ITILファンデーション資格試験のポイント10選|役立つ参考書3選なども執筆


ITILについて
ITILとはITサービスマネジメントでのベストプラクティスをまとめたものです。
ITILは「Information Technology Infrastructure Library」を略した言葉で、ITシステムやITサービス管理のためのテンプレートです。
ITILは生活のインフラとなっているITシステムを安定稼働させ続けるための仕組みとなっており、故障時の対処や顧客満足度向上の方法などをまとめています。
共通の言語を習得できる
ITILを取得することで、ITサービス従事者同士で共通の言語を習得することができます。
ITILファンデーション資格はITベンダーなどのさまざまなIT企業で取得が推奨されている資格で、英国政府が認定している公的な資格です。
そのため、ITILファンデーション資格には実際のITサービス業務で使用されている用語が当たり前に使用されており、ITサービスに必要な専門用語が習得できます。
知識力が上がる
ITILを取得することで、先行事例についての知識力を身につけることができます。
ITILでは過去の成功事例が多く掲載されていることから、ITサービス従事者として初めての事例に対応する場合でもITILを参考にすることができます。
そのため、システムのバージョンアップやOSの置き換えなどを行う際にも過去の事例に照らし合わせながら検討することができ、計画を見直すことも可能です。
ITILファンデーションについて
ITILファンデーションとはITサービスマネジメントに関する知識を証明するITIL入門認定資格です。
ITILファンデーション資格は日々進化するITサービスに合わせて試験内容も改定され、バージョンが変わります。また、それに合わせてシラバスと呼ばれる書籍の内容も変更されます。
ITILファンデーションには現在有効期限は設定されていませんが、前のバージョンの資格は優先度が低くなる可能性があります。
ITILファンデーション資格試験のポイント10選
ITILファンデーション資格試験とはどのような試験なのでしょうか。
近年、ITILを採用した業務を実施しているIT企業も多くなってきており、さまざまなIT資格のなかでもITサービスを運用管理するためにITILファンデーション資格に注目する企業も増えてきました。
ここではITILファンデーション資格試験のポイント10選をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
ポイント1:難易度について
ITILファンデーション資格試験とはITIL認定資格スキームの中でも難易度の低い試験となっています。
ITILファンデーション資格試験は「ITSSのキャリアフレームワークと認定試験・資格とのマップ Ver10r3(20180824)」によると、オラクルマスターのブロンズやCCENTなどと同じくもっともやさしいレベル1という位置づけになっています。
ポイント2:勉強の時間
ITILファンデーション資格試験は一通り学習するのに20時間弱程度の時間が必要です。
ITILファンデーション資格は試験範囲が公開されており、シラバスごとに勉強時間も記載されています。また、それらを全て合算すると20時間弱となります。
さらに、ITILファンデーション資格試験に独学で合格している人の体験記によると、2週間から1カ月程度の勉強時間で取得しているケースが多いようです。
ポイント3:合格率について
ITILファンデーション資格試験の合格率は非公開です。
合格率や合格者数などは公開されていませんが、同レベルのITパスポートやオラクルマスターのブロンズ、CCENTの合格率から50%前後であると予測できます。
しかし試験問題は四肢択一問題であり、コマンドを入力するような問題もないため、実際の合格率は50%以上である可能性も高いです。
ポイント4:受験方法について
ITILファンデーション資格試験は全国のピアソンVUE試験会場、もしくはプロメトリック試験会場で受験することができます。
試験日は設定されていないため、いずれかのテストセンターで自分のタイミングで受験することができます。試験機関はPeopleCert認定試験です。
合格発表は試験終了後即時となっており、すぐに合否がわかります。
受験料について
ITILファンデーション資格試験の受験料は税抜き32,000円です。
ITILファンデーション資格試験の受験料は過去に変更されています。その為、予告なく変更される場合もあるため注意が必要です。
また、実際に必要になる受験料はキャンペーンなどによって異なる可能性もあるため、参考料金としてご確認ください。
ポイント6: 出題される範囲について
ITILファンデーション資格試験の問題はITILのシラバスから出題されます。
シラバスに記載されているどの内容が重点的に出題されるということはないため、書いてある内容を全て読んでおく必要があります。
まずは公式サイトにあるシラバスの要約を読み、大まかな内容を確認しておくことをおすすめします。
ポイント7:過去の問題の傾向について
ITILファンデーション資格試験の過去も問題の傾向は公式サイトから確認できます。
過去問題は公式サイトにサンプル過去問題として掲載されているため、会員登録を行うことで閲覧することができます。また、問題の傾向としてはひねったような問題は少なく、純粋に用語の意味を問う問題や、ITILの全体像を理解しているかどうかを試す問題が多いです。
