Webプログラマーの仕事内容8つ|必要な言語知識や求められるスキルも紹介
Webプログラマーとは?
Webプログラマーとは、Webサイトに特化してプログラミングを行う人です。システムエンジニアが設計した仕様書を基にWeb開発をする仕事です。ネットショッピングやSNSなど、ユーザーが快適にインターネットを利用できるようにプログラムを組みます。
現在のIT業界・WebシステムはWebプログラマー無しでは成立しないと言えるほど重要な仕事です。
Webプログラマーの平均年収
Webプログラマーの平均年収は434万円ほどです。そのため、日本全体での平均年収を比較すると若干低い傾向にあると言えます。しかしスキルや資格次第で年収をアップできるため、より多くの年収を得ているWebプログラマーもいます。
Webプログラマーに転職する魅力4つ
IT業界への転職を検討している方の中には、Webプログラマーへの転職を視野に入れている方もいるでしょう。ここではWebプログラマーに転職する魅力4つを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
1:スキルに応じ高年収が狙える
Webプログラマーは需要の高い職業なので、求められるスキルを身につけるほど高い年収を得られる可能性があります。
また、Web関連の新しいニーズも日々生まれているため、対応できるスキルを身につければさまざまな企業から求められるWebプログラマーになれるでしょう。
2:市場での需要と将来性
IT業界全体で人材不足の状態にあり、Webプログラマーの需要も急激に伸びています。Webサービスのニーズも年々増しているため、今後もWebプラグラマーには安定した仕事が期待できるでしょう。
3:システムが完成した際のやりがい
Webプログラマーは身近なところで使用されるシステム開発に携わることもあります。そのため、システムが完成し、多くの人に利用されることで大きなやりがいを感じることができるでしょう。
4:幅広い業務に携われる
Web業界はシステム開発を行う企業よりも少人数で、一人が複数の業務を担当するケースも多いです。そのため、Webエンジニアとしての技術的な業務以外にも、企画など別分野の業務を経験できる可能性があります。
Webプログラマーの仕事内容8つ
Webプログラマーの仕事内容は単にプログラムを構築・入力するだけではありません。
現代社会のIT業界、Webシステムが問題なく利用できているのは、Webプログラマーの仕事があるからです。Webプログラマーが現場でどのような仕事をしているか、その内容を説明します。
1:業務におけるミーティング
Webプログラマーは、ほとんどの場合1つの仕事に対してチームで作業をします。
業務連絡やスケジュールの確認、作業の内容や進捗状況をチーム内で確認するなどの情報共有が欠かせません。企業によっては、時間を決めて定例ミーティングとして行っていることもあります。
2:画面の作成
Webプログラマーはクライアントから定義された要件やデザイナーの原案から、実際にユーザーが見る画面を制作します。制作するのは、静止している画面だけでなく、ユーザーへの印象や伝わりやすさを考慮して、動画で追加することもあります。
また時には、テキストのレイアウトを調整することも、Webプログラマーの役割です。
3:プログラミング・コーディング
プログラミングは仕上がりを考えてプログラムを構築する作業で、コーディングはあらかじめ用意された仕様書・設計書に従ってプログラムを組み上げる作業のことを意味しています。
プログラミング・コーディングには言語やライブラリを用いることになります。バックエンド(サーバーサイド)に関してはPHPやJavaなどの言語をマスターしておくと幅広い対応力が身につきます。
4:要件定義
顧客の要望を具体的に仕様へと落とし込むことを「要件定義」と言います。一般的にはWebプログラマーより上流のSEなどの職種が担当する仕事内容です。
高い技術力を持ったWebプログラマーは要件定義の段階で打ち合わせに参加することがあります。Webプログラマーが要件定義に参加するときは、クライアントの要求に対して素早い回答が必要だったり、現場で培われたスキル・知識でSEをフォローしたりする場合が多いでしょう。
5:機能の追加
WebサイトやWebサービスに具体的な処理機能を追加するのもWebプログラマーの仕事です。
例えばクリック後の挙動や画面遷移などです。他にもECサイトのサイト内検索や決済機能を実装するのもWebプログラマーの仕事です。
6:バグの修正
構築したプログラムのデバッグ作業もWebプログラマーの仕事のうちです。デバッグ作業とはプログラムが顧客の要求する内容を満たしているか確認することです。
また、プログラムの挙動をチェックする「テストコード」をWebプログラマーが製作したり、必要に応じて報告されたバグを修正したりすることもあります。
7:クライアントサイドの業務
ユーザー側で行われる処理を、クライアントサイドにおけるWebプログラマーの仕事としています。具体的にはユーザーが利用しているブラウザで行われる処理が、クライアント側の処理に該当します。
8:サーバーサイドの処理
システムやWebサービスの提供者側で行われる処理が、サーバーサイドの処理です。サーバーサイドの処理は、Webサーバーで行われます。
例えば、サーバーサイドのプログラミング言語でコーディングしてログイン機能や検索機能の実装をしたり、ページの表示速度のアップ、データベースの処理を高速化、セキュリティの強化など、ユーザーの依頼内容を満たしていきます。
目には見えない部分ですが、重要な役割を果たしています。
