ソフトウェア業界とは?ソフトウェア業界で必要な能力7つと職種7つを解説


ソフトウェア業界とは?
ソフトウェアというのは、コンピューター上で処理を行うさまざまなプログラムのことを言います。パソコンにインストールされている文字入力ソフトや表計算ソフトは、幅広く使われているソフトウェアの代表格と言えます。また、自動車や家電製品と言ったハードウェアとともに使われるソフトウェアもあります。さまざまな場面で使われるソフトウェアを開発しているのが、ソフトウェア業界です。
ソフトウェアの種類5つ
一口にソフトウェアといっても、様々な種類と役割があります。今回はその中でも代表的な「OS」「アプリケーションソフトウェア」「ミドルウェア」「デバイスドライバ」「ファームウェア」の5種類のソフトウェアを紹介していきます。
1:OS(オペレーティングシステム)
OS(オペレーティングシステム)とは、スマートフォンやパソコンなどのハードウェア全体を制御する、基本的なソフトウェアです。キーボードを打つと文字が入力される、マウスを操作するとカーソルが移動するなど、普段当たり前だと思っているこれらの機能は、OSによって実現されています。
2:アプリケーションソフトウェア
アプリケーションソフトウェアとは、OS上で動作するソフトウェアのことであり、アプリと略されて呼ばれています。アプリと聞くとスマートフォンのアプリのことだけをイメージしてしまいますが、Microsoft Wordやitunesなどといったソフトウェアや、GoogleスプレッドシートのようなWeb上で動くソフトウェアもアプリケーションの一つです。
3:ミドルウェア
OSやアプリケーションと違い、ミドルウェアはシステム系の知識が無い人にとっては馴染みのない言葉でしょう。ミドルウェアとは、アプリケーションとOSの間に存在するソフトウェアで、お互いの動きを快適にするための補助をします。具体的には、Google Chromeなどで検索した際に、検索結果を表示させているのはWebサーバーソフトウェアというミドルウェアが行なっています。
4:デバイスドライバ
デバイスドライバとは、プリンターやマウス、キーボードなどの外付けハードウェアをOSが制御できるようにしてくれるソフトウェアです。単にドライバと略して呼ばれることもあります。近年ではハードウェアを接続すると自動的にデバイスドライバがインストールされる(プラグアンドプレイ)ため、意識されないことも多いソフトウェアです。
5:ファームウェア
ファームウェアとは、ハードウェアに内蔵されているICチップやメモリなどにあらかじめ書かれている制御用のソフトウェアです。他のソフトウェアと違い、基本的にハードウェアとセットになっているため、その機器以外では動作しないのが特徴です。
ソフトウェア業界で必要な能力7選
コンピューターが当たり前のように人々の生活に浸透している今日では、ソフトウェア業界も大きく広がっています。近年ではソフトウェア業界で働く人口も増えており、求人も少なくない業界だと言えるでしょう。それでは、ソフトウェア業界で働くためにはどんなスキルが必要なのでしょうか。ここではソフトウェア業界で必要なもの7つについてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
1:プログラミング
ソフトウェアを開発するエンジニアに、プログラミングは必須のスキルです。開発するものによって、プログラミングで使用されるコンピューター言語は異なります。ソフトウェア開発に用いられる言語にはJava・PHP・C言語などがあり、ソフトウェアのエンジニアには開発に必要な言語を使えることが求められます。
2:論理的思考
ソフトウェア業界で働くエンジニアには、論理的思考能力が必要だと言われています。論理的思考とは、無理のない論理のもとで、矛盾のない結論を導き出せる考え方のことです。このような能力はどのような仕事をする上でも大切なものだと言えますが、プログラミングは地道で緻密な作業であるため、特にエンジニアはこの論理的思考能力が必要とされています。
3:コミュニケーション
ソフトウェアの開発は、個人作業と思いがちですが、実はチームでの作業です。確かにそれぞれのエンジニアがパソコンに向かって作業をする時間が長いのですが、それを一つのものにまとめてつくりあげるのはチームです。クライアントと意思疎通できるかどうかも仕事の出来を左右します。コンピューターに向かって作業をするのがエンジニアのイメージですが、コミュニケーション能力も欠かせないスキルだと言えるでしょう。
4:システムに関する知識
システムにはさまざまなものがありますが、ここでいうシステムとは情報システムのことです。ソフトウェアエンジニアには、プログラミングなどのフォーカスされたものを処理する能力だけでなく、入口から出口までを包括した、システム全体に関する知識も求められます。データがどのように流れていき、どういった結果が出るのかという全体を見る目も、ソフトウェア業界で働く際に必要な能力だと言えるでしょう。
5:マネジメント
プログラミングが好き、モノ作りが好きといった理由でエンジニアになる人が多いと思われますが、一定のスキルや経験を積むと、マネジメント能力も求められるようになります。マネジメント能力とは、組織の成果を上げるために、それぞれ別々に動いているものをまとめる力のことです。具体的には、組織されたチームをゴールに向かって指揮し、まとめるということです。
