社内SEに必要なネットワークスペシャリストの資格とは?勉強方法7つを紹介


‘SE’ ‘left’ ‘社内SEはどんな仕事をするのですか?’]
‘PM’ ‘right’ ‘社内システムの開発やインフラの保守、セキュリティの強化などを行います。’]
社内SEとは
社内で起こったパソコントラブルの対応や、セットアップなどのパソコン作業を行うなど、社内システムが常に安定稼働するようにする人を、「社内SE」と呼びます。
社内SEは、社内の経営層や社員とのコミュニケーションを図ったり、外部パートナーのマネジメントをしたりしながら企業システムを作り出す仕事も担っています。
社内SEの働き方や仕事内容はさまざまで、会社によってその認識や役割は違います。
社内SEの仕事内容4選
社内SEはシステムに関する業務のほとんどを担うことになり、その仕事内容は多岐にわたります。システムエンジニアの仕事内容とよく似ていますが、基本的に社内のシステムに関するものだけを扱います。
社内SEの仕事内容は、社内システムの開発、社員のパソコンについてのトラブル対応、社内のインフラの保守、システムのセキュリティ管理など、多岐にわたります。
社内SEが担当する業務の具体的な内容については下記の通りです。
社内SEの仕事内容1:社内システムの開発
社内SEの仕事内容の1つに、社内システム開発の仕事があります。
社内で使用するシステムといえば、人事・経理・管理(勤怠管理や会計管理、在庫管理)・教育・営業など、企業によってさまざまですが、会社に適したシステムの構築と運用のためのサポートを行います。システムの設計や実装なども必要であれば行います。
またその他にも、システムを定期的にメンテナンスしたり、バージョンアップなどの業務も担います。
社内SEの仕事内容2:社員のサポート
社員のサポートも社内SEの大事な仕事内容です。会社にITが苦手な社員が多い場合に、専門知識を持った社内SEは、社員のサポートをすることができる重要な存在となります。
社員が円滑に業務を進めるためには、定期的なシステムメンテナンス、バージョンアップやデータ管理などの社内SEのサポートが必要となるのです。
社内のパソコンに関する急なトラブルや、社員からの相談などにすぐに対応し、サポートするのも社内SEの重要な役割といえます。
社内SEの仕事内容3:社内インフラの保守
社内SEは、システム開発やメンテナンスなどのサポートだけでなく、社内インフラの構築・運用・保守といった業務も行う必要があります。
そのため、社内SEにはネットワーク・サーバといった、インフラについてのサポート面の知識も必要となります。
さらに、ネットワークトラブルを事前に回避したり、起こってしまった場合のスピーディーな対応も求められるため、社内SEには高いメンテナンス知識が求められます。
社内SEの仕事内容4:セキュリティに関すること
IT技術は、目まぐるしいスピードで進化しています。今後社会で生き残るためには、新しい技術をいち早く更新し、有効活用することが必要不可欠なのです。
しかし、新しい技術を取り入れることで、社内のシステムは常に新たな脅威にさらされることになります。
ハッカーなどの新たな脅威から社内システムを守るためには、セキュリティを強化していかなければなりません。そのため社内SEのセキュリティに関する高い知識とスキルが、企業にとっては欠かせないものとなるのです。
社内SEに役立つネットワークスペシャリスト試験とは?
