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AWSとオンプレミスの違いとは?それぞれの利点と欠点を詳しく解説

AWSエンジニア 更新日:2022.11.14
エンジニア採用
AWSとオンプレミスの違いとは?それぞれの利点と欠点を詳しく解説

AWSとはなにか?

AWSとは、アマゾンウェブサービスの略で、世界中で広く採用されているクラウドプラットフォームのことです。Amazon.comが、自社内で利用していたシステムを基にしているので、非常に高い実用性を持っています。

 

AWSには、コンピューティングやストレージ、データベース、IoTやAIなど多くのサービスがあります。AWSを使用することで、最新のテクノロジーを活用できます。

 

また、AWSはクラウドサービスのため、サーバの購入の必要がなく、物理的なサーバスペースを確保しなくてもよいという特徴もあります。

オンプレミスとの違いとは

オンプレミスとは、コンピュータやネットワーク、システムなどの設備を自社の施設内に設置し、運用・管理することです。

 

ハードウェアからソフトウェアまですべて自社で用意するため、初期費用がかかりますが、カスタマイズの自由度が高いというメリットがあります。

 

一方で、AWSはクラウドサービスのため、システム構築に時間がかからず、すぐに利用を開始できます。コストも低く抑えられる上にセキュリティの耐久性も高いというメリットがあります。

 

このように、オンプレミスとAWSには、初期費用や利用開始までの時間、情報セキュリティなどに違いがあります。

AWSの特徴について3つ

AWSには、大きく分けて3つの特徴があります。それは、幅広いサービスの展開・セキュリティ・リージョンの3つです。幅広いサービスの中には、ストレージやデータベース、コンピュートといったサービスがあります。

 

ここからは、それぞれの特徴について詳しく見て行きましょう。

1:幅広いサービスの展開

1つ目のAWSの特徴は、幅広いサービスが展開されているということです。

 

AWSには、ストレージ、データベース、コンピュートなどのインフラストラクチャーテクノロジから、AI、IoT、データ分析、機械学習などの新しいテクノロジーまで、多くのサービスが展開されています。

 

今回はその中でも、ストレージ・リレーショナルデータベース・コンピュートの3つのサービスについて紹介していきます。

ストレージ

まず、1つ目のサービスとして紹介するのは、「ストレージ」です。AWSのストレージは、オブジェクトストレージ、ファイルストレージ、ブロックストレージの3種類が分けるす。それぞれのサービス及びシステムの内容は異なるため、用途ごとに使い分ける必要があります。

 

オブジェクトストレージでは、膨大なスケーラビリティとメタデータ特性があり、クラウドで開発されたアプリケーションを活用できます。

 

ファイルストレージは、NASサーバによって提供されています。このようなファイルストレージソリューションは、大規模なコンテンツリポジトリ、開発環境、メディアストア、ユーザのホームディレクトリといったユースケースに適しています。

 

ブロックストレージは、直接接続ストレージ (DAS) または、ストレージエリアネットワーク (SAN) のような特徴を持っています。AWSのブロックストレージは、仮想サーバごとにプロビジョニングされ、ハイパフォーマンスワークロードに必要な超低レイテンシーを提供しています。

リレーショナルデータベース

2つ目のサービスとして紹介するのは、「リレーショナルデータベース」です。リレーショナルデータベースとは、事前定義された関連があるデータ項目の集合体のことです。

 

データベースでは、条件に基づいて複数のデータを管理し、必要に応じてデータを検索・編集できます。その中でも、リレーショナルデータベースは、トランザクション処理に優れているという特徴があります。

 

AWSには、リレーショナルデータベースのサービスとして、Amazon RDSというサービスがあります。このサービスについては、後ほど詳しく説明していきます。

コンピュート

3つ目のサービスとして紹介するのは、「コンピュート」です。コンピュートとは、CPU、ネットワーク、メモリ、ストレージなどのリソースから構成される仮想サーバのことです。

 

AWSのコンピュート機能のカテゴリには、仮想マシンやコンテナ、サーバレス、エッジおよびハイブリッドの4種類があります。それぞれの特徴は異なりますので、用途に応じて使い分けるとよいでしょう。

 

後ほど、AWSの代表的なコンピュートサービスについても説明していきます。

2:セキュリティ

2つ目のAWSの特徴は、セキュリティが優れているというところです。AWSは、安全で高パフォーマンス、障害耐性を備えた、効率的なアプリケーションインフラを構築するように設計されています。

