SalesforceのCommunity Cloud(Experience Cloud)
IT・技術関連
更新日:2024.09.05
エンジニア採用
SalesforceのCommunity Cloud(Experience Cloud)とは? SalesforceのCommunity Cloudは、Salesforceをベースに作るコミュニティの仕組みです。 最近Experience Cloudという名称に変更されましたが、長い間「Community Cloud」という名称が使われてきたため、Salesforce関係者の方でも「コミュニティ」というワードの方が頻繁に使われている傾向があります。 従って、当該記事でも「Community Cloud(コミュニティ)」という名称を使って解説をすることにします。
Community Cloudのライセンス
Community Cloud(コミュニティ)は、Salesforceのライセンスを持っていない人にもSalesforceのデータの一部を見せたり、編集をしてもらったり、相互でやり取りができるようにする仕組みとも言えます。 これを販売代理店や協業している会社同士の関係で行うようにしたものを「Partner Community(パートナーコミュニティ)」、カスタマーに対してマイページのような形で提供するものを「Customer Community(カスタマーコミュニティ)」、従業員に対して提供するものを「Employee Community(エンプロイコミュニティ)」と区別して、ライセンス体系や仕組み自体も少しずつ違います。Community Cloudの基本理念
見た目のカスタマイズができるので使う側にその感覚がないことの方が多いですが、原則的にはSalesforceのログインの仕組みを使いますので、実態としてはSalesforceを部分的に使わせているような形になります。 Salesforce社の基本的な考え方として「自分たちが自分たちのために作って、きちんと使い込んだものは、それを顧客にもきちんとしたサービスで提供しよう」というのがあり、Community Cloud(コミュニティ)という製品もその考え方を反映したものとなります。Community Cloudでできること
Community Cloud(コミュニティ)では下記のことができます。 ・お知らせの表示 ・Salesforce内のデータの表示、編集(マイページで自分の情報を変更するようなケース) ・Web-to-ケースによる問い合わせの管理 ・ナレッジの表示 ・Chatterによるコミュニケーション ・ファイルのアップロード/ダウンロード ・画面フロー機能を使用した高度な入力フォーム(アンケートや申し込みなど) ・レポート/ダッシュボードの表示(ログインした人や会社単位) 上記はよく使われる機能をピックアップしたものですので、できる機能はこれ以外にも多数あります。 これらの機能を「Partner Community(パートナーコミュニティ)」「Customer Community(カスタマーコミュニティ)」「Employee Community(エンプロイコミュニティ)」それぞれの特徴に応じて取捨選択して行く形になります。パートナーコミュニティ
「Partner Community(パートナーコミュニティ)」は、販売パートナー(代理店)、協業している会社などでコミュニティ化を行えるライセンスです。 たとえば太陽光の販売を行っている会社やインターネット回線を扱っている販売会社が、顧客を紹介してくれる提携不動産会社と情報共有を行いたいと思ったときに「Partner Community(パートナーコミュニティ)」機能に重要な役割を担わせることができます。 1つのケースとしては、太陽光や回線を扱う販売会社側が不動産会社に対して新規紹介の顧客情報を求めたい場合、連絡手段がメールだったり、場合によっては電話だったりするとその情報を打ち込む作業が販売会社に発生します。 しかし、「Partner Community(パートナーコミュニティ)」を使うことで、その入力を不動産会社側に行っていただくことで、連絡コストをなくすことができます。更なるメリット
不動産会社側にとってもその登録した顧客がその後どのような営業状況にあるかを見ることができるので、通常の場合、こういった紹介には成功報酬でのキックバックがありますから、「いつ決まって」「いつ施工されて」「いつキックバックが発生したのか」という情報が共有されます。 個別の案件ベースではそういった追跡ができることになりますが、件数が増えた場合は今月何件になったとか、過去にどのくらいの件数を紹介したかのレポートを見ることもできるように設定することができますので、不動産会社にとって紹介先の販売会社が複数ある場合には「この会社なら情報に透明性があってわかりやすい」ということで紹介先として選ばれるチャンスが増えることになります。 このような形でSalesforceの「Partner Community(パートナーコミュニティ)」を使うことにより、紹介件数が増え、業務が円滑に行えることが導入のメリットとなります。カスタマーコミュニティ
「Customer Community(カスタマーコミュニティ)」はユーザーに提供するマイページです。 ECサイトとまではいかないサブ・スクリプションのサービスで、ユーザー情報の変更を行ったり、コースの変更や休止、解約と言った連絡をしたり、サポートへの質問をオンラインで行ったりというような役目を持たせることができます。 フェアや展示会のようなものへの出店管理では、申し込み、審査結果の通知、書類のやり取り、機材や備品のレンタル管理、出店費用の決済などの管理を行うことができますので業務の効率化をはかることと、コミュニケーションエラーや作業の抜け漏れをきちんと相互チェックできるようになります。 「Customer Community(カスタマーコミュニティ)」を導入することでコミュニケーションの円滑化と事務作業の軽減がはかれるようになります。エンプロイコミュニティ
「Employee Community(エンプロイコミュニティ)」は従業員に対して組むコミュニティのことです。 こちらは上述の2つのコミュニティとは少し違っていて、Salesforceのライセンスを持っているユーザーとPlatformという別の体系のライセンスを持っているユーザーで組むことができるコミュニティとなります。Community Cloud(Experience Cloud)の導入を検討しよう!
SalesforceのCommunity Cloud(Experience Cloud)というコミュニティ機能には上述の通り、大きなメリットが幾つもあります。 もっとも重要なポイントとしては顧客基盤(CRM)のデータを共有したり、共同編集をすることで無駄なコミュニケーションコスト(メールをしたり、電話をして確認をするコスト)を減らすことができる点、事務作業の手間がかなり軽減される点です。 一方で、それらをきちんと行うには構築時にしっかりと設定を行う必要があります。 経営の根幹に関わる数字や、顧客やパートナーには見せたくない社内共有の事項(顧客に関する注意事項など)の項目をコミュニティのユーザーに開示しないよう細心の注意を払って構築をする必要があります。 しっかりと設計、設定して運用を行えば、大きな導入メリットがこのCommunity Cloud(Experience Cloud)というコミュニティの機能にはありますので、Salesforce活用の次の一手として導入を検討してみるのはいかがでしょうか。]]>この記事の監修者・著者
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ITエンジニア派遣サービス事業を行っています。AWSやSalesforceなど専門領域に特化したITエンジニアが4,715名在籍し、常時100名以上のITエンジニアの即日派遣が可能です。
・2021年:AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞
・2022年3月:人材サービス型 AWSパートナー認定
・AWS認定資格保有者数1,154名(2024年6月現在)
・Salesforce認定コンサルティングパートナー
・Salesforce認定資格者276名在籍(2024年5月現在)
・LPIC+CCNA 認定資格者:472 名(2024年6月時点)
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