6:アプリ開発に関する知識
ソフトウェア開発を担うエンジニアには、単純なプログラミングスキルだけでなくアプリ開発に関する知識も求められます。ソフトウェア業界の中にはアプリ開発を行っている企業も多く、さらにアプリにも業務系やWeb系、スマホアプリなどさまざまな種類があります。また、アプリの分類によって開発に必要な知識も異なってきます。そのため、アプリ開発に関する専門的な知識を押さえておきましょう。
7:サーバーに関する知識
ソフトウェアを提供する場合はサーバーを利用することになるため、ソフトウェア開発を行うエンジニアにはサーバーに関する知識も求められます。サーバーとはユーザーの要求に応じてデータなどを提供するもので、Webサーバーやデータベースサーバー、アプリケーションサーバーなどさまざまな種類があります。ソフトウェアやシステム開発を行う際にも必要な知識となるため、押さえておきましょう。
ソフトウェア業界に関する職種7つ
ソフトウェア業界での主な仕事はソフトウェアの開発や設計です。イメージしやすいところで例を挙げると、顧客の要望に合ったソフトウェアの開発に取り組むプログラマーやシステムエンジニアなどはメジャーなソフトウェア業界の職種だと言えるでしょう。それでは、ソフトウェア業界ではどのような職種が活躍しているのでしょうか。ここではソフトウェア業界に関する職種7つをご紹介していきます。
1:プログラマー
プログラマーとは、顧客の依頼を受けてソフトウェアを開発する人のことです。コンピューター言語を用いてプログラムを書き、顧客のニーズの通りに動くソフトウェアを開発します。プログラマーは高度な技術職であると言えます。積み上げた知識と経験で、アプリケーションを開発していきます。パソコンがあれば場所を選ばず仕事ができ、世界中で必要とされている仕事だと言えるでしょう。
2:アプリケーションプログラマー(業務系)
アプリケーションプログラマーとは、プログラミング言語を駆使し、パソコンやスマートフォンのアプリケーション開発を行う人のことです。IT業界は技術の進歩が速いので、今まで無かった新しいアプリケーションを開発することが出来れば大きな利益を生み出せる、やりがいのある仕事だと言えます。
3:システムエンジニア
システムエンジニアは、ソフトウェアの開発における監督のような役割を果たす仕事です。顧客に求められているものを正確に把握し、開発までの道筋を考えます。システムを設計して、プログラマーと共有します。システムエンジニアはプロジェクト全体の進行を指揮します。自らプログラミングをする場合もあるため、マネジメント能力とともにプログラミングの技術も求められます。
4:ゲーム制作
ソフトウェアの一つにゲームがあります。ゲームプログラマーはプログラミング言語を用いて、ゲームの開発を請け負います。ゲームプログラマーにはプログラミングの技術のほかに、ゲームが実際に動くかどうかを検討する検証能力や、ゲーム開発に欠かせない発想力なども求められます。また、チーム情報を共有する必要があるため、コミュニケーションスキルも必要とされています。
5:ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニア とは、システムの構築から運用、保守までを担当するエンジニアです。コンピューターを安全に利用するために大切なセキュリティを管理し、コンピューター同士を連携させ、Wi-Fiなどのネットワークを構築します。周辺機器であるプリンターやルーターなどのハードウェアに関する知識も必要です。プロジェクトが滞りなく進むように周辺の環境を整えるのがネットワークエンジニアの仕事だと言えます。
6:営業
ソフトウェア業界には自社のソフトウェアやコンテンツ制作などのサービスを売り込む営業職も存在します。IT系の営業はITビジネスに関連したさまざまな営業活動を行うことから、他業界の営業職よりもIT知識やスキルが必要とされる専門性の高い職種となります。具体的な仕事内容は企業によって異なりますが、一般的にはIT製品やサービスの販売や提供業務を主として行う仕事となります。
7:ITコンサルタント
ITコンサルタントとは、IT技術を活用して企業が抱える課題を解決する専門職です。クライアントの経営戦略に則り、最適なIT戦略を提案することにより、企業の経営をサポートします。ITコンサルタントは経営課題の解決が仕事となるため、ソフトウェア業界の一般的な職種と違い、経営的な視点が必要になります。そのため、システムエンジニアなど他の職種で経験を積み、ITコンサルタントに転職するケースが多いです。
ソフトウェア業界の動き4つ
毎日、目まぐるしく進歩していくソフトウェア業界ですが、近頃はどのような動向なのでしょうか。「IoTの普及」「クラウド化の拡大」「エンジニアの需要が高まっている」「ビッグデータ活用」の4点について業界研究していきます。
1:IoTの普及が進む
IoTは「Internet of Things」の略語で、「モノのインターネット化」と呼ばれています。今まではインターネットを利用するにはパソコンやスマホなどを介していましたが、現在ではこれらのハードウェアがなくてもインターネットにアクセスできるようになりました。このような動きは今後加速していくと考えられています。ソフトウェア業界も、IoT化の波に対応して変化していくでしょう。
