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AWSアベイラビリティーゾーンとは?概要や関連する知識を紹介

IT・技術関連 更新日:2024.09.05
エンジニア採用
AWSアベイラビリティーゾーンとは?概要や関連する知識を紹介

AWSとは?


AWSとは、Amazonが提供しているクラウドコンピューティングサービスのことで、Amazon Web Serviceの略です。クラウドコンピューティングサービスとは、インターネット経由でITインフラを他社に提供するサービスのことです。

現在、ITインフラを自社運用するオンプレミス型から、クラウドサービスへの移行が進んでいます。オンプレミス型とは、インフラ設計や構築、運用、セキュリティー対策などを自社で行う型式です。

AWSは、そういったITインフラをAmazonに任せられるため、初期費用不要ですぐ利用できるなど、多数のメリットがあります。

AWSは、クラウドサービスの中でも、既に高いシェア率を持ち、現在も機能が増え続け、汎用性がさらに高くなっています。日本国内でも多くの大手企業がAWSを導入しています。AWSは、今後も導入する企業が増加すると見込まれているサービスです。

AWSリージョンとは?


AWSリージョンとは、AWSのデータセンターが集積されている「地域」を指します。リージョンは、英語で「region」で、日本語では「地域」や「領域」といった意味があります。

AWSリージョンは、米国や南米、欧州、中国、アジアパシフィックなど世界各地にあり、リージョン間は、それぞれで完全に分離されています。

例えば、日本の東京リージョンでなんらかの障害が発生しても、米国のオハイオリージョンでは影響を受けないということです。

もしも、自社運用のオンプレミス型で、障害や通信遅延対策するために、データセンターの位置を別の場所へ移行したいとなると、サーバを物理的に移動したり、新規にサーバを設計、構築するなどのコストと時間が必要です。

ですが、AWSのようなクラウド型は、別のリージョンへコンソール画面の操作のみで移行できます。物理的な移動や再構築が不要なので、コストや時間を節約できるのです。

AWSアベイラビリティーゾーンとは?


AWSアベイラビリティーゾーンとは、1つのAWSリージョン内で構成されているデータセンターの集まりのことです。

availabilityの「可用性」と、zoneの「地域」を合わせた英語で、1つのアベイラビリティーゾーンで障害が発生しても、同じリージョン内の別のアベイラビリティーゾーンへ切り替えられます。

AWSアベイラビリティーゾーン同士は論理的に分離されていますが、物理的には高速の通信線で接続され、可用性を高めている構成になっています。停電や落雷、地震などの災害が発生した場合に備えて、冗長化が簡単にできるのです。

AWSアベイラビリティーゾーンは、AWSサービスを利用する際に選択できます。例えば、東京リージョンでAmazon EC2インスタンスを起動する時に「サブネット」から「ap-northeast-1a」など、東京リージョンの場合は3つのアベイラビリティーゾーンを選択できます。

AWSアベイラビリティーゾーンは移行できる?


AWSアベイラビリティーゾーンは、そのまま移動させることはできませんが、移行であれば複数の操作をすることで可能となります。今回は、AWSのAmazon EC2を例として、AWSアベイラビリティーゾーンの移行方法を紹介します。

既存のAmazon EC2インスタンスのAWSアベイラビリティーゾーンを移行したいケースは、アベイラビリティーゾーンを間違えて起動してしまった場合や、より冗長化したい場合などがあります。

Amazon EC2インスタンスを、別のアベイラビリティーゾーンに移行するには、新しくイメージを作成します。次に、移行先のアベイラビリティーゾーンで、作成したAMIを元に、インスタンスを起動します。最後に、起動したインスタンスにIPアドレスを割り当てます。

ここから、その既存Amazon EC2インスタンスを別のAWSアベイラビリティーゾーンへ移行する手順を順番に紹介していきます。

①新しくAMIを作成する

Amazon EC2コンソールを開き、左側項目の「インスタンス」から新しいAMIを作成できます。AMIとは、Amazon EC2のインスタンス起動に必要なOSやディレクトリなどをまとめた情報のことです。