Webプログラマーに必要な3つの言語知識
一言でプログラミング言語といっても、種類はたくさんあります。その上、プログラミング言語は、言語の種類によって、向いているシステムが異なります。また、言語の習得にあたって難易度も内容も異なります。言語の用途によって求人の人数も異なります。
ここでは3つの言語について紹介します。
1:フロントエンド
ブラウザや端末の種類が多いため、フロントエンドに求められるスキルは複雑で、膨大です。学習コストもかかるため、その仕事に就くのは容易ではありません。
フロントエンド言語はWebサイトやスマートフォンのアプリの見た目やUIの実装に使われています。主な使用言語は、HTML、CSS、JavaScriptです。各言語の特徴を紹介します。
HTML
Webサイトの土台となるマークアップ言語です。人間の骨組みのような役割で、見出しや箇条書きなどの構造の部分をタグで囲んでいきます。
HTMLには「ハイパーリンク」という仕組みが導入されました。これは異なるページを結びつける仕組みです。現在「リンク」と呼ばれているこの仕組み・概念が世に広がったのは、HTMLとWebブラウザの影響です。
CSS
CSSは、Webサイトの見た目(デザイン)を定義し、複雑なレイアウトやアニメーションまで表現できます。「リンク部分にあるカーソルは、文字の色や背景色を変える」「ボタン部分の角丸」などを、CSSで実装します。
JavaScript
フロントエンド開発にはJavaScriptが必須になります。従来、JavaScriptはアニメーションやスライドショーを作ったりするための言語です。
最近ではJavaScriptの利用できる範囲が広がり、ブラウザ上での動きに加えて、サーバーサイドで動かすNode.jsという環境もあります。また、Webサイト以外でも、アプリケーション開発にJavaScriptを利用することもあります。
JavaScriptだけを使うことは少なくなり、関数などの機能をまとめたライブラリや、フレームワークを利用する場合が多くなっています。
2:コンパイラ型言語
コンパイラ型言語とは、自分が書いたプログラムをコンピューターが実行できるようなファイルにして、それを動かすプログラミング言語のことです。
コンパイラ型言語で主要な言語としてはC言語、Javaなどがあります。これらについて説明していきます。
Java
コンパイラ型言語の代表格と言えるJavaは、開発当初からポリシーとして、「一度書いたソースコードはどこでも実行できる」を掲げています。Javaは、実行可能ファイルは基本的に同じソースコードがどこでも動くような環境を用意しました。
また、Javaは早い段階から大規模開発向きの機能を取り入れたため、企業の基幹系システムなどに多く使われています。また、システム開発会社の新入社員研修でも取り入れられている言語です。プログラミングを職業とするならば覚えておくと非常にメリットがあるでしょう。
C言語
C言語は元祖コンパイラ型言語と呼べるくらい、現在のほぼすべてのプログラミングの源流となっている言語です。手続き型や繰り返しや条件分岐などの制御構文など基本機能はC言語から広く使われるようになりました。
非常に歴史のあるプログラミング言語ですが、現在もバージョンアップが行われています。C言語の実行可能ファイルはOSごとに最適化されているため、コンパイラ型言語の中でも高速に動作するものの1つです。
3:インタプリタ型言語
インタプリタ言語とは、自分が書いたプログラムをその都度その都度、コンピューターが解釈しながら実行するプログラムのことです。
コンパイラ型言語は一度に全てのソースコードを解釈して実行するので「翻訳」、インタプリタ言語は少しずつソースコードを解釈しながら実行するので「通訳」、と例えられます。
インタプリタ型言語で主要なものは、Ruby、PHP、Python、JavaScriptなどがあります。これらの特徴を見てみましょう。
Ruby
Rubyは日本が開発し、初めて国際規格に認められたプログラミング言語です。日本語で理解しやすい内容なので、日本人は学習しやすい言語です。そして、分かりやすいだけでなく奥が深いため、実用性も高い言語といえます。
RubyはWebサイト、Webアプリケーションの開発に用いられます。Ruby on Railsというフレームワークで、Web系の開発がしやすい環境になっています。
PHP
PHPはオープンソースのインタプリタ言語で、Webアプリケーション開発に最適です。
ただ、PHPはサーバー側で実行される言語というのが特徴で、JavaScriptがブラウザ上で実行されるのとは真逆です。なので、JavaScriptはPC側での環境整備で使われるのに対し、PHPはサーバー側での環境整備が不可欠です。
Python
Pythonはコードの可読性が高いインタプリタ言語で、文法を簡単にしているので学習しやすい言語です。
また、Pythonは標準ライブラリを使うことができます。用意された機能を呼び出して使うため、利用やメンテナンスが簡単です。特に数値計算ライブラリが豊富で、機械学習でも使われています。
Webプログラマーに求められるスキル5つ
Webプログラマーは、単にコンピューターを動かすためのコードを打ち込むだけが仕事ではありません。もちろん、何らかのプログラミング言語の扱いに秀でていることは求められる能力ですが、プログラミング言語スキル以外にも、必要な知識や能力があります。
持っているスキルや今までのキャリアに応じて担当する業務の内容が増えるので、クリエイティブな業務も行うことができます。