社内SEが取得すると役立つ資格に「ネットワークスペシャリスト(nw)」というものがあります。ネットワークスペシャリストはITエンジニア、インフラ系エンジニアを目指す人やネットワーク関連の仕事をしている人に人気のある国家資格です。
ネットワークスペシャリストの資格をもっていると、自分がITの専門的な知識とスキルをもっている優秀なネットワークエンジニアであることを証明することができます。この国家資格を取得するためには、ネットワークスペシャリスト試験を受験しなければなりません。
受験資格や年齢制限はありません。平均年齢は32~33歳、毎年高校生も受験しており最年少合格者は13歳の中学生、最高齢合格者は67歳です。
ネットワークスペシャリスト試験の概要
ネットワークスペシャリスト試験は、4つの解答から1つを選ぶ選択式の問題と記述式の問題が出題されます。時間帯が4つに区分されており、午前Ⅰ、午前Ⅱは選択式、午後Ⅰ、午後Ⅱは記述式の問題となっています。
それぞれの試験で100点満点中60点以上獲得が合格ラインとなります。決して高い点数は求められていませんが、問題の難易度が高いので、毎年の合格率は15%前後と低くなっています。
試験時間 | 問題 | 問題数 | |
---|---|---|---|
午前Ⅰ | 9:30~10:20(50分) | 選択式 | 30問 |
午前Ⅱ | 10:50~11:30(40分) | 選択式 | 25問 |
午後Ⅰ | 12:30~14:00(90分) | 記述式 | 3問(うち2問解答) |
午後Ⅱ | 14:30~16:30(120分) | 記述式 | 2問(うち1問解答) |
午前Ⅰ
午前の試験はマークシート方式での選択問題です。午前Ⅰの試験範囲は、同日に開催される応用情報技術者試験と同じ範囲から出題されます。
出題構成は、テクノロジ系・マネジメント系・ストラテジ系の問題となるので、かなり幅広い分野の知識が求められます。テクノロジ系の分野からの出題が半分以上を占めるので、テクノロジ系の問題でいかに点数を獲得することができるかが、試験合格へのカギとなります。
午前Ⅱ
午前Ⅱの出題範囲は、午前Ⅰの試験範囲のうちの、コンピュータ構成要素・システム構成要素・ネットワーク・セキュリティ・システム開発技術・ソフトウェア開発管理技術の6分野となっています。
午前Ⅰの同じような出題内容となるのかというとそうではなく、出題の内容がより高度になるため、難易度は午前Ⅰよりも高くなります。ネットワークの新傾向の問題が減っているため、ネットワークとセキュリティの2つをしっかりと理解していれば、合格が可能な範囲です。
午後Ⅰ
午後の試験は、記述式の問題です。
午後Ⅰ・Ⅱの出題範囲は、1.ネットワークシステムの企画・要件定義・開発、2.ネットワークシステムの運用・保守、3.ネットワーク技術・関連法規・標準、4.ネットワークサービス活用、5.ネットワーク・アプリケーション技術、それぞれに関することです。
午後Ⅰの試験内容は、設問が多く設定されているので、正解できる設問から素早く解答し、記述内容や条件を十分読み解いて解答していくことが必要となります。
午後Ⅱ
午後Ⅱの試験は、午後Ⅰと同じ試験範囲となっています。10ページ以上もの問題分量となっているうえ、長文の内容に多くの略称表記があるので、文章全体を通して長文内容を的確に理解し、解答しなければなりません。
午後Ⅰと同様に正解できる設問から素早く確実に解答し、取りこぼしをしないようにします。そのためにも、ネットワーク技術の基本をしっかりと理解し、頭に入れておく必要があります。
ネットワークスペシャリスト試験の特徴3つ
ネットワークスペシャリスト試験は3つの特徴があります。1.国家試験であること、2.最難関試験であること、3.優秀なエンジニアの証明になることです。
目まぐるしいスピードでネットワーク化が進んでいる今、優秀なエンジニアの証明になるネットワークスペシャリストの資格は、SEにとって必ず取っておきたい資格であるといえます。ネットワークスペシャリスト試験の3つの特徴についてそれぞれ解説していきます。
ネットワークスペシャリスト試験の特徴1:国家試験
ネットワークスペシャリスト試験は、情報処理技術者のうちの1つで、独立行政法人・情報処理推進機構(IPA)が運営する国家試験です。
