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エンジニア採用担当が知っておきたいAWS導入実例【大手レシピサイト編】

エンジニア採用担当向け 更新日:2022.10.21
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エンジニア採用担当が知っておきたいAWS導入実例【大手レシピサイト編】

大手レシピサイトがAWSを採用した背景


大手レシピサイト『クックパッド』を運営するクックパッド株式会社は、AWS(Amazon Web Services)をサービス基盤として利用しています。
『クックパッド』は料理レシピの投稿・検索サービスです。
一方、AWS は世界でもっとも広く採用されているクラウドプラットフォームです。
当初『クックパッド』のシステムはオンプレミス環境で構築、運用されていました。
しかし、『クックパッド』は大手の料理レシピサイトであり、時期によってアクセスが集中しサーバーのキャパシティを超える状況になりました。
そのため、 AWS の Amazon Elastic Compute Cloud(Amazon EC2)への移行を始めました。
さらに、独立した CookpadTV株式会社が動画配信などに AWS IoT Core を採用するなど、広く AWS の機能を利用しています。

大手レシピサイトAWS採用の3つの流れ


クックパッド株式会社と CookpadTV株式会社は、レシピ投稿・検索サイト『クックパッド』だけでなく、生鮮食品のネットスーパーアプリ『クックパッドマート』や人気レシピ動画を全国のスーパーマーケットで配信する『cookpad storeTV』、有名人と一緒に料理を楽しめる『cookpadLive』など、多彩なサービスを提供しています。
このように事業を拡大していく中で、クックパッド株式会社が AWS を採用し、課題を解消して新たな構想を具現化した流れを見ていきましょう。

1:AWSの具体的な採用箇所

アクセス集中時のサーバー負荷に苦慮していたクックパッド株式会社は、必要なだけ仮想サーバーを起動できる Amason EC2 を採用しました。
データベースについては Amason EC2 上で構築した MySQL でスケールアウトしています。
さらに、 CookpadTV株式会社は、サーバー管理不要でデータベース構築・管理ができる AWS Lambda を使って Amazon Dynamo DB などを構築しています。
また、スマートフォンユーザーが増えている現在において重要となる MDM(Mobile Device Management)の開発に AWS IoT Core を利用しています。
なお、MDM はモバイルデバイスを統合的に管理できるシステムです。

2:AWSで改善された箇所

『クックパッド』に関しては、クラウドプラットフォームである AWS を使用することにより、それまでに割いていた新規サーバーの調達や設定、チューニングなどの労力を軽減できました。
一方、CookpadTV株式会社で当初使用していた外部 MDM も、運用コストと煩雑さが課題でした。
しかし、AWS IoT Coreを用いて自社製 MDM を短期間で開発して端末の一元管理を可能にし、省力化しました。
また、AWS IoT Core を使用することによって、IoT デバイスを AWS クラウドに接続でき、サーバーの管理が不要になったり、プッシュ型動画配信機能を追加することによってリアルタイム配信が実現したりするなど、その効果は多岐にわたります。

3:AWSを使ったその後の展開

独立した CookpadTV株式会社のメイン事業は、人気レシピ動画を全国のスーパーマーケットで配信する料理動画サイネージ『cookpad storeTV』、および有名人と一緒に料理を楽しめる、 Live アプリ『cookpadLive』です。
さらに、今後期待される広告配信サービスや動画による事業拡大において AWS の技術は欠かせません。
また、現在約80カ国以上の国々でサービスを展開している『クックパッド』がさらなる海外展開にともなって、インシデント対応やセキュリティオペレーション体制の強化も必要となるでしょう。

サイネージを使った販売促進活動

現在、全国のスーパーマーケットに料理動画サイネージ『cookpad storeTV』を導入しています。
今後は、 MDM を店頭に設置した大型サイネージで料理映像をライブ配信できる、『cookpad storeLive』や、既存のディスプレイで『cookpad storeTV』のコンテンツを流すなどのメディアサービスが計画されています。
このようなサイレージを使ったメディアサービスの効果は、買い物中に消費者にレシピを決めさせるだけでなく、そのレシピに使用する食材の販売促進活動にもなることが期待されています。