2:クラウド化の拡大
データを自分のコンピューターなどの媒体に保存しておくのではなく、インターネット上の保管場所であるクラウドにあげておくという方法が普及しています。増え続けるデータをクラウドに保管しておくことは利便性が高いため、今後も拡大していくことが予想されます。
3:高まるエンジニアの需要
IoTの普及やクラウド化の拡大で分かるように、現在では多様な業界でITスキルが求められるようになっています。それに伴って、エンジニアの需要も高まっています。特に今後は、AIに関するスキルを持っているエンジニアやビッグデータ分析に関する知識のあるエンジニア、IoTに詳しいエンジニアなどが求められるでしょう。
現在、IT業界全体でのIT人材が不足していることもあり、ソフトウェア業界も深刻な人材不足の状態です。特にプログラマーやエンジニアなどの職種は慢性的に不足しており、少子高齢化によって今後労働人口はさらに減少していくことから、今後も人材不足の状態は続いていくでしょう。そのため、ソフトウェア業界では未経験者を含めたプログラマーやエンジニアの採用を積極的に行っています。
4:ビッグデータ活用とデータ解析
前述のIoTやAIなどの先進技術の開発には、ビッグデータが欠かせません。ビッグデータを活用できる技術が発展したことにより、従来よりも多くのデータを解析できるようになり、マーケティングや営業にも活かせるようになりました。また、企業もビッグデータの活用を積極的に行っています。そのため、今後のソフトウェア業界はIoTやビッグデータなどの分野での需要拡大が顕著になっていくでしょう。
ソフトウェア業界とはどのくらいの市場規模か
日々成長を続けるソフトウェア業界ですが、実際の市場規模はどれくらいなのでしょうか。2019年から2020年のソフトウェア主要企業15社の売上高の合計で約6,443億円となっており、例年市場規模は増大しています。インターネットの普及と高速化に伴い、クラウドサービスなど次世代の技術がさらに業界の勢いを加速させています。
ソフトウェア業界の代表企業
ソフトウェア業界の代表企業と聞いて、どの会社を思い浮かべたでしょうか。今回は「日本オラクル」と「NTT DATA」の2つの企業について説明します。日本オラクルは米国のオラクルコーポレーションの日本法人であり、情報システム構築のためのクラウドサービス、ソフトウェア製品、ハードウェア製品などを扱っている会社です。例年大きな国内シェアを占めており、これからも日本のソフトウェア業界を牽引していく存在です。NTT DATAは日本電信電話株式会社の子会社であり、NTTグループ主要5社の一つです。システムインテグレーションと呼ばれる事業を経営しており、コンサルティングから設計、運用、開発など全行程を請け負っている企業です。
ソフトウェア業界の将来性
IT業界全体の発展にともない、ソフトウェア業界は今後も市場を拡大していくことが予想されています。特にAIやIoTなどの先進技術が急速に成長していくことで、それらの先進技術を利用したソフトウェアの需要も拡大していくでしょう。また、ソフトウェア業界で活躍し続けるには、積極的に新しい技術や知識を吸収し続けることが重要です。将来性の高いソフトウェア業界で働くためにも、高いITスキルを身につけるようにしましょう。
パブリッククラウドサービスとは
パブリッククラウドサービスとは、企業や個人など不特定多数の利用者に向けて、クラウドコンピューティング環境を提供している形態のことです。 専用のハードウェアなどを所有することなく、誰でも利用したい人が、必要な時に必要なだけサーバーやネットワークリソースを使うことが出来ます。
ソフトウェア業界とは将来性のある業界と知っておこう
ITが成長を続けているなか、ソフトウェア業界の人材不足が指摘されています。この傾向は今後も続くものと予想されます。優れた技術者が求められているのはもちろんですが、技術は未熟でも伸びしろのある人材にも目が向けられています。IT関連の仕事を考えたとき、ソフトウェア業界は切っても切り離せません。業界の現状を把握しておくことが、より良い仕事に就くチャンスを掴むことにつながるのではないでしょうか。
この記事の監修者・著者

- AWSパートナー/Salesforce認定コンサルティングパートナー 認定企業
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ITエンジニア派遣サービス事業を行っています。AWSやSalesforceなど専門領域に特化したITエンジニアが4,715名在籍し、常時100名以上のITエンジニアの即日派遣が可能です。
・2021年:AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞
・2022年3月:人材サービス型 AWSパートナー認定
・AWS認定資格保有者数1,154名(2024年6月現在)
・Salesforce認定コンサルティングパートナー
・Salesforce認定資格者276名在籍(2024年5月現在)
・LPIC+CCNA 認定資格者:472 名(2024年6月時点)
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