情報処理推進機構という団体は、ITパスポートや情報セキュリティマネジメントの主催団体です。日本の国家戦略のITセキュリティ対策やITの人材育成を支えられるよう、設立された政策実施機関です。
ネットワークスペシャリスト試験は、経済産業省によって「情報処理の促進に関する法律」に基づき認定されています。
ネットワークスペシャリスト試験の特徴2:最難関試験
ネットワークスペシャリスト試験は、情報処理技術者試験の中では最難関の試験となっており、スキルレベル4に位置づけられ、資格偏差値は67です。
試験の難易度が高い理由は、試験1日で4種類の形式の膨大な量の問題を解く必要があり、多くのことを暗記しなければならないことが挙げられます。
また、午後の記述式問題の難易度が高く、10ページ以上にわたる長文を読解しなければなりません。試験時間は限られているので、長文を素早く読み解き、設問に答える必要があります。
ネットワークスペシャリスト試験の特徴3:優秀なエンジニアの証明
ネットワークスペシャリスト試験に合格するということは、優秀なエンジニアであることの証明となります。社内SEとして就職するときに有利になったり、転職時にも使えるものです。
企業は優秀なエンジニアを求めているので、ネットワークスペシャリストの資格を持つ人材は企業に優遇され、採用されやすくなります。企業サイトに資格保有者数が公表されるほどです。
また、ネットワークスペシャリストの資格を持っていることで、手当がついて給料・年収が増えたり、責任あるポジションを任されることもあるので、社内SEにとってとても役立つ資格といえるでしょう。
ネットワークスペシャリスト合格のための勉強方法7つ
ネットワークスペシャリスト試験は年1回、試験日程は秋期10月の第3日曜日となっています。7月申し込み、申し込み期限は8月、費用は5,700円、合格発表は12月下旬に行われます。
試験に合格するためには、約50時間以上、数ヶ月から半年間の勉強期間が必要です。いつから勉強を始めるかは経験値や試験免除の有無によって変わりますが、じっくりと確実に勉強したい方は、秋の本番に合わせて春ごろから勉強を開始しましょう。
知識ゼロの独学で初めても、基本を身につけて数多くの問題をこなせば合格することは可能です。それでは、ネットワークスペシャリスト合格のための勉強方法を7つご紹介します。
勉強方法1:基本用語を正確に記憶する
ネットワークスペシャリスト試験に合格するためには、まずはじめに時間をかけて参考書を読み込み、基本用語や基本情報を正確に暗記することから始めましょう。
午前中の試験は、基礎知識を正確に記憶できているかどうかがものをいいます。ここで確実に点数をとっていきましょう。
ネットワークスペシャリストの教本はインプレス、web教科書のネスぺイージスなどが人気です。一問一答の単語帳を作ったり、スマホの記憶アプリなどを使うことも有効です。
そして全体像をつかんだら、さらに基礎知識の理解を深めていき、記述式問題の演習を取り組んでいきましょう。必ず基礎知識の暗記から記述式問題の順番に勉強するようにしてください。
試験の直前対策としては、これらの基本情報を見直し、まだ間違えてしまいそうな箇所はノートにまとめて試験直前に見直せるように準備しましょう。
勉強方法2:演習を通して問題形式になれる
ネットワークスペシャリスト試験は、演習をどれだけ行ったかの結果がそのまま能力差に表れるものです。対策本や過去問題集などで、できるだけ多くの問題に触れ、演習をより多く行って問題形式に慣れておきましょう。
そして、数多くの演習をこなすことで、問題を解くスピードがどんどん早くなっていきます。午後の試験の問題量は膨大で、スピードが要求されるため、早く問題を解く練習は必須となります。
勉強方法3:ミスした部分の復習を行う
問題集などを解いた時にミスをした箇所はそのままにせず、必ず復習を行いましょう。ミスをしたときは、一度教科書に戻って確認作業をします。
難しい例題や論述問題などは何度もミスをするものですから、何度も確認作業を行っていくうちに記憶に定着していきます。
そして、この問題は以前も間違えたな、と気がつき記憶をたどって正解にたどり着くことができるのです。そのため、復習には手を抜いてはいけません。
勉強方法4:苦手分野の克服