 

また、AWSのセキュリティサービスは、エンタープライズ系企業と同様のものを使っています。つまり、エンタープライズレベルのセキュリティ機能をクラウドで利用できるということです。

 

アイデンティティ、リソース、アクセス許可やネットワークとアプリケーションの保護、脅威の検出と継続的なモニタリングやコンプライアンスとデータプライバシーの観点においても優れています。

3:リージョン

3つ目のAWSの特徴は、リージョンについてです。AWSは、世界を複数のリージョンに分け、リージョンごとにクラウドサービスを提供しています。

 

それぞれのリージョンは完全に分離されているので、ひとつのリージョンで障害が発生してもほかのリージョンに影響が及ぶことはありません。このように、複数のリージョンにシステムを分配して配置することによって、耐障害性を高めています。

 

日本国内でAWSを利用する場合のリージョンは、「東京リージョン」を使用することになります。しかし、新しく提供されたばかりのサービスは、東京リージョンでは提供されないことがあります。

 

東京リージョンで提供されていないサービスをどうしても利用したい場合は、海外のリージョンを使用してください。

 

また、日本には大阪ローカルリージョンと呼ばれる、特殊なリージョンがあります。この大阪ローカルリージョンは、災害対策よりも、金融機関などのコンプライアンス要件に応えることを目的として設置されています。

 

大阪ローカルリージョンは、事前に申し込みと審査を完了させることによって使用できます。東京リージョン内での災害に備える場合には、大阪リージョンやシンガポールリージョンなどとの併用をしておくとよいでしょう。

AWSの利点6つ

AWSを利用することには、6つの利点があります。

 

それは、フリートライアルがある点、新機能が提供されている点、高レベルなセキュリティ対策とコンプライアンス対応がされている点、利用コストを低く抑えられる点、可用性と耐障害性が高い点、柔軟な運用ができるという点の6つです。

 

ここでは、それぞれの利点について詳しく紹介します。

1:1年間のフリートライアルができる

AWSを利用する1つ目の利点は、1年間のフリートライアルを利用できるということです。このフリートライアルで使用できるサービスには、Amazon EC2、Amazon S3、Amazon RDSなどがあります。

 

1年間のフリートライアルを利用するには、AWSのアカウントを作成し、登録を完了させる必要があります。

 

AWSのアカウントは、アカウント情報、連絡先、支払い情報を入力すれば作成できます。そして、無料の仮想マシンを起動し、メディアとファイルを保存し、ウェブサイトまたはアプリケーションを起動することによって、フリートライアルを利用できます。

 

ただし、1年間のフリートライアルには使用制限があります。その使用制限を超えてサービスを使用すると、料金がかかるため注意が必要です。

 

また、フリートライアル開始から1年が経過するか、使用制限の範囲を使い切ってしまうと、自動的に契約が更新され、料金が発生することにも注意が必要です。

 

AWSの無料利用には、1年間のフリートライアルのほかに、無期限で対象サービスを利用できるものや、対象サービスの利用開始時に短期間無料トライアルできるものもあります。

 

出典:AWS の無料トライアルで実際に体験|AWS
参照:https://aws.amazon.com/jp/free/start-your-free-trial/

2:既存サービスに新機能が提供されている

AWSを利用する2つ目の利点は、既存サービスに新機能が提供されているということです。AWSは、最新のテクノロジーを利用し、利用者が迅速に革新できるように、新たな機能を絶えず追加し、提供しています。

 

新機能の追加により、企業や利用者は最新の技術を活用できるようになるため、AWS上で実現できることの幅を広げられます。

3:高レベルなセキュリティ対策とコンプライアンスの対応がされている

AWSを利用する3つ目の利点は、高レベルなセキュリティ対策とコンプライアンスの対応がされているということです。AWSでは、セキュリティ機能の実装や厳格なコンプライアンス要件に対応し、さらに第三者機関による検証も実施されています。

 

また、AWSのサービスでは、利用者のセキュリティやコンプライアンス要件に応えた対応がされています。

4:利用料金を抑えられる

AWSを利用する4つ目の利点は、利用料金を抑えられるということです。AWSの利用料金を抑える方法はいくつかあります。

 

まずは、高コストになっている原因を見つけることが必要です。どのサービスにどのくらいの費用がかかっているか確認するために、請求ダッシュボードから請求書を見てみましょう。そこで、不要なサービスや高コストなサービスが見つかった場合、利用方法を見直しましょう。

