RDBサービス「Amazon Aurora」とは|機能や料金体系・ユースケースもご紹介
IT・技術関連
更新日:2024.09.05


AWS Auroraとは?
AWS Auroraとは、Amazonのクラウド向けRDBサービスです。MySQL、PostgreSQLの2つのRDBと互換性があります。また、MySQLとPostgreSQLと比べて、スループットが3〜5倍とAWS公式ページでは謳われています。
AWS RDSと別サービスと誤って理解されることが多いですが、正確には AWS RDSの中で選択できるデータベースエンジンの1つがAmazon Auroraということになります。
よって、以降はAWS Auroraと呼ばず、Amazon Auroraと記載することとします。AWS RDSで利用できる他のデータベースエンジンには、MySQL、PostgreSQL、MariaDB、ORACLE、Microsoft SQL Serverなどがあります。
本記事では、Amazon Auroraの特徴について簡単に解説した上で、料金体系・Auroraを使うべきかどうかの判断基準について解説します。
Amazon Auroraの特徴
・高いスループット 標準のMySQL、PostgreSQLと比べて、それぞれ最大5倍、最大3倍高速であるとAWS公式ページで謳われています。この数値については、様々な企業・個人が検証しており、概ね正しい性能情報として捉えて問題ないでしょう。詳細は参考ページをご覧ください。 ・高いセキュリティ性 データベース保護のために、AWS VPCによるネットワーク分離、AWS Key Management Serviceの制御キーによる暗号化など、他RDBにはない各種セキュリティが適用されています。 ・アベイラビリティーゾーンを利用した高可用性と耐久性 Amazon Auroraは、アベイラビリティーゾーン3つに6個のレプリケーションを作成し、それらを全てAmazon S3にバックアップします。これにより、高い可用性・耐久性を実現しています。またはこれにより、Multi-AZ構成が不要と出来るケースもあり、料金節約にも繋がる可能性が高いのです。詳細は後述します。 ・ストレージオートスケーリング Auroraではストレージ容量を気にする必要がなく、パフォーマンスに影響を与えずに10GBから最大64TBまで動的に容量を変更します。 ・MySQL および PostgreSQL との互換性 既にMySQLやPostgreSQLを利用している方は、インポート/エクスポートツールやスナップショット使えば、簡単にAmazon Aurora に移行できます。Amazon Auroraの料金体系

データベースインスタンス料金
AWS EC2の課金と同じで、データベースインスタンスを稼働した時間分、料金が発生します。 MySQLバージョンかPostgreSQLバージョンのどちらを選ぶかに依って金額は変わりますが、大きな差異はありません。db.t3.mediumインスタンスの場合、MySQL、PostgreSQLの金額は同じで、0.125USD(時間)になります。データベースストレージおよびIOに応じた従量課金
Amazon Auroraデータベースで使用するストレージには、GBあたり月額料金で課金され、また、II/Oには100万件のリクエストごとに課金されます。 料金はAmazon Auroraデータベースが消費したストレージおよびI/Oの分のみ発生し、事前にプロビジョニングする必要はありません。料金詳細は参考ページをご覧ください。 Auroraはストレージが動的に変わるため、月間のストレージ最大値 * 0.12USDが月額料金になります。ストレージオートスケーリングの詳細は、参考ページを参照ください。バックアップストレージ料金
Amazon Auroraは、初期設定では7日間のバックアップを自動で行います。バックアップ期間は可変ですが、1ヶ月あたり0.023USD/GBの料金が発生します。 例えば、100GBデータを格納するデータベースである場合、0.023*100*7 = 16.1USDの料金が発生します。予算に合わせて、バックアップ期間を調整するようにしましょう。その他料金
上記まではAmazon Auroraを利用する際に発生する一般的な料金ですが、Amazon Auroraのその他機能を使うと追加で料金が発生します。 以下、それら機能の利用料金について記載します。- バックトラック:バックアップから復元する必要なく、即座に任意の時刻時点に巻き戻すための機能になります。料金は0.014USD/変更レコード・100万件になります。何時間前まで巻き戻せるようにするか、によって料金は変わりますので、詳細は参考ページを参照ください。
- Snapshot Export:Amazon S3にParquet 形式でデータをエクスポートする機能です。スナップショットサイズ 1GBあたりの料金は0.012USDになります。
- データ転送:同一アベイラビリティーゾーン間でのデータ転送は無料ですが、そうでない場合は転送量に応じた料金が発生します。詳細は参考ページを参照ください。
Amazon Auroraを採用しない方が良いケースについて

運用コストを気にするケース
Amazon AuroraはI/Oリクエスト数に応じた従量課金があり、インスタンス料金も他データベースエンジンの約1.2倍となるため、なるべく安く済ませたいという方は他データベースエンジンを検討するのが得策です。 ただし、他データベースエンジンをMulti-AZ構成で組まれようとしている方は、今一度お待ちください。 Amazon AuroraをSingle-AZで設定したとしても、そのストレージ部分は3つのAZに6つのコピーが作成されるのです。 従って、Amazon AuroraをSingle-AZで運用するならば、Multi-AZの他データベースエンジンより格安になり、かつ、同等の耐久性を持つことになるのです。 もちろん、Sigle-AZのAmazon Auroraにも欠点はあり、それはフェイルオーバーが10分もかかるという点です。この点を気にしないのであれば、コストを第一優先する方においても、Amazon Auroraを選択すべきと言えるでしょう。データベースエンジン・インスタンスタイプの互換性がないケース
Amazon Auroraが互換性を持つのはPostgreSQLとMySQLの2つのみであるため、他のデータベースエンジンを使いたい方はAuroraを諦めるしかありません。 また、PostgreSQL、MySQLを使っていたとしても、特定のバージョンを使いたい場合は、Auroraが互換性を持つかどうかを確認する必要があります。 また、Amazon Auroraで使えるインスタンスタイプは他のデータベースエンジンより種類が少ないため、希望するインスタンスタイプがない場合はAuroraを諦める必要があるでしょう。まとめ

この記事の監修者・著者

- AWSパートナー/Salesforce認定コンサルティングパートナー 認定企業
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ITエンジニア派遣サービス事業を行っています。AWSやSalesforceなど専門領域に特化したITエンジニアが4,715名在籍し、常時100名以上のITエンジニアの即日派遣が可能です。
・2021年:AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞
・2022年3月:人材サービス型 AWSパートナー認定
・AWS認定資格保有者数1,154名(2024年6月現在)
・Salesforce認定コンサルティングパートナー
・Salesforce認定資格者276名在籍(2024年5月現在)
・LPIC+CCNA 認定資格者:472 名(2024年6月時点)
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