのインメモリキャッシュや、ゲームなどのセッションストアです。
Amazon DynamoDB
Amazon DynamoDBは、AWSがフルマネージドするキーバリューストアとドキュメント型データベースに対応したデータベースサービスです。システムの規模にかかわらず、自動的にスケールアップ・スケールダウンを調整し、高速で一貫したパフォーマンスを提供しています。 Amazon DynamoDBは、リアルタイム入札やゲーム、在庫追跡など、様々な所で利用されています。
Amazon DocumentDB(MongoDB 互換)
Amazon DocumentDB(MongoDB 互換)は、MongoDBと互換性がある高速なドキュメント型データベースサービスです。AWS側でスケーリングやバックアップの管理タスクを行うため、ユーザーがデータベースの管理タスクを気にする必要はありません。 Amazon DocumentDBの主な利用用途はショッピングサイトなどのカタログ管理や、ユーザーのプロファイル管理などがあります。
Amazon Keyspaces(Apache Cassandra 向け)
Amazon Keyspaces(Apache Cassandra 向け)は、Apache Cassandraと互換性のあるマネージドデータベースサービスです。サーバーレスでAWS側のサーバの管理を行うため、ユーザーはサーバの管理を行う必要はありません。 また、Amazon Keyspacesはシステムの規模にかかわらず、安定的に1桁ミリ秒の応答時間を提供できるよう、AWSがサーバの利用状況に応じて自動でスケーリングします。産業用機器のメンテナンス、ルートの最適化などで利用されることを想定しています。
Amazon Neptune
Amazon Neptuneは、クラウド向けの高速なグラフ指向データベースサービスです。GremlinとSPARQL向けのオープングラフAPIをサポートしています。また、ナレッジグラフやデータの不正検出などで利用されることを想定しています。
時系列データベースとは?
特定の時間毎に取得したデータを時系列データと呼び、時系列データベースはこの時系列データの保存・分析に特化したデータベースです。 時系列データは様々なデバイスやシーンから蓄積されます。そのため、時系列データベースは、IoTアプリケーションの記録や金融取引の記録など、様々な時間毎のデータを分析する際に利用されます。
Amazon Timestream
Amazon Timestreamは、高速な時系列データベースサービスです。サーバーレスなので、サーバの管理が必要なく、サーバの容量はAWSが自動的に容量をスケールし、調整します。 IoTアプリケーションや機器のモニタリング、Webシステムのトラフィックの分析などで利用されています。
台帳データベースとは?
台帳データベースは、中央集中型の台帳機能に特化したデータベースです。データの変更を履歴で管理し、履歴を変更・削除できないよう制御されています。また、データが意図しない内容に変更されていないか、チェックする機能が提供されています。
Amazon QLDB
Amazon Quantum Ledger Database(QLDB)は、AWSがフルマネージドする台帳データベースサービスです。また、Amazon QLDBではAWSが提供するSQL互換クエリ言語が利用できるため、SQLの演算子でデータの検索、管理、更新が簡単に行えます。 Amazon QLDBの主な利用用途は銀行取引の履歴追跡、サプライチェーンでの商品の追跡などがあります。
まとめ
今回はAWSが提供するデータベースサービスの特徴を紹介しました。AWSでは10種類のデータベースサービスを提供し、各サービスにはそれぞれ特徴があります。各データベースサービスの特徴を理解した上で、利用用途にあったデータベースサービスを利用しましょう。
この記事の監修者・著者

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