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Sler、SESと派遣の違いを考える

キャリア 更新日:2024.07.05
エンジニア採用
Sler、SESと派遣の違いを考える

SIer、SES、派遣の違いとは

ITエンジニアを目指す人なら、SIerやSESという言葉を耳にしたことがあるでしょう。これらは混同されることが多く、違いをはっきり説明できない人も少なくありません。

SIerとは、System Integrator(システムインテグレーター)を略した言葉で、システム開発や運用などを一連で請け負う企業を指します。対してSES(System Engineering Service:システムエンジニアリングサービス)とは、クライアントに対してITエンジニアの労働力を提供する契約の一種です。SIerはシステムそのものを、SESは技術者(労働力)を提供するという違いがあります。

そしてIT派遣とは、ITエンジニアをクライアントに派遣して業務を行う仕組みです。ここではSIerとSES、それぞれと比較する形で違いを整理しておきましょう。

派遣とSIerの違いは、働く場所と報酬の対象

派遣とSIerの大きな違いは、客先常駐か請負かという点にあります。派遣の場合は、人材を求めるクライアントに常駐して勤務します。一方SIerは、クライアントから一連の業務を請負契約で受注し、自社で働くことが基本です。ただし、最近ではSlerでも客先常駐するケースも増えているようです。

派遣のメリットは「働いた時間」に応じて報酬が支払われるため、未経験でもスキルレベルに左右されず安定的に働けることです。時間外労働が発生した場合は残業代も支払われます。ただし、作業スピードを速めて生産性を上げても、労働時間が変わらない点はデメリットと言えるかもしれません。

一方、SIerのメリットは「成果物」に対して報酬が発生するため、自分の実力次第で仕事を進められることです。

派遣とSESの違いは、指揮系統がどこにあるか

派遣とSESはどちらも客先常駐の働き方であり、一見区別しづらいかもしれません。この2つの大きな違いは、指揮系統がどこにあるかという点です。

派遣の場合、指揮系統はクライアントにあります。実務上の指示を直接仰げるため、SESに比べて社員同等に働けることがメリットです。一方デメリットとしては、派遣法が適用されるため、有期雇用の場合は同じ組織で3年以上働けないなど、さまざまな面で制限があることが挙げられます。

派遣、SES、Sierの違い

SESは業務請負の一種(準委任契約)であり、指揮系統は雇用主にあります。派遣法の対象ではないため、状況に応じて子会社などへ移ることも可能です。ただ、SESでの働き方は、法律的にグレーなため、クライアント先での勤務で業務だけでなく時間管理までクライアントからも指示を受ける可能性があるようです。このように指揮管轄下で不透明な部分があるため、働き方が難しいケースが多いのかもしれません。

派遣でも気を付けるべき点がある

派遣で働く際にも、注意すべき点がいくつかあります。まずは、無期雇用か有期雇用かという違いです。無期雇用の派遣なら契約終了を気にすることなく、安心して長く働くことができます。有期雇用の場合は、契約期間が定められた働き方のため、今後のキャリアプランを見据えて選択するとよいでしょう。

実際に働く上では、派遣会社とクライアントの関係性も大切です。派遣の場合はクライアントが指示命令を行いますが、派遣会社側がきちんとコントロールできているかで働きやすさは全く異なります。

また、派遣で働いていると、クライアントから直接雇用を打診されることもあります。派遣からの正社員登用を視野に入れている場合、そのような選択肢や実績のある派遣会社を選ぶようにしてください。

そして、派遣会社の規模も一つのポイントです。派遣先が多ければ希望する条件で働ける可能性が高いですが、小さな派遣会社では派遣される業務が限られるので、思い描くような技術の向上が見込めないかもしれません。そのことは頭に入れておきましょう。

ITエンジニアを目指すなら、納得できる会社選びを

ITエンジニアとしてキャリアを積みたいなら、どんな環境で働くかは非常に重要です。なかでも法的にグレーゾーンであるSESは避けた方がいいかもしれません。指示系統があいまいになりやすく、本来の労働時間が守られないといったケースも多いからです。

客先常駐で知識やスキルを向上させつつ、安心して働きたい人には派遣がおすすめです。派遣というとネガティブな印象を持つ人もいますが、法律に沿った労働や契約ができるのは派遣会社であり、最初から派遣と明示している方が信頼できるのではないでしょうか。

また、無期雇用のIT派遣であれば、いわゆる「派遣切り」の心配もありません。IT派遣エンジニアは短いスパンで複数の案件を移ることもありますが、契約が終了しても雇用は維持されるため、収入も途切れずに働き続けることができます。担当する案件で多くの経験を積むことができるので、一つの企業に在籍しながらスキルアップにもつながります。

未経験からITエンジニアを目指す場合、SIer、SES、派遣それぞれの違いと特徴を十分に理解し、将来的なキャリアを見据えて納得できる会社を選びましょう。

この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニアAWSパートナー/Salesforce認定コンサルティングパートナー 認定企業
ITエンジニア派遣サービス事業を行っています。AWSやSalesforceなど専門領域に特化したITエンジニアが4,715名在籍し、常時100名以上のITエンジニアの即日派遣が可能です。

・2021年:AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞
・2022年3月:人材サービス型 AWSパートナー認定
・AWS認定資格保有者数1,154名(2024年6月現在)
・Salesforce認定コンサルティングパートナー
・Salesforce認定資格者276名在籍(2024年5月現在)
・LPIC+CCNA 認定資格者:472 名(2024年6月時点)
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