データ分析をもとにしたマーケティング

クックパッド株式会社のデータ分析サービスの一つ『たべみる』は、『クックパッド』における膨大な検索データを蓄積し、 企業向けに提供する有料の分析ツールです。
食品メーカーや小売業者はこのデータベースを活用し、消費者の嗜好・要望を可視化してトレンドをとらえ、 商品開発やマーケティング戦略の材料としています。
ビッグデータの処理が求められる『たべみる』にも AWS のデータウェアハウスサービスである Amazon Redshift やデータベースサービスである Amazon DynamoDB などが活用されています。
将来的には『たべみる』の利用用途がさらに拡大され、マーケティングに貢献するシーンが増えるでしょう。

消費者向けLive配信アプリ

消費者が有名人と一緒に料理ができる Live 配信アプリ『cookpadLive』は、有名人の料理映像が見られるだけでなく、スマートフォン一つで双方向のコミュニケーションを楽しむことができます。
ビデオ会議システムの開発をサポートするサービス Amazon Chime SDK を利用して、『cookpadLive』において双方向コミュニケーション機能「スペシャルTALK」が実現しました。
動画配信でなく Live 配信に「スペシャルTALK」が追加されることで、より熱量の高いファンがつき、顧客の固定化が望めるでしょう。

大手レシピサイトにおけるAWS導入で得られたメリット


一般的に、クラウドサービスを導入するメリットは、容易に機能を強化できる、サービス運用開始までの期間が短い、インターネット接続環境であれば場所を選ばずに利用可能などです。
実際、クックパッド株式会社における AWS の導入は、『クックパッド』への投稿・検索にかかるサーバーへの負荷やインフラ管理に関わる労力の削減だけでなく、その他多くのメリットが得られています。
特に、CookpadTV株式会社が運営する動画事業において、その効果は大きいと言えるでしょう。クックパッド株式会社における AWS の導入事例から、そのメリットを解説します。

ランニングコストを削減

『cookpad storeTV』の事業が拡大していく中で、 MDM のランニングコストの高さが課題として出てきました。
従来の MDM は汎用性が高いものの不要な機能が多く、保守管理が代理店経由であるため、運用費が高くなるのは避けられません。
しかし、オリジナルの MDM の構築によってランニングコストの大幅な削減が実現しました。
なお、 MDM 構築については、 AWS IoT のプロトタイピングを利用したことにより、設計段階から AWS の技術担当者の支援が得られ、最適なアーキテクチャの設計・実装ができました。
新 MDM の設計から、実装、運用開始までが約8カ月という短期間だったのは、AWS を採用した効果と言えるでしょう。

ニーズに合わせたカスタマイズが可能

『cookpadLive』 は リリース当初 、Live 配信を視聴する機能しか備わっていませんでした。
ところが、 MDM のコントロールが自社でできるようになると、サービスの進化に合わせた機能の追加が可能になりました。
たとえば、Live 配信中にリアルタイムにクライアントにメッセージを送信したり( AWS AppSync の利用 )、Live 配信中にキャストと生電話ができたり(Amazon Chime ・ AWS AppSync の利用)する機能が加わったのもその一部です。
このように、約200のサービスを持つ AWS のサービスを駆使して、ユーザーのニーズに合わせた機能のカスタマイズが可能になります。

AWS導入でのメリットを参考に自社の採用も検討してみよう


大手レシピサイト『クックパッド』を運営するクックパッド株式会社は、サービス基盤としてAWS を採用したことによって、労力やコストの削減、サービスの向上が実現しました。
クラウドプラットフォームの特徴や仕組みを理解したうえで AWS の導入を検討し、自社の課題を解消しましょう。

この記事の監修者・著者

株式会社オープンアップITエンジニア
株式会社オープンアップITエンジニアAWSパートナー/Salesforce認定コンサルティングパートナー 認定企業
ITエンジニア派遣サービス事業を行っています。AWSやSalesforceなど専門領域に特化したITエンジニアが3,000名以上在籍し、常時100名以上のITエンジニアの即日派遣が可能です。

・2021年:AWS Japan Certification Award 2020 ライジングスター of the Year 受賞
・2022年3月:人材サービス型 AWSパートナー認定
・AWS認定資格保有者数1257名(2023年7月3日現在)
・Salesforce認定コンサルティングパートナー
・Salesforce認定資格者295名在籍(2023年7月3日現在)
・LPIC+CCNA 認定資格者:472 名(2022年4月1日時点)
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