1:コミュニケーションスキル
Webプログラマーに必要なスキルの1つ目として、コミュニケーションスキルがあります。
Webプログラマーというとパソコンと向き合って黙々と作業するイメージが強いですが、コミュニケーション能力は必要です。
相手の要求する内容をきちんと理解する必要がありますし、システムエンジニアやデザイナー、他のプログラマーと協力して作業する状況がほとんどです。
社内では他のプロジェクトチームのメンバーと、社外では顧客や取引先企業などと綿密にコミュニケーションを取ることが、円滑に仕事を進めるポイントになります。
2:情報収集スキル
Webプログラマーに必要なスキルの2つ目として、情報収集スキルがあります。
Webプログラマーの働く現場は、新しい技術を学ぶことが多いため情報収集スキルが必要になってきます。
プログラミング言語も頻繁にバージョンアップをしたり仕様が変わったりすることも多く、常に知識内容を更新することが求められます。
3:問題解決能力
Webプログラマーに必要なスキルの3つ目として、問題解決能力があります。
プログラミングでは、物事を順序立てて考え、それを一つひとつ構築していく論理的思考が求められます。
そして、エラーやトラブルが起こった際に、シチュエーションに応じた問題解決能力が求められます。難しく複雑に見えるものをかみ砕いて、シンプルに誰にでもわかりやすくすることは欠かすことのできないスキルでしょう。
4:柔軟性
Webプログラマーに必要なスキルの4つ目として、柔軟性があります。
Webプログラマーの仕事は、地道です。何度もテストをしたり、エラーやトラブルを解決したり、思うように作業が進まないことが多々あります。
「絶対に間違ってない」という固執した考えでなく、急な変更内容やトラブルに対して、柔軟に対応できることが求められます。
5:プレゼンテーションスキル
Webプログラマーに必要なスキルの5つ目として、プレゼンテーションスキルがあります。
プレゼンテーションでは相手側の気持ちやメリットを考えることが大切です。ビジネスでは、自分の提案を受け入れてもらい、相手に承認してもらう場面が多いです。
自分のことだけを語るのではなく、その提案を受け入れると相手にどんなメリットがあるのかを伝えると、伝わりやすい内容になります。
プレゼンテーション能力が身につくと、自然と客観的に物事を捉えることもできるようになります。
Webプログラマーに向いている人の特徴
Webプログラマーに向いている人は、細かい作業が好きな人、コミュニケーション能力・論理的思考力のある人、パソコンやプログラミングに興味がある人、好奇心がある人です。
細かく、地道な業務をこなせること、パソコンやプログラミングの内容に興味があり、新しい情報を吸収できる人は作業を行う上で重要になります。また、クライアントとの打ち合わせや、トラブルの解決にはコミュニケーション能力と論理的思考力が必要です。
Webプログラマーに転職を目指すための学習方法3つ
Webプログラマーとして仕事をするのであれば、プログラミングなどの専門的なスキルを身につける必要があります。
ここでは、Webプログラマーに転職を目指すための学習方法3つを紹介しますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
1:専門スクールへ通う
専門のスクールに通うことで、効率的かつ短期間でスキルを身につけられます。講師の指導を受けることができるため、わからない点があってもその場で解決しながら学習を進められます。
2:書籍で学習する
書籍を使って学習することで、独学でプログラミングスキルを身につけることが可能です。対応する言語やレベルなど書籍の種類も幅広いため、自分のレベルや目的に合わせて勉強を進められるでしょう。
3:Web学習サイトを利用する
Web学習サイトを利用することで、独学でプログラミングスキルを身につけられます。短い動画を見たり、ゲーム感覚でプログラミングが学べたりできる、非常にクオリティの良い学習サイトがあるので活用すると良いでしょう。
Webプログラマーの仕事内容や将来性を理解して転職しよう
Webプログラマーの仕事内容は主にプログラムを構築することです。現在、インターネットやネットショッピング、SNSが当たり前のように利用できていますが、それらはWebプログラマーが綿密にプログラムを組んでいるからです。
また、会社内のWebシステムや顧客管理システム、研究機関の研究データの閲覧など、データベースの管理・公開システムの開発なども行っています。Webプログラマーは、今や世の中に欠かすことのできない仕事だと言えるでしょう。
この記事の監修者・著者
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ITエンジニア派遣サービス事業を行っています。AWSやSalesforceなど専門領域に特化したITエンジニアが4,715名在籍し、常時100名以上のITエンジニアの即日派遣が可能です。
・2021年:AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞
・2022年3月:人材サービス型 AWSパートナー認定
・AWS認定資格保有者数1,154名(2024年6月現在)
・Salesforce認定コンサルティングパートナー
・Salesforce認定資格者276名在籍(2024年5月現在)
・LPIC+CCNA 認定資格者:472 名(2024年6月時点)
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