AWSのGitとは?AWS CodeCommitのセキュリティと料金について解説


そもそもGitってなに?
「バージョン管理して作業を効率化したい」「これからAWSを使用するのでAWSのGitを使用しようか悩んでいる」といった方向けに、今回はAWSのGitについて紹介します。
しかし、この記事を読んでいる方の中には「Gitってどんな時にそもそも使うのだろう」といった初心者の方もいらっしゃるでしょう。そのような方のために、Gitについて説明していきますので参考にしてください。
Gitについて
Gitを一言で簡単に説明すると、「ファイルを管理するためのツール」です。
例えば、会社のプロジェクトで複数のメンバーが同時にファイルを共有して仕事する場合、メンバーがそれぞれ独自にファイルを編集してしまい「どのファイルが最新なのか分からなくなってしまった」といった現象が起こることがあります。
「日付を入力してもらって管理しているから大丈夫」という方もいるでしょう。
しかし、例えば同じ日付で作業していた人が複数いる場合は、その中で最新のものが分からなくなってしまいます。
また、「ファイルを操作した日付を書き忘れてしまった」といった方が出てくる場合もあります。さらには、同じ時刻に複数人がファイルを編集していた場合に、ファイルが消滅することも考えられるでしょう。
ファイルの問題を解決してくれるのがGitです
先述のような問題は仕事において非常に困る現象ですが、上記のような問題を解決するのがGit管理です。
Gitを使用してバージョン管理することで、ファイルを更新履歴として保存できるので、バージョンごとにファイルのどの部分が変更されたのかが分かったり、昔のバージョンのファイルに戻せたりします。
また、同時刻に複数人が編集してしまった場合にもこの管理方法を採用して入れば、アップロードする前に警告を表示してくれるため、他の人の編集内容を消してしまうといったことも起こりませんので、その点も心配する必要がなくなります。
このように、煩雑なファイル管理を一元化できると他の作業に集中できることから、生産性も上がるでしょう。
今回は、そのGit管理の中でもAWSが独自に提供しているサービスについて紹介しますので、AWSを活用されている方や、これからAWSを活用したい方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
AWSのGitとは?
AWSのGitとして提供されているサービスである「AWS CodeCommit」は、完全マネージド型でセキュアなシステムと言えるツールです。
では、具体的にAWS CodeCommitについて説明しましょう。
まず、先述した「完全マネージド型」は、ソース管理しているサーバーの維持や管理をする必要がなくなるため、インフラ面でのコストを削減できる効果が期待できます。
簡単に説明すれば、AWSのサーバーを使用することによって、AWSの持つもともと高いセキュリティ管理下でソースを管理できるということです。
また、AWS CodeCommitでは既存のツールを使用することも可能です。すでに使用しているGitのツールと連動できるので、これまで使い慣れているツールを使用しつつ、このサービスを使用したいときにも非常に便利です。
なお、セキュアな点についての詳しい内容は、後述を参考にしてください。
AWSのGitの特徴は?
続いて、AWS Gitの具体的な特徴を説明しましょう。
AWSのGitには、ユーザーがリポジトリを作成しソースを書いたら、そのコードを保存するだけでバージョン管理してくれるという特徴があります。
他のサービスのように、設備やサービスに新たな利用申請や需要が必要になった場合でも、資源の割り当てや設定が必要ありません。これを「プロビジョニング」と言います。
また、コードのレビューとフィードバックが用意されていたり、分岐を変更できるユーザーを制御したりすることが可能です。この機能はデフォルトで用意されています。
他の特徴もご紹介します
AWS Gitには、上記の他にも多くの特徴がありますが、その中でも紹介したい特徴について説明しましょう。
まず、リポジトリが無制限という点です。デフォルトでは1,000個までのリポジトリを作成できます。また、画像やライブラリなどのアプリケーションも含めて保存可能です。
また、AWS CodeCommitは通知機能も持ち合わせているため、リポジトリに影響を与える可能性のあるイベントが発生した場合、SNSで通知してくれるという特徴もあります。
AWS CodeCommitのセキュリティ
次は、セキュリティ面に関してです。
AWSのGigであるAWS CodeCommitは、リポジトリを Amazon S3 と Amazon DynamoDB に保存します。データは、暗号化されて、冗長性を確保してから保存されます。
暗号化ではユーザーの希望によってHTTPS、またはSSHを使ってファイルを転送できます。また、ユーザーのキーを使ってAWS Key Management Service (AWS KMS) による暗号化してくれます。
AWS CodeCommitの料金は?
次に、AWS CodeCommitの料金について紹介します。
AWS CodeCommitでは、5人のアクティブユーザーを無料で持つことができます。そのため、小規模なプロジェクトや「仲間内だけで使用してみたい」といった程度であれば無料の範囲内で済むでしょう。
他にも、初めの5人のユーザーに対しては50GBのストレージや、10,000回のGitリクエストの特典が付きます。
5人目以降は、追加の人数ごとに1カ月あたり 1.00USD が課金されます。また、前払い料金や基本料金などもかかりません。
なお、5人目以降の方についてはストレージは10GB、2,000件のGitリクエストの特典が付いていますので参考にしてください。
さらに、AWSの無料利用枠を使用していない場合であっても、12か月の無料利用期間を超えた後でも無料で利用できます。
無料で使用できる
前述の通り、このサービスは無料利用枠関係なく無料で使えます。
ただし、変更されている可能性もあるので、使用開始前には公式サイトで料金が無料かどうかの確認をしてください。
現段階では、「お試しでどんなものなのか実際に触って試してみたい」といった方でも簡単にサービスを体験できます。
このサービスでは、リポジトリは基本的に無制限で、ストレージに関しても多数用意されています。
そのため、超過に関する心配はないでしょうが、万が一超過してしまった場合の料金は、1か月あたり、1GBで0.06 USD / 1Gitリクエストあたり、0.001 USDになります。
ストレージなどが超過してしまった場合には、ぜひ参考にしてください。
また、料金については「AWS 料金計算ツール」といったものが用意されていますので、実際の利用料金についてしっかり把握したいという方は、公式サイトから上記のツールを使用してください。
AWS CodeCommit をはじめよう!
本記事では、Gitの概要及びAWSのGitサービスである「AWS CodeCommit」について、その概要や特徴、料金について紹介しました。
記事の初めでも述べていますが、AWS CodeCommitは他の既存のGit管理と併用できるため、「これまで使用していたツールから急に変更すると困る人がいる」といった場合にも活用できます。チーム全体ですぐに使用を開始しやすいといった点も魅力でしょう。
Git自体を新た使用開始する方も、他のサービスから変更しようか検討している方も、ぜひこの記事を参考にして、ビジネスに活用してください。
この記事の監修者・著者

- AWSパートナー/Salesforce認定コンサルティングパートナー 認定企業
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ITエンジニア派遣サービス事業を行っています。AWSやSalesforceなど専門領域に特化したITエンジニアが4,715名在籍し、常時100名以上のITエンジニアの即日派遣が可能です。
・2021年:AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞
・2022年3月:人材サービス型 AWSパートナー認定
・AWS認定資格保有者数1,154名(2024年6月現在)
・Salesforce認定コンサルティングパートナー
・Salesforce認定資格者276名在籍(2024年5月現在)
・LPIC+CCNA 認定資格者:472 名(2024年6月時点)
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