 

AWSのサービスの中には、リザーブドキャパシティー料金を利用できるものがあります。リザーブドインスタンスでは、同等のオンデマンドキャパシティーに比べて最大で75%節約でき、AWSではボリュームディスカウントを受けられることから、使用量が増えるほど節約できます。

 

このように、AWSには利用料金を抑えられるサービスがいくつか用意されています。ぜひ、合ったものを見つけ試してみてください。

 

出典:予約して節約する|AWS
参照:https://aws.amazon.com/jp/pricing/

5:高可用性の実現と耐障害性が高い

AWSを利用する5つ目の利点は、高可用性の実現と耐障害性が高いということです。AWSは信頼性、耐障害性、可用性が高いシステムをクラウドで構築するサービスおよびインフラストラクチャを提供しています。

 

AWSには、高可用性を実現するサービスとして、Amazon RDSやAmazon S3、耐障害性を実現するサービスとして、Amazon DynamoDBやAmazon Route53があります。

6:柔軟な運用ができる

AWSを利用する6つ目の利点は、柔軟な運用ができるということです。AWSは、サーバの台数やスペックの変更が簡単にできるため、柔軟性が非常に高いです。

 

従量制のサービスであるAWSは、ビジネスの規模に合わせてサーバなどの増強が可能です。そのため、企業の規模に合わせた柔軟な運用が可能です。

AWSの欠点

AWSには利点が多い反面、欠点も存在します。それは、予算を立てるのが難しいことや必要以上に複雑な構成になってしまいやすいということです。

 

ここからは、それぞれの欠点や解決方法について詳しく説明していきます。

予算を立てるのが難しい

AWSの欠点の1つ目は、予算を立てるのが難しいということです。AWSは従量課金制のため、アクセス数や利用料に応じて料金が変化します。そのため、あらかじめ利用料を計算し予算を立てることが難しくなります。

 

予算を立てることが難しいと、想定していた以上にコストがかかってしまうことがあります。それを解決するためのAWSのサービスが「AWS Budgets」です。

 

AWS Budgetsには、カスタム予算を設定し、コストや使用量が予算額や予算量を超えたとき、あるいは超えると予測されたときにアラートを発信できる機能があります。これを利用することで、予算を超えるコストの対策ができます。

必要以上に複雑な構成になりやすい

AWSの欠点の2つ目は、複雑な構成になりやすいということです。AWSには豊富なサービスがあることがメリットですが、それによってサービスの選定やシステム構築が複雑になってしまいます。

 

また、構成が複雑になると、専門的な技術と知識を持ったエンジニアが必要となる可能性があることにも注意が必要です。

クラウドサービスとはなにか?

クラウドサービスとは、コンピュータの利用形態の一種です。利用者側は物理的なコンピュータやサーバを持たずに、インターネットを経由してサーバなどのサービスを利用する形態です。

 

クラウドサービスの場合、インターネットに接続するだけでサービスを利用できます。

クラウドサービスの利点4つ

クラウドサービスを利用すると、さまざまな利点があります。ここでは、災害時の対策がされていることやシステム構築と利用開始までが早いなど、4つの利点を紹介します。

 

ここからは、それぞれの利点について詳しく説明していきます。

1:サーバや機器メンテナンスのスタッフ配置はない

クラウドサービスの1つ目の利点は、サーバや機器メンテナンスのスタッフ配置が必要ないということです。自社サーバを運用する場合、サーバを維持したりメンテナンスを行ったりするためには、専任のスタッフが必要となります。

 

しかし、クラウドサービスを利用すると、運用もメンテナンスもサービスの提供元が行ってくれます。専任スタッフの配置が必要なくなると、人件費の削減にもつながります。

2:機器の障害や災害時の対策がされている

クラウドサービスの2つめの利点は、機器の障害や災害時の対策がされているということです。自社でサーバを持つと、災害などが発生したときに物理的ダメージを受けてしまい、データが消失する可能性もあります。

 

クラウドサービスであれば、災害が起きてパソコンやサーバが破損しても、データはクラウド上に保存されているため安全です。

3:初期費用は安価で利用料金は必要な分のみ

クラウドサービスの3つ目の利点は、初期費用が安く、利用料金は必要な分だけでよいということです。

 

