エンジニアにおける運用保守業務の主な仕事内容9つ|キャリアパス例3つも紹介


エンジニアの運用保守業務とは?
エンジニアの運用保守業務とは、既に稼働しているネットワークやサーバーなどの安全、安定性を守るための業務です。
「運用」はネットワークやサーバーの性能を最適化したり、性能アップを行う業務です。一方、「保守」はトラブルを防ぐためにセキュリティパッチを適用したり、万が一の障害発生時には迅速な対応を行い、復旧させる業務となっています。
エンジニアが担う運用保守業務は、システムを安定的に運営するための大切な業務となっています。
エンジニアにおける運用保守業務の主な仕事内容9つ
エンジニアへの転職を検討している方の中には、運用保守という名前は聞いたことがあっても、具体的にどのような作業を行っているのか知らないという方も多いでしょう。
ここではエンジニアにおける運用保守業務の主な仕事内容9つをご紹介しますので、どのような業務を行っているのかぜひ参考にしてみてください。
運用の仕事内容6つ
エンジニアの運用保守業務は、前述のとおり「運用」と「保守」で内容が異なり、対応するエンジニアの経験などによって、同じ運用保守業務でも担当する範囲は変わってきます。
運用業務は基本的に毎日同じ作業を行うため、作業内容はマニュアル化されています。それでは、運用業務ではどのような仕事を行っているのでしょうか。ここではまず、運用の仕事内容6つをご紹介していきます。
1:スクリプトの解析や暫定対策の策定
運用の仕事内容として、まずはスクリプトの解析や暫定対策の策定などの業務があります。スクリプト解析とはC言語に近いスクリプト言語を使用して、シミュレーションを自動化する解析方法です。解析を行う際にはスクリプトファイルを作成し、実行します。
また、トラブルが発生した際に迅速な原因究明や復旧を行うために必要な暫定対策を検討し、策定を行います。
2:トラブルの管理と対策
運用の仕事内容として、トラブルの管理と対策などの業務があります。運用管理の業務ではトラブルの管理を行い、万が一のトラブルに備えなければなりません。
また、日々システムを安定的に運営するための管理だけでなくトラブル対策も担当し、運用時に発生したトラブルの解決を図ります。
3:アクセスやログの監視
運用の仕事内容として、アクセスやログの監視などの業務があります。運用管理の業務ではネットワークやサーバー、システムへのアクセスログの監視を行い、外部からの不正なアクセスの痕跡がないかどうか、サービスに負荷がかかっていないかどうかなどを監視します。
また、システムを監視することによって障害をいち早く察知することで、システムが利用できなくなるダウンタイムのリスクをゼロに近づけることが可能になります。
4:インベントリやアップデートの管理
運用の仕事内容として、インベントリやアップデートの管理などの業務があります。インベントリとはLAN上のパソコンや接続機器が保有しているデータを一覧にしたものです。
運用業務ではソフトウェアやハードウェア、ネットワーク機器やネットワークに接続されている機器のインベントリ情報を収集し、資産情報として管理しています。また、アップデートがあった場合にはアップデート計画やアップデートの実施を行います。
5:機器システムの更新や追加
運用の仕事内容として、機器システムの更新や追加などの業務があります。ネットワークやサーバーを構築するために使用しているシステムや機器などに変更があったり追加が発生したりした場合には、運用管理担当者が機器システムの更新や追加作業を実施します。
6:運用マニュアルの整備作業
運用の仕事内容として、運用マニュアルの整備作業があります。ネットワークやサーバーの運用業務は基本的に運用マニュアルに則って毎日同じ作業を繰り返すルーティンワークとなるため、正しい作業手順をまとめた運用マニュアルが必要です。
運用マニュアルが用意されていれば、新人の運用管理担当者でもマニュアルを見て作業ができるようになります。また、運用マニュアルは定期的に整備を行い、最適化しておく必要があるため、運用管理の担当者がマニュアルの整備作業を行います。
保守の仕事内容3つ
エンジニアの運用保守業務のうち、「保守」は故障対応やセキュリティパッチの適応、定期的にデータのバックアップなどを取ることでトラブルに備え、実際にトラブルが発生した際には迅速な復旧対応を行うという業務です。
そのため、マニュアル化できる運用管理とは異なり、その場で適切な判断を行い、対応する必要があります。それでは、保守では具体的にどのような仕事を行っているのでしょうか。ここでは保守の仕事内容3つをご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
1:トラブルの復旧作業
保守の仕事内容として、トラブルの復旧作業があります。ネットワークやサーバーなどに万が一のトラブルが発生した場合、保守担当のエンジニアが緊急対応にあたります。
トラブル時の緊急対応では必要に応じて故障した機器の取替えなどを行い、迅速なネットワークの復旧作業を行わなければなりません。また、原因の究明や切り分けを行って、同じトラブルが発生しないように具体的な対策を講じます。
2:バッチ処理やバックアップの検証と実施
保守の仕事内容として、バッチ処理やバックアップの検証と実施などの業務があります。システムのデータ処理などを行う際に、リアルタイムで実施するとシステムに負荷がかかるため、保守担当者が夜間などの業務時間外にバッチ処理を行うのが一般的です。
また、トラブル発生時にデータが破損しても前のデータに差し替えられるように、保守担当者は定期的なバックアップやバックアップの検証を実施します。
3:セキュリティパッチの検証と実施
保守の仕事内容として、セキュリティパッチの検証と実施などの業務があります。サーバーのセキュリティを常に最新の状態に保つには、日々リリースされているセキュリティパッチを常に適用しておくことが必要不可欠です。
そのため、保守担当者はセキュリティパッチに問題がないかどうかの検証と、セキュリティパッチの実施作業、セキュリティパッチ適用情報の報告などを行います。
運用保守に必要とされる能力
開発業務を行うエンジニアの場合、プログラミングスキルやロジカルシンキングなど必要とされるスキルはわかりやすいでしょう。しかしエンジニアとして運用保守業務に携わる場合、どのような能力が必要になるのかよくわからないという方も多いのではないでしょうか。
エンジニアとして運用保守を行う際にはどのような能力が求められているのか把握しておくためにも、ここでは運用保守に必要とされる能力をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
コミュニケーションスキル
運用保守業務ではシステムに関する問い合わせ対応やトラブル発生時の情報の折衝などが発生するため、高いコミュニケーションスキルが必要となります。
他のエンジニア職にもコミュニケーションスキルはある程度必要とされますが、運用保守業務ではチームで連携しながら障害対応などにあたる必要があるため、円滑なコミュニケーションが必須です。
特にリーダーとしてチームを牽引する立場になった場合は、高いコミュニケーション能力でチームをまとめる必要があります。
サーバーやネットワークなどの知識
運用保守業務ではサーバーやネットワークをはじめとしたIT知識が必要となります。そのため、転職前にある程度勉強しておく必要があるでしょう。
また、近年では自社にサーバーやネットワークを構築せずにクラウドサービスを利用する企業も多くなってきていることから、サーバーやネットワーク周りの業務は変化しつつあります。そのため、クラウドも含めた幅広いIT全般の知識を身につけるようにしましょう。
運用保守業務のキャリアパス例3つ
運用保守業務に携わり、経験を積んだ後は、どのようなキャリアを形成していくかもエンジニアとして非常に重要なポイントになります。
ここでは最後に運用保守業務のキャリアパス例3つをご紹介しますので、どのようなキャリアパスがあるのか参考にしてみてください。
1:システムエンジニアを目指す
システムエンジニアは、システム開発における上流工程に携わるエンジニアです。運用保守業務を行うエンジニアは「運用SE」と呼ばれるケースもありますが、SE(システムエンジニア)は運用保守に限らず開発業務の上流工程で要件定義や設計などを行う職種となります。
2:ネットワークエンジニアを目指す
ネットワークエンジニアは、ネットワークの設計や構築、運用保守を行うエンジニアです。運用保守業務でネットワーク機器やサーバーに関する知識やスキルを身につけた後は、ネットワークエンジニアを目指すこともできるでしょう。
ネットワークエンジニアであれば年収アップも期待できます。
3:ITコンサルタントを目指す
ITコンサルタントは、クライアントの課題を解決するためにシステムの導入や運用に関するアドバイスなどを行う職種です。運用保守業務でネットワークやサーバーなどの知識やスキルを身につければ、実務経験を活かしてITコンサルタントへ転職することもできるでしょう。
エンジニアの運用保守業務について知ろう
エンジニアの中には運用保守を専門に行うエンジニア職もあります。ぜひ本記事でご紹介した運用保守業務の主な仕事内容や必要とされる能力、運用保守業務のキャリアパス例などを参考に、エンジニアの運用保守業務とはどのような仕事なのか理解を深めてみてはいかがでしょうか。
この記事の監修者・著者

