オンプレミスからクラウドへ移行を助けるAWSImport/Exportを知ろう


クラウドサービスAWSとは?
Amazonがクラウド上に構築した仮想サーバーのサービスパッケージがAWSです。利用者はコンピューティングサービスやクラウドストレージ、あるいは監視コンソールなど様々なサービスの中から、必要としているものだけを選んで利用できます。
サービスの多くは従量課金制であり、一定の無料枠が設定されていれば、その無料枠内での利用であればコストを支払うことなく利用できるのが強みです。
AWSは1つのリージョン内に複数のAZを用意することで可用性を高めていて、またAWSの多様なサービスは簡単に導入できることから、多くのユーザーから支持を集めています。
大規模データをAWSへ移行するのに役立つAWS Import/Export
AWSへオンプレミスから移行するときに課題となるのがデータを適切に扱うことであり、AWS Import/Exportの機能は解決手段として優れた選択肢です。
移行の課題としては、データ量そのものとセキュリティが大きなものとなりますが、AWS Import/Exportはどちらにも対応します。
特にAWS Snowballはデータの保護に優れたAWS Import/Exportのツールであることから、AWSへのサービス移転をデータ通信よりも手軽に実現することが可能です。
また仮想環境の移行であれば、VM AWS Import/Exportという機能もあります。
クラウド移転の課題となるデータ移行
オンプレミス環境からクラウド環境へサービスを移転するとき、いかにデータを安全かつ素早く低コストで転送するかという課題が生じます。
データの少ないサービスであれば量自体は問題となりませんが、それでも移転時に悪意ある攻撃やセキュリティ事故によって、ネットワーク上に情報が流出するリスクに備えることが重要です。
よってネットワーク上からデータを転送するときには、セキュアな通信環境を構築することになりますが、その準備やコストはクラウド環境への移転を難しくする問題となりえます。
AWS Import/Exportによるデータ移行
物理的なストレージそのものからデータを移行することで、ネットワークを介したデータ移転による流出リスクを排除できるのがAWS Import/Exportというサービスです。
AWS Import/Exportには物理ストレージをAmazonに送付するAWS Import/Export Diskというサービスと、Amazonから送付されてくるストレージにデータを転送して送り返すAWS Snowballというサービスがあり、単にAWS Import/Exportといった場合は後者のことであるのが一般的になります。
VM AWS Import/Exportという選択肢
既存の環境を素早く移転することがデータの転送よりも重要な要素であるとき、仮想環境であればVM AWS Import/Exportの機能を使うことで、手軽に移転できます。
AWSは様々な仮想環境に対応していて、VM AWS Import/Exportを使うことで、仮想環境の読み込みだけでなく、AWS上での環境をエクスポートできるので、オンプレミスと併用するようなときにも有効です。
VM AWS Import/Exportは機能に対してのコストは不要で、使用した際の処理やAWSのストレージに応じたコストが発生します。
AWS Import/Exportの使い方とコスト
手軽にSnowball Edge デバイスの配送依頼をでき、安価に高速でセキュアな回線でクラウド上にデータを転送できるのがAWS Import/Exportの強みです。
コンソールからジョブを登録することでSnowball Edge デバイスの手配ができて、送付されてきたデバイスにデータを保存して返送すればAmazonがクラウド上にアップロードすることから、管理者はデータ自体の転送について解放され、ほかの課題に集中できます。
もちろん移行するデータを整理してSnowball Edge デバイスに入力することは重要なので、その点については管理者がしっかりと準備することでスムーズな移行が実現できるのです。
AWS Import/Exportの導入
コンソールから簡単にAWS Import/Exportのデータ移行に利用するSnowball Edge デバイスの配送手続きできます。
管理者は送付されてきたSnowball Edge デバイスにデータを転送しAmazonに返送すると、Amazonは到着したデバイスからアップロードをしたのち、受領したデバイス内のデータをNISTの指針に従って消去するので、別途に消去の指示やコストは不要です。
Snowball Edge デバイスは複数を同時にレンタルできるほか、自身が処理能力をもつデバイスもあるので、ドローンなどで毎日収集したデータをデバイスに蓄積と加工をして、作業が終わったところでAmazonへ送付してサーバーにアップロードさせることもできます。
AWS Import/Exportの実践
サービスのデータ量からSnowball Edge デバイスの必要量を計算し、よく計画を検討したうえで実行することがスムーズで確実な移行に重要な要素となります。
Snowball Edge デバイスは2台あれば1週間で100TBのデータをクラウド上に転送することが可能であり、100Mbpsの回線で約100日かかる作業を大幅に短縮できるのが強みです。
もちろんデバイスのレンタルは相応の費用がかかることから、セキュリティと回線速度を確保できるのであれば、AWS Import/Exportに頼らないのも選択肢にできます。
しかしながらSnowball Edge デバイスはダメージに対して堅牢に作られていることから、郵送で故障を起こすことは考えにくく、またAWS Import/Exportを使ってクラウド上へのアップロードにかかる通信料は無料であるため、AWS Import/Exportはとても優れた選択肢です。
AWS Import/Exportのコスト
Snowball Edge デバイスを用いてAWS Import/Exportの処理をする場合はレンタルと配送費用がかかります。デバイスのレンタルは10日を超えると延滞料金が発生し、1日ごとに加算される日数計算制です。
ただし、デバイスの配達日とAmazonへの返送日は日数計算から除外されるので、デバイスが到着してから11日後に返送した場合だと追加料金は発生しない料金制度となっています。
またデバイスのレンタルが長期間必要であるとあらかじめわかっている場合は、1年から3年まで前払いで費用を支払うことで、半額以上の割引を受けることも可能です。
正確な料金はAmazonのホームページから確認ができます。
出展: AWS Snowball の料金
参照:https://aws.amazon.com/jp/snowball/pricing/
AWS Import/Exportでクラウド化の実現へ
データ移行がクラウド化への障害であるならば、AWS Import/Exportの活用で解決することをよく検討することが重要です。
クラウドサービスが信頼性を高めて低コスト化する中で、オンプレミス環境に依存するのはサービスの競争力を低下させるリスクがあります。
AWSは多種多様な機能をクラウドサービスで展開すると同時に、そのコストは従量課金制で使いやすく、また多数のAZで可用性ある運用ができる環境を構築しているので、クラウドへの完全移行までせずとも併用あるいはホットスタンバイの選択肢としても有力です。
AWS Import/Exportを使用すればスムーズにクラウド上へのデータ移行が可能であり、またクラウドからのデータ取得も行えます。
クラウドへの移行についてデータ移行がボトルネックであれば、AWS Import/ExporのあるAWSは有力な選択肢です。
この記事の監修者・著者

- AWSパートナー/Salesforce認定コンサルティングパートナー 認定企業
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ITエンジニア派遣サービス事業を行っています。AWSやSalesforceなど専門領域に特化したITエンジニアが4,715名在籍し、常時100名以上のITエンジニアの即日派遣が可能です。
・2021年:AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞
・2022年3月:人材サービス型 AWSパートナー認定
・AWS認定資格保有者数1,154名(2024年6月現在)
・Salesforce認定コンサルティングパートナー
・Salesforce認定資格者276名在籍(2024年5月現在)
・LPIC+CCNA 認定資格者:472 名(2024年6月時点)
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