クラウドサービスを利用すると、機器を揃える必要がなく初期費用は安く済みます。また、クラウドサービスは従量課金制のため、運用費用は必要な分だけを支払うことになります。このように、クラウドサービスを利用することでコストの削減につながります。

4:システム構築と利用開始が手早くできる

クラウドサービスの4つ目の利点は、システム構築と利用開始が手早くできるということです。

 

自社でシステム構築をするとなると、利用開始まで約1か月以上かかることもあります。一方で、クラウドサービスを利用すれば、契約後すぐに利用できます。

クラウドサービスの欠点3つ

1年無料で使用できるフリートライアルがあったり、利用開始まであまり時間が掛からなかったりなど、メリットが多いクラウドサービスですが、クラウドサービスにも欠点はあります。

 

今回は、独自カスタマイズができないこと、利用料金は請求時にしか分からないこと、セキュリティ対策をする必要があることについて説明します。

1:独自カスタマイズはできない

クラウドサービスの欠点の1つ目は、独自カスタマイズはできないという点です。

 

クラウドサービスは、パッケージ化されたシステムを利用するので、カスタマイズには制限があります。サービスの提供元や契約によって自由度は異なりますが、細かいところまでこだわるのは難しいでしょう。

2:利用料金は請求時でなければ分からない

クラウドサービスの欠点の2つ目は、利用料金は請求時でなければ分からないということです。

 

先ほども説明した通り、クラウドサービスは従量課金制です。そのため、使用料に応じて月額料金が決まります。そのため、利用料金は請求時にしか分かりません。

 

なお、サービスによっては、月額の概算ができることもありますので使用してみるとよいでしょう。

3:セキュリティが重要になる

クラウドサービスの欠点の3つ目は、セキュリティが重要になることです。クラウドサービスは、インターネットに接続できる環境で、IDとパスワードが分かればどこでも使用可能です。

 

つまり、IDとパスワードを第三者に知られてしまうと、不正ログインされる可能性があります。

 

利用者ができるセキュリティの対策としては、定期的にパスワードを変更することやパスワードの入力回数に制限をかけること、通信データを暗号化することなどがあります。

オンプレミスとはなにか?

プレミスとは、構内という意味を持ちます。このプレミスという言葉から派生したオンプレミスとは、自社運用という意味です。

 

オンプレミスは、システム構築に必要なサーバやソフトウェアなどを自社内に設置し、システム構築から運用までを自社で行うことです。

オンプレミスの利点3つ

オンプレミスの形態をとることには、いくつかの利点があります。

 

今回は、独自カスタマイズを自由にできるということ、独自のセキュリティ対策を施せるということ、運用時の支出コストを固定化できるという3点について説明していきます。

1:独自カスタマイズを自由にできる

オンプレミスの利点の1つ目は、独自カスタマイズを自由にできるということです。

 

オンプレミスは、ハードウェアからソフトウェアまですべてを自社で用意するため、システムの自由なカスタマイズが可能になります。

2:独自のセキュリティ対策を施せる

オンプレミスの利点の2つ目は、独自のセキュリティ対策を施せるということです。自社内にシステムを設置しているため、自社独自のセキュリティを施すことができます。

 

サーバの設置場所やアクセス制限、セキュリティ対策システムの導入などを自由に行えます。

3:運用時の支出コストを固定化できる

オンプレミスの利点の3つ目は、運用時の支出コストを固定化できるということです。

 

オンプレミスは、導入時に費用がかかりますが、システムが構築できれば毎月一定額のコストで運用することが可能です。そのため、支出コストの固定化ができ予算も楽に立てられるようになります。

オンプレミスの欠点4つ

オンプレミスの形態をとることには欠点もあります。例えば、エンジニアが必要なことや初期費用がかかること、運用開始までに時間がかかることなどがあります。

 

ここでは、オンプレミスの欠点を4つ、説明していきます。

1:技術や知識のあるエンジニアが必要になる

まず、オンプレミスの欠点の1つ目について説明します。

 

オンプレミスは、自社でシステム構築を行い、自社で運用・管理します。そのため、システム構築時にはもちろん、障害時の対応やトラブルの対応のために運用時にもエンジニアが必要になります。

2:初期費用にあわせて維持管理費がかかる

次に、オンプレミスの欠点の2つ目について説明します。

 

オンプレミスは、自社でシステム構築のすべてを行うため、導入時には莫大な初期費用が必要なうえ、機器の故障や障害対応のために維持管理費がかかってしまいます。

3:災害や障害時の多大な費用と手間がいる

次に、オンプレミスの欠点の3つ目について説明します。

 

