AWS Personal Health Dashboardとは?特徴を7つご紹介


AWS Personal Health Dashboardとは
Amazon Web Services(AWS)のPersonal Health Dashboardは、AWSのリソースをモニタリングするサービスです。AWSサポートの機能の1つです。
アカウントやリソース、イベントなどをリアルタイムでチェックします。ユーザーやリソースに何らかの変更やトラブルなどが発生した、または発生すると予想された場合、アラートが発信されます。
AWS Personal Health Dashboardの特徴7つ
この項目では、AWS Personal Health Dashboardの特徴を7つご紹介します。
リソースのパフォーマンスやアカウントの可用性をモニタリングし、イベントによって何らかの変化が起きた、または起きそうになればアラートを発信します。問題解決をサポートする機能も搭載されています。
類似したサービスとして、Service Health Dashboardがあります。あちらはAWSサービス全般のステータスやイベント(パブリックイベント)を扱いますが、こちらはスケジュール変更やインスタンスの増減など、アカウント固有のイベントを主に扱います。
AWSサポートの1つではありますが、使用に関して有料サポートプランの契約をする必要はありません。ただし、有料サポートプランを契約することでAPIが使用可能になり、活用の幅を広げられるメリットがあります。
特徴1:リソースやアカウントをモニタリングできる
Personal Health Dashboardは、リソースやアカウント、イベントの状態をモニタリングできます。
リソースのパフォーマンスや、アカウントの可用性、セキュリティなどに影響を与える可能性があるイベントが見つかった場合、ダッシュボードに表示されます。
例えば、Elastic Block Store(EBS)のボリュームが何らかの原因で消えてしまった場合、それに関連するElastic Compute Cloud (EC2)インスタンスやAWSサービスの状態を確認し、素早く原因を特定できます。
この他、過去のイベントのログも記録されています。
特徴2:リソースの変更やトラブルを通知する
Personal Health Dashboardは、イベントによってリソースに変更やトラブルなどが起きた、または起きそうな場合、それをアラートとして通知する機能があります。
通知を受け取ることで、何らかの問題が起きた場合でもすぐに発見できます。さらに、イベントによってリソースに変更やトラブルが起きると予想されると、その段階で通知を贈ります。これにより、未然にトラブルを防いだり、変更に応じた計画を立てたりできます。
通知の受け取り先として、Eメール、API、Simple Queue Service(SQS)、Simple Notification Service(SNS)などがあります。
なお、現時点では通知は日本語には未対応で、すべて英語で送られてきます。
特徴3:トラブルシューティングのサポート機能がある
Personal Health Dashboardは、トラブルシューティングをサポートする機能があります。
前述の通り、イベントによってリソースに変更やトラブルなどが起きると通知が送られてきますが、その中にイベントの影響を受けるリソースのリスト、対応に関する推奨事項などが記載されています。これにより、イベントに対してどのような措置を取れば良いかがすぐに分かります。
特徴4:CloudWatch Eventsと統合してカスタマイズできる
Personal Health Dashboardは、CloudWatch Eventsと統合し、カスタムルールを作成できます。
Lambda関数、Kinesis Data Streams(KDS)、SQSなどのターゲットを指定し、イベント発生時のアクションをあらかじめ設定しておくことができます。設定すると、発生したイベントへの対応措置を自動的に実行するようになります。
通知機能のカスタマイズも可能で、特定のイベントが起きた時のみ通知を発信するように設定できます。
特徴5:他社製品や社内ツールと統合できる
Personal Health Dashboardは、AWS Health APIを使用して他社製品や社内のIT管理ツールと統合できます。
これらのツールにアラート機能を付加することで、管理やモニタリングを簡易化できます。
Health APIを使用するには、ビジネスサポートまたはエンタープライズサポートのいずれかのプランを契約する必要があります。
特徴6:アラートを受け取れるユーザーを指定できる
Personal Health Dashboardは、アクセス許可を設定することで、アラートを受け取るユーザーを指定できます。
Identity and Access Management(IAM)を使用して設定します。セキュリティを始め、機密性の高いデータに関連するアラートに対して特に有効です。このようなアラートに対しては特定のユーザーのみがアクセスできるようにすることで、より安全に運用できます。
特徴7:AWS Organizationsによるイベントの集計
Personal Health Dashboardは、AWS Organizationsを使用して組織内の全ユーザーのイベントを集計できます。
組織内で発生したイベントをまとめて表示したり、フィルターを使用して特定のアカウントやサービスのイベントのみを表示したりできます。
何らかの問題が起きているユーザーの特定や、組織全体のイベント管理を容易にします。
AWS Personal Health Dashboardのカテゴリ
この項目では、Personal Health Dashboardのカテゴリについてご紹介します。
ダッシュボード、イベントログ、CloudWatch Events、組織ビューの4つに分別されます。
ダッシュボード
過去7日間の変更や通知などを確認できます。
Open issues(AWSリソースの変更)、Scheduled changes(スケジュールの変更)、Other notifications(請求、セキュリティなどの通知)の3つのグループに分別されます。
フィルタリング機能があり、ステータス、時間、アベイラビリティーゾーン(AZ)、リージョンなどで絞り込みができます。
イベントログ
過去90日間に発生したイベントを確認できます。
発生した時間、問題の説明、影響を受けたリソースなどが表示されます。ダッシュボードと似ていますが、こちらの方がより詳細なデータを見られます。
Amazon CloudWatch Events
CloudWatch Eventsを通じて、イベントの変更を検出します。
特定のイベントが発生すると、通知の発信やアクションを実行するように設定できます。
デフォルトでは、Service Health Dashboardから送られるパブリックイベントは受け取れません。ただし、APIを使用すればCloudWatch Eventsでもパブリックイベントを受け取れるようになります。
組織ビュー
Organizationsと統合して、組織内の全ユーザーのイベントを集計します。
過去90日間分のログが保存されます。ただし、ログの記録は組織ビューを有効化してから開始されます。有効化以前のものは記録されていないので、その点は注意しましょう。
AWS Personal Health Dashboardの料金
Personal Health Dashboard自体には、料金は発生しません。
AWS サポートの無料プランであるベーシックサポートで使用可能なサービスの1つであり、全ユーザーが無料で使用できます。
ただし、Health APIを使用するためにビジネスサポートまたはエンタープライズサポートのプランを契約している場合、それらの料金がかかります。詳しくは公式ページの料金表をご覧ください。
AWS Personal Health Dashboardを活用してみよう
この記事では、AWS Personal Health Dashboardについてご紹介しました。
通知機能およびその中のリスト、推奨事項により、リソースの思わぬ変更やトラブルなどがあった場合でもすぐに発見・対処できます。
基本的な機能であれば誰でも無料で使用できるので、まずは覗いてみましょう。もっと活用したいと思った方は、カスタマイズしたり、サポートプランのグレードアップを検討してみたりすると良いでしょう。
この記事の監修者・著者

- AWSパートナー/Salesforce認定コンサルティングパートナー 認定企業
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ITエンジニア派遣サービス事業を行っています。AWSやSalesforceなど専門領域に特化したITエンジニアが4,715名在籍し、常時100名以上のITエンジニアの即日派遣が可能です。
・2021年:AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞
・2022年3月:人材サービス型 AWSパートナー認定
・AWS認定資格保有者数1,154名(2024年6月現在)
・Salesforce認定コンサルティングパートナー
・Salesforce認定資格者276名在籍(2024年5月現在)
・LPIC+CCNA 認定資格者:472 名(2024年6月時点)
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