- AWSパートナー/Salesforce認定コンサルティングパートナー 認定企業
-
ITエンジニア派遣サービス事業を行っています。AWSやSalesforceなど専門領域に特化したITエンジニアが4,715名在籍し、常時100名以上のITエンジニアの即日派遣が可能です。
・2021年:AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞
・2022年3月:人材サービス型 AWSパートナー認定
・AWS認定資格保有者数1,154名(2024年6月現在)
・Salesforce認定コンサルティングパートナー
・Salesforce認定資格者276名在籍(2024年5月現在)
・LPIC+CCNA 認定資格者:472 名(2024年6月時点)
最新の投稿
- 2024-12-27営業インタビュー情報共有の活性化の中心に。SP企画部の新たな取り組み
- 2024-07-01営業インタビュー最短で当日にご提案可能。 OPE営業の対応が早い3つの理由
- 2024-07-01営業インタビュー研修見学ツアーが高評価!「お客様のOPEに対する期待を高め、継続に貢献できればと思います。」
- 2024-07-01営業インタビュー信頼関係を構築し、エンジニアの長期就業へ

- 求人・転職サイトや自社採用サイトを使っているが、自社に合ったITエンジニアが応募してこない…
- すぐに採用したいが、応募がぜんぜん集まらない
オープンアップITエンジニアをご検討ください!
当社のITエンジニア派遣サービスは
- 派遣スピードが速い!(最短即日)
- 4,500名のエンジニアから貴社にマッチした人材を派遣
- 正社員雇用も可能
こんな特長があり、貴社の事業やプロジェクトに合った最適なITエンジニアを派遣可能です。
まずは下記ボタンから無料でご相談ください。