オンプレミスはサーバを自社内に設置しているため、災害が発生した場合、システムの復旧をするためには大きな手間と費用がかかります。特に、火災や天災が発生した場合には、始めから構築し直しになる可能性もあります。

4:運用時までに構築期間がかかってしまう

最後に、オンプレミスの欠点の4つ目について説明します。

 

オンプレミスは使用する機器の選定から、ハードウェアの用意やソフトウェアの導入、設定などすべてを行う必要があるため、システム構築には時間がかかります。

ハイブリッドクラウドとはなにか?

ハイブリッドクラウドとは、組織や企業が提供しているパブリッククラウドとオンプレミスなどのプライベートクラウドを組み合わせてサーバを運用することです。

 

このハイブリッドクラウドでは、パブリッククラウドとプライベートクラウドの両方の利点を受けられます。

ハイブリッドクラウドの利点3つ

ハイブリッドクラウドには、いくつかの利点があります。

 

ここでは、テスト用の環境を簡単に作り出せるということ、急激な負荷を一時的に分散できるということ、システムコストへの最適化ができるということの3つについて説明していきます。

1:テスト用の環境を簡単に作り出せる

ハイブリッドクラウドの利点の1つ目は、テスト用の環境を簡単に作り出せるということです。

 

ハイブリッドクラウドでは、パブリッククラウドのサービスを活用できます。そのため、パブリッククラウドのサービスを用いて、低価格で簡単にテスト環境を用意できます。</mark.

2:急激な負荷を一時的に分散できる

ハイブリッドクラウドの利点の2つ目は、急激な負荷を一時的に分散できるということです。

 

企業のシステムは、繁忙期になるとアクセスが集中し負荷がかかります。そのため、必要な時に必要な分だけスペックを増強する必要があります。そのような場合にパブリッククラウドを使用することで、効率的に負荷を分散することが可能になります。

3:システムコストへの最適化ができる

ハイブリッドクラウドの利点の3つ目は、システムコストへの最適化ができるということです。

 

必要なスペックが変動しやすいサーバをパブリッククラウドに設置することによって、使用料に応じたコストに抑えられます。

ハイブリッドクラウドの欠点

ハイブリッドクラウドの利点を紹介しましたが、欠点もあります。

 

これから、ハイブリッドクラウドの欠点について、コストやシステム面から2つ説明していきます。

コストの計算が複雑になる

ハイブリッドクラウドの欠点の1つ目は、コストの計算が複雑になるということです。ハイブリッドクラウドは、使用するサービスをコントロールしてコストを最適化できることがメリットですが、それによってコスト計算が複雑になります。

 

ハイブリッドクラウドを使用する際には、あらかじめどのくらいのコストがかかるのか試算することが重要となります。

システムの構成が複雑になる

ハイブリッドクラウドの欠点の2つ目は、システムの構成が複雑になるということです。ハイブリッドクラウドは、いくつかのクラウドサービスを組み合わせているため、構成が複雑になりやすいという特徴があります。

 

システムの構成が複雑になると、運用も難しくなり、技術の高いスタッフが必要となることも理解しておきましょう。

マルチクラウドの導入について

マルチクラウドとは、複数のクラウドサービスを組み合わせて最適な運用環境を構築することです。それぞれのサービスの良いとこ取りができるので、現在多くの企業で導入されています。

 

マルチクラウドは便利な反面、複数のクラウドサービスを使うためコストが高くなったりシステム運用に負担がかかったりという面もあります。

 

また、マルチクラウドを利用する場合、それぞれのクラウドサービスでどこの国にデータが保管されているのかを調べる必要があります。

 

なぜなら、各国によって保管するデータやサーバにまつわる法律が違うからです。知らずに法律を違反したデータなどを保管し、トラブルが起こることを防ぐためにも必ず確認しておきましょう。

AWSとオンプレミスの連携利用3つ

AWSには、オンプレミスと連携して利用できるサービスもあります。

 

ここからは、連携利用できるサービスである、AWS Direct Connect、AWS OpsWorks、AWS Storage Gatewayについて説明していきます。

1:AWS Direct Connect

オンプレミスと連携できるAWSのサービスの1つ目は、AWS Direct Connectです。AWS Direct Connectは、自社内のデータセンターや端末をオンプレミス環境からAWSのプライベート接続へ確立できるサービスです。