ネットワークスペシャリスト試験の試験勉強をしていくうえで大切なのは、苦手分野を克服することです。それには、まず自分が問題集や過去問を解いて得点分布を分析し、自分の苦手分野はどこかを知ることから始めましょう。
そして苦手分野をどれくらい勉強すればよいのかを分析し、スケジュールを立てましょう。特に午後の問題は苦手分野があると解くことはできないので、午後の対策を重点的にするようにしましょう。
勉強方法5:時間を計りながら解く
ネットワークスペシャリスト試験に合格するためには、本試験問題を制限時間内に解かなければなりません。模擬試験は、試験本番と必ず同じように時間を計りながら取り組み制限時間になれておきましょう。
特に午後の試験は時間配分が重要になります。時間配分が上手くいかないと、試験問題を最後まで解くことができないという事態が起こる可能性があります。模擬試験を数多くこなし、時間配分を身につけましょう。
勉強方法6:過去問を解く
ネットワークスペシャリスト試験の過去問は、過去問題集・テキストはamazon・楽天などで購入できますし、webサイト・web問題集など中には無料のものもあり、簡単に入手することができます。
特に午前Ⅱの試験は過去問からの問題が頻出しますので、試験対策の役に立つこと間違いなしですし、午後の記述形式になれることもできます。
さらに過去問を解くことで試験の傾向と対策を知り、次の試験予想することもできます。ネットワークスペシャリスト試験においては、過去問をどれだけ解いたかが合格へのカギとなるので、使わない手はありません。
勉強方法7:スクールに通う
ネットワークスペシャリスト試験の勉強法は、独学のほかにスクールに通う方法があります。スクールに通うメリットは、未経験で0から勉強を始める場合でも、指導者のサポートがあるので、つまずいたときに助けてもらえるところです。
スクールの形式は、予備校や専門学校への通学・web講座・セミナー・研修など様々です。itec、tac、ユーキャン、大原など多数の通信講座会社が主催しています。
‘SE’ ‘left’ ‘社内SEに役立つ資格はたくさんあるのですね。’]
‘PM’ ‘right’ ‘そうですね。また技術力の他にもコミュニケーション能力も求められるので、仕事内容を理解したうえでスキルアップを目指していきましょう。’]
社内SEに役立つネットワークスペシャリストの試験に挑戦しよう
ネットワークスペシャリストは社内SEにとって役立つ凄い資格です。持っているだけで優秀なエンジニアであると証明され、社内の評価が高くなります。また就職・転職の履歴書に書くことができたり、次の資格をとるときにも活躍します。
この資格のすごさは難易度に表れており、高い難易度に見合った価値があります。知識ゼロの初心者でも独学で勉強することもできますが、その難しさに挫折してしまうかもしれません。
「受からない」「合格なんて無理」と思ったときは、ツイッターなどで体験記を読んだり、5ちゃんねるや知恵袋などの掲示板などの同じ気持ちの人の書き込みを読んで勉強のモチベーションを保つようにしましょう。
社内SEの方や社内SEを目指す方は、是非ネットワークスペシャリスト試験に挑戦してみてください。
この記事の監修者・著者

- AWSパートナー/Salesforce認定コンサルティングパートナー 認定企業
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ITエンジニア派遣サービス事業を行っています。AWSやSalesforceなど専門領域に特化したITエンジニアが4,715名在籍し、常時100名以上のITエンジニアの即日派遣が可能です。
・2021年:AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞
・2022年3月:人材サービス型 AWSパートナー認定
・AWS認定資格保有者数1,154名(2024年6月現在)
・Salesforce認定コンサルティングパートナー
・Salesforce認定資格者276名在籍(2024年5月現在)
・LPIC+CCNA 認定資格者:472 名(2024年6月時点)
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