ポイント8:ITILの種類を理解する
ITILファンデーション資格試験にはいくつかのバージョンがあります。
ITILファンデーション資格試験はITサービスに合わせてシラバスのバージョン変更が行われており、試験内容も変化します。
近年ではITIL3からITIL4へのバージョン変更が行われていますが、それよりも古いバージョンの資格が廃止されているわけではありません。
ITIL3
ITIL3は2007年にリリースされた試験です。
ITサービスのライフサイクルをベースにした「サービスストラテジ」「サービスデザイン」「サービストランジション」「サービスオペレーション」「継続的サービス改」という5つのシラバスによって構成されています。
ITIL3は入門レベルのファンデーション、中級レベルのインターメディエイト、上級レベルのエキスパート、最上位レベルのマスターの4つのレベルがあります。
ITIL4
ITIL4は2019年にリリースされた試験です。
ITIL4ではライフサイクルベースではなく、モジュールベースの構成へ変更になりました。また、ビジネス視点の拡大やモジュールベース化といった内容の変更があります。
ITIL4はファンデーション、スペシャリスト、ストラテジスト、マネージングプロフェッショナル、リーダー、ストラテジックリーダー、マスターの7つのレベルがあります。
ポイント9:持ち物に気をつける
ITILファンデーション資格試験には顔写真付きの身分証明書1点とサインの入った証明書1点が必要です。
顔写真付きの身分証明書は運転免許証やパスポート、サインの入った証明書はクレジットーカードやデビットカードなどが該当します。また、プロメトリックの場合は保険証なども証明書として使用可能です。
ポイント10:短期で取得したい場合
短期で取得したい場合は研修コースの受講がおすすめです。
ITILファンデーション資格試験には数日間の研修コースがあり、研修コースでは最終日の午後に試験を受験します。研修コースであれば独学よりも合格率も高くなります。
研修には高額な費用が掛かるケースが多いですが、会社が費用を負担して受験を推奨することも多いため、すぐに取得したい場合は確認してみると良いでしょう。
ITILファンデーション資格に役立つ参考書3選
ITILファンデーション資格対策にはどのような参考書が有効なのでしょうか。
ここでは最後にITILファンデーション資格に役立つ参考書3選をご紹介しますので、ITILファンデーション資格の取得を目指している方はぜひ参考にしてみてください。
役立つ参考書1:ITIL はじめの一歩 スッキリわかるITILの基本と業務改善のしくみ(翔泳社)
「ITIL はじめの一歩 スッキリわかるITILの基本と業務改善のしくみ」はITILの基本をわかりやすく解説した参考書です。
八百屋にITILを導入したらどうなるかというテーマにもと、ケーススタディを交えながらITIL導入のメリットなどについて説明している1冊です。
ITIL4の概要についても掲載しているため、資格取得を目指す人にもおすすめです。
役立つ参考書2:IT Service Management教科書 ITIL ファンデーション シラバス2011(翔泳社)
「IT Service Management教科書 ITIL ファンデーション シラバス2011」はITILファンデーション試験の対策書です。
最新バージョンのITILに対応した参考書となっており、解説だけでなく各項目の後に確認問題を掲載しており、さらに模擬試験2回分の80問を収録しています。
役立つ参考書3:ITIL® ファンデーション ITIL 4 エディション Kindle版(AXELOS LIMITED)
「ITIL® ファンデーション ITIL 4 エディション」はITIL4に関連した最初の参考書です。
サービスマネジメントの主要な概念やサービスマネジメントの4つの側面、ITILマネジメント・プラクティス、ITIL サービスバリュー・システムについて解説しています。リファレンスガイドとして使用するのもおすすめです。
ITILファンデーション資格を取得してみましょう
ITILファンデーション資格はITサービスに関連した入門レベルの資格です。
ぜひこの記事でご紹介したITILについての概要やITILファンデーション資格試験のポイント、ITILファンデーション資格に役立つ参考書などを参考に、ITILファンデーション資格取得を目指しましょう。
この記事の監修者・著者

- AWSパートナー/Salesforce認定コンサルティングパートナー 認定企業
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ITエンジニア派遣サービス事業を行っています。AWSやSalesforceなど専門領域に特化したITエンジニアが4,715名在籍し、常時100名以上のITエンジニアの即日派遣が可能です。
・2021年:AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞
・2022年3月:人材サービス型 AWSパートナー認定
・AWS認定資格保有者数1,154名(2024年6月現在)
・Salesforce認定コンサルティングパートナー
・Salesforce認定資格者276名在籍(2024年5月現在)
・LPIC+CCNA 認定資格者:472 名(2024年6月時点)
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