 

パブリックなネットワークからは分離されているため、回線品質や速度が安定します。

2:AWS OpsWorks

オンプレミスと連携できるAWSのサービスの2つめは、AWS OpsWorksです。AWS OpsWorksは、サーバやアプリケーションの設定や運用を自動化できるサービスです。

 

オンプレミスの中にAWSのサービスを組み込んだり、AWS上にオンプレミスのシステムを構築したりすることもできます。

3:AWS Storage Gateway

オンプレミスと連携できるAWSのサービスの3つ目は、AWS Storage Gatewayです。AWS Storage Gatewayは、オンプレミスからクラウドストレージへのアクセスを提供するサービスです。

 

AWS Storage Gatewayを利用することで、ストレージ管理を簡素化し、主要なハイブリッドクラウドストレージのユースケースでのコストを削減できます。また、バックアップや災害対策などの大容量の使用にも活用できます。

AWSのサービスについて4つ

AWSのサービスには、Amazon EC2やAmazon ECR、AWS Lambdaなどのコンピューティングサービスや、Amazon S3やAmazon EFSなどのストレージサービス、Amazon RDSやAmazon DynamoDBなどのデータベースサービスがあります。

 

今回はその中でも、AWS Lambda、Amazon EC2、Amazon S3、Amazon RDSの4つのサービスについて紹介していきます。

1:AWS Lambda

AWS Lambdaとは、サーバやクラスタについて検討することなくコードを実行できるサーバーレスコンピューティングサービスのことです。

 

AWS Lambdaは、サーバ管理が不要な点や正確なスケーリングにおいて優れています。また、AWS Lambdaは消費したコンピューティング時間に対してのみ料金を支払うため、ミリ秒単位でのコスト削減が可能です。

2:Amazon EC2

Amazon EC2とは、安全かつサイズ変更が可能なコンピューティング性能をクラウド内で提供するウェブサービスで、仮想サーバ構築ができます。

 

Amazon EC2では、プロセッサ、ストレージ、ネットワーキング、オペレーティングシステム、購入モデルを選択できる、幅広いコンピューティングプラットフォームが提供されています。

 

Amazon EC2は、サーバ構築にかかる時間が短縮できるという点やスペック変更が柔軟に行えるという点、冗長化が簡単だという点で優れています。

3:Amazon S3

Amazon S3とは、業界をリードするスケーラビリティ、データ可用性、セキュリティ、パフォーマンスを提供するオブジェクトストレージサービスのことです。

 

Amazon S3は、コスト効率の高いストレージクラスやセキュリティ、コンプライアンス、および監査機能を利用できるという利点があります。

4:Amazon RDS

Amazon RDSとは、低コスト高パフォーマンスなリレーショナルデータベースを構築できるサービスです。

 

Amazon RDSを利用する利点には、管理が簡単な点や高いスケーラビリティ、可用性と耐久性、高速さや高いセキュリティなどがあります。

 

Amazon RDSは、データベースエンジンをAmazon Aurora、MySQL、MariaDB、Oracle、Microsoft SQL Server、PostgreSQLの6種類のエンジンから選択できます。

 

つまり、既存のデータベースで現在使用しているコードやアプリケーション、ツールをAmazon RDSでそのまま使用できるということです。

AWSとオンプレミスの違いを理解して使用するサービスを選ぶ

本記事では、AWSとオンプレミスについて、それぞれの特徴や利点、欠点について説明しました。

 

オンプレミスかAWSか、どちらかを選ぶのが難しい場合には、AWSとオンプレミスを連携利用することやハイブリッドクラウドを利用することを検討してみても良いでしょう。実現したいシステムやコスト面で合ったものを選びましょう。

この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニアAWSパートナー/Salesforce認定コンサルティングパートナー 認定企業
ITエンジニア派遣サービス事業を行っています。AWSやSalesforceなど専門領域に特化したITエンジニアが3,000名以上在籍し、常時100名以上のITエンジニアの即日派遣が可能です。

・2021年:AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞
・2022年3月:人材サービス型 AWSパートナー認定
・AWS認定資格保有者数1257名(2023年7月3日現在)
・Salesforce認定コンサルティングパートナー
・Salesforce認定資格者295名在籍(2023年7月3日現在)
・LPIC+CCNA 認定資格者:472 名(2022年4月1日時点)
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