AMIを作成するには、まず、Amazon EC2コンソールの「インスタンス」から移行させたいインスタンスを選択します。もし、該当のインスタンスが起動中であれば、「インスタンスの状態」から「インスタンスの停止」を押下し、停止します。

次に、「アクション」、「イメージとテンプレート」、「イメージを作成」の順に押下し、「イメージ名」を入力します。「イメージの説明」は任意で入力し、他のオプションは理由がなければ変更せずに「イメージを作成」を押下します。

最後に、Amazon EC2コンソールの「AMI」を選択し、作成したAMIのステータスが「available」となれば、新しいAMIの作成完了です。

②新しくインスタンスを起動する

Amazon EC2コンソールから、新しく作成したAMIを選択し、新しいAmazon EC2インスタンスを起動します。

最初にAmazon EC2コンソールの左側項目の「AMI」から、作成したAMIを選択し起動を押下します。次の画面で移行元のインスタンスと同じインスタンスタイプを選択し、「サブネット」で移行先のAWSアベイラビリティーゾーンを選びます。他は必要に応じて選択または変更します。

続いて、「ストレージの追加」の次に「タグの追加」画面が表示されますので、例えば「キー」にName、「値」にインスタンス名を入力して、「セキュリティグループの設定」へ進みます。移行元のAmazon EC2インスタンスに適用されているものと同じセキュリティグループを選択します。

最後に「起動」を押下し、インスタンスの状態が「実行中」と表示されていれば新しいAmazon EC2インスタンス起動の完了です。

③Elastic IPアドレスの再割り当て

新しく起動したインスタンスに、移行元インスタンスのElastic IPアドレスを割り当てるためには、先に該当するElastic IPアドレスと移行元インスタンスとの関連付けを解除する必要があります。

Elastic IPアドレスの解除方法は、まず、Amazon EC2コンソールの左側項目のElastic IPから、関連付けられたElastic IPを選択します。次に「アクション」から「関連付け解除」を押下すると関連付けの解除が完了します。

解除完了後は、「アクション」から「関連付け」を押下し、新しく起動したAmazon EC2インスタンスを選択し、「関連付ける」を押下するとElastic IPアドレスの再割り当てが完了します。

あとは、移行元のインスタンスを削除するなど、必要に応じて操作すれば、AWSアベイラビリティーゾーンの移行が完了します。

AWSアベイラビリティーゾーンを利用して可用性を高めよう!


万が一に備えて、マルチアベイラビリティーゾーン構成にしておくと、可用性が高まります。

マルチアベイラビリティーゾーン構成とは、1つのリージョン内で、2つ以上の異なるアベイラビリティーゾーンにインスタンスやデータベースを配置することです。

AWSアベイラビリティーゾーンの概念や特徴を知ることで、汎用性や可用性を高められ、よりよいサービスの提供へ繋がります。

今回は、AWSエンジニアであれば知っておきたい、AWSアベイラビリティーゾーンの概要や変更方法などを紹介しました。

AWSアカウントは無料で作成できます。1年間の無料利用枠がありますので、この記事で紹介したAWSアベイラビリティーゾーンの変更を試してみてはいかがでしょうか。

この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニアAWSパートナー/Salesforce認定コンサルティングパートナー 認定企業
ITエンジニア派遣サービス事業を行っています。AWSやSalesforceなど専門領域に特化したITエンジニアが4,715名在籍し、常時100名以上のITエンジニアの即日派遣が可能です。

・2021年:AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞
・2022年3月:人材サービス型 AWSパートナー認定
・AWS認定資格保有者数1,154名(2024年6月現在)
・Salesforce認定コンサルティングパートナー
・Salesforce認定資格者276名在籍(2024年5月現在)
・LPIC+CCNA 認定資格者:472 名